「机に向かわない世界史」最短で100点満点を目指す【東大生】
今回は現役東大生である僕が実際行っていた「机に向かわずともできる」世界史勉強法を熱弁します。
この記事は、
学校の定期テストで点数をとりたいと考えている方から、大学受験を念頭に受験勉強を頑張ろうと思っている方、さらには受験を間近に控え、すきま時間を有効活用したい方、あるいはその保護者の方々
に是非見ていただきたいです。
世界史のニガテを取り払うべく、今回は執筆していきます!
(注:LINE official account 東大生の質問部屋に参加して頂いた方は無料での公開とさせて頂いています。)
さて、この方法で僕が勉強をした経緯について少し話したいと思います。
僕は高校時代、地方公立校出身で、部活も週6でやっていたのに加え、
通学時間が2時間と長かったんです。
ライバルに勝つには効率と勉強量の底上げが必要でした。
そこで机に向かわずとも勉強できる方法を模索したんですね。
話を変えましょう。みなさん世界史は好きですか?
僕は世界史が大好きです。
大好きな科目は自ずと勉強するものでして、世界史は僕の得意科目となり、
現役時はセンター世界史が98点、東大世界史が36/60、
浪人時、センター世界史が満点、東大の世界史は45/60でした。
もっとも、世界史のガチプロは他にも山程存在するとは思いますが、
今回は
世界史を選択しようと思っている方、世界史に苦手意識を抱いている方、先取りで勉強を始めたい方
に向けて、僕なりにもっと世界史を「好きで得意」になれる方法について、書き記したいと思います。
僕が世界史を好きになったワケ
みなさん世界史を選択した理由はなんですか?
「なんとなく」
「先生が良い人だから」
「日本史や地理よりは点きそう」
「グローバルな知識を得たい」
など、さまざまでしょう。
僕の場合は、ある先生との出会いがキッカケで、世界史を選択しました。
それが茂木誠(もぎ まこと)先生です。
まあ先生といっても直接お会いしたことはありません笑
ネットでたまたま先生の講義に巡り合ったんです。
茂木先生は、世界史受験生なら誰もが手にするであろう、
センター対策用参考書をはじめ、東大の第二問対策など、さまざまな本を書かれています。
センター対策の参考書は特に、もし買っていなければ自信を持ってオススメ本として推奨したい参考書です。
そんな茂木先生ですが、サイトを運営されていまして、
そこでは無料で世界史の講義を配信してくださっています。
しかも、通史に加え、文化史まで全て無料で配信してくれているんです!
文化史の授業もめちゃめちゃ面白い。
その音声講義の内容については、茂木先生が出しているセンター参考書に沿って解説してくださるので、とてもわかりやすい。
僕はこの先生の講義を聞いて、世界史が好きになりました。
僕の勉強法については後で詳しく話しますね。
世界史を嫌いになるワケ
これをみてくださっている方の中には、
世界史が嫌いだったり、苦手だと思っている方もいらっしゃるかと思います。
実際、僕の友人の中にも世界史が嫌いだと言っている人はいましたね。
その理由を聞いてみると、
「世界史なんて暗記科目だ、文化史なんて特に詰め込むだけ」
と言っていました。
たしかに、暗記科目である側面もあります。
ですが、詰め込むだけ、というイメージは持って欲しくないですし、それでは勉強するが人一倍辛いものとなってしまいます。
詰め込むだけだと勘違いしながら勉強をすると、
効率も悪いし、やる気も出ないですよね。
そこで重要になってくるのは、土台をしっかり作ることだと思います。
ストーリー、流れを掴むことの重要性
世界史を好きになるために、得意になるためには、ストーリーを掴むことが重要
と僕は思っています。
卑近な例で例えてみましょう。
木🌲なんてそうですよね。木はまず幹という土台があって、それがあるからこそ枝が何本も生えてくるわけですよね。もっと言えばその木は根に支えられているわけです。
もっと他の例をヒントにしてみましょう。自分の記憶に関してです。
さて、あなたが何かを思い出そうとするとします。
例えば、あなたが誰かに告白したりされたり、付き合ったり振られたりしたことがあるとしましょう。
その時のことを思い出す際、相手の人になんて言われたか、を思い出すと同時に、
「どこで」その出来事が起きたか、を思い出すはずです。
別に場所とかどこでも良いはずなのに、なぜか思い出せてしまう。
引っ張ってきたい情報に付随して、「場所」の情報が出てきちゃう。
言い換えれば、
これは「場所」を土台にして様々な細かい知識を記憶している、と言われたりします。
こうした「とっかかり」が土台なんですね。
世界史でも同様のことが言えるでしょう。
膨大な知識は、土台に支えられてこそ身に付けることが出来る。
では世界史の土台ってなんでしょうか。
それは
流れをイメージすること、コンテクスト(文脈・背景)を知ること
だと思います。
では、世界史の土台はどのように築きあげれば良いのでしょうか。
教科書の読み方を知ろう
世界史って人間がこれまで辿ってきた歴史ですよね。今、この瞬間は過去を前提として成り立っています。
歴史は本来、連続性があるんですね。膨大で一度には処理できない情報量です。
そこで、いろんな視点から分析してみよう、となったわけです。
世界史の教科書は、大雑把に言えば、
年代別の「タテの視点」と、
その時代に何が起きていたのかの「ヨコの視点」
の2つの視点で文章が書かれています。
そこから、政治・宗教・社会・文化・経済といった風に、
さらに分割して議論を進めよう、ということなんですね。
これが見えていないと、教科書が何を言っているのかが分からないと思います。
僕自身、教科書の面白さに初めのうちは気づくことができていませんでした。
ですから、それを気づかせてくれる人に出会えたのはとても幸運だったと思います。そしてこれを知ることがストーリーを知ることに直結すると思います。
とは言っても、そのストーリーを掴むのがムズイんだよ、と思っているかもしれません。(笑)
ですから、僕の経験をふまえ、1例としての勉強法を紹介したいと思います。
それが「リスニング世界史」です。
「リスニング世界史」のススメ
冒頭でも述べたとおり、僕は地方の公立高校出身なので、大学受験の競争では中高一貫の私立などの超有名進学校のライバルに遅れをとっているわけです。
そんな中、高校1年生の冬ごろ、世界史のセンター参考書をひらきながら、茂木先生の音声講義を偶然発見し、
高1ですし、暇つぶし程度の勉強として、茂木先生の世界史講義(これを「もぎせか」と呼ぶのですが)聞き始めました。
この勉強法が僕には大当たりでした。
というのも、
まず講義が深くて面白い。
コンテクストの部分を話してもらえるので頭に入りやすい。
そして何より、楽で楽しい。(笑)
ちょいちょい間に挟まる重要な出来事のオリジナルゴロ暗記も面白く、
耳で聞くのでいつでもどこでも自由に勉強できます。
自習室で根を詰めて勉強するわけでもないので、
楽で楽しく勉強できるというわけです。
僕は移動、食事、風呂の時に、もぎせかを聞いていました。
この勉強をすれば、ストーリーを掴むことができ、
今後、世界史の勉強をする上での強力な「とっかかり」となってくれますし、
文化史まで大体が勝手に頭に入っていて、センター8割とることは容易だと思います。
それをベースに、細かいところまで勉強すればセンター満点も余裕です。
僕はこの「リスニング世界史」でストーリーを掴み、その上で教科書、一問一答、二次試験対策と進んで行きました。
具体的な勉強法
僕が今回題材に使っているのは、センター世界史Bの黄色い本です。
これと茂木先生のサイトに載っている音声録音を対応させて学習を進めていきます。
1. 【机不要パート】
まずは古代史から聞いていきましょう。もちろん自分の聞きたい箇所のみの利用でも構いません。
私は東京書籍の教科書をメインで使っており、その教科書の順番通りに聞いていきました。上の参考書ですが、はじめのうちは読まなくて大丈夫です。ザッと内容を把握することがまず大切です。
これは例えば、通学時間だったりご飯の時間、風呂の時間、散歩の時間を使うことができますね!(僕はそうしていました)
ここまでの勉強は世界史の全体像を掴むのに非常に効果的です。
うろ覚えだとしても全く問題ありません。
センター世界史などで満点を取れるようになってくるのは次からのステップを経た後です。
2. 【机でパート】
次に、ザッと把握し終わったら参考書も開き、メモやマーカーを加えていきましょう。以下、僕が実際やっていたことを例として載せておきます。
このように、音声を聞いていて気になった点、重要な点、使える語呂などを参考書に書き込んでいきます。
ノートの綺麗さなどはどうでも良いです。自分がわかるように、文字を書き込んで、自分だけの参考書を作ってしまいましょう。
後で見直すか、見直さないかはどちらでも良いです。ただ、初めて目を通す際はゆっくりと理解することに努めてくださいね。
世界史の流れを理解することを念頭にどんどん聞き、読み進めてください。
2までのプロセスの中で、世界史の全体像を目と耳で理解し、メモを取ることで自分なりに少々はアウトプットできるようになっているでしょう。
そうすれば、あなたがこれから学校や予備校の授業で習う世界史も楽勝です。
「細かくて覚えることができない...」なんてことは絶対に無くなります!
もちろん、復習用にこの勉強法を使ってくれても勿論OKです。
3. 【再び机不要パート】
ここまできたら、あとは脳に定着させていきましょう。ニガテな分野であったり、重要だと思う分野をもう1回、2回、3回と聞き直します。
「え、めんどくさいな」と思った方もいらっしゃるかもしれません。ですが、意外とめんどくさくありません。
というのも、1つあたりの講義が1時間前後なのですが、
「すきま時間に聞いてみよう」「机での勉強に疲れたから音声を流しながらゴロゴロしていよう」といったノリで聞くので、全然めんどくさくありませんし、疲れたからといって目を閉じていたままでも勉強できるのです。
モノを覚えるには反復が一番です。
ただ、その反復には通常、かなりの労力がかかってしまい、疲れてしまいます。
そこで、耳から脳に定着させるとラクだというわけです。
僕は、高校1年生の秋から1の手順をはじめ、受験直前の3年夏ごろまではひたすらすきま時間には3を行っていました。
どうしても時間が経つと世界史の単語だったり、流れを忘れてしまうことがあります。
その際には忘れてしまった場所の音声を聞くことで再び脳に定着させました。
まとめ
今回は、机に座らずに勉強すると題して、僕なりの勉強法を紹介させてもらいました。あくまで一例なのですが、この勉強法を是非、試してみて欲しいです。
効率と勉強量の底上げが必要な人にはオススメです。
「好き」になれたら世界史ほど楽しい科目はないですよ!
ということで、今回は終わりにしたいと思います。ありがとうございました。