お母さんの垢抜けのヒケツ
今日は、母とスタバでお茶をした。
母が、とあるスタバを指定したので、そこに行くことにした。
「ここのスタバ、ずっと行きたかったの!」
確かに、ここのスタバは他のスタバとは一味ちがう。
二階建てで、窓が広くて、内装はログハウスみたいになってて、ソファなんかが置いてあって、すっごくいい雰囲気。
母はこのスタバを外から眺めながら、セブンの150円のカフェラテを飲んで、雰囲気だけ味わったこともあるという。健気…。
クリスマス限定(?)の、ジンジャーブレッドラテとクリームブリュレラテを頼んだ。
二人でそれぞれ飲んでみて、びっくりした。
「おいっしい!!!」
ジンジャーブレッドラテは、甘すぎず、かといってしょうがの主張も強すぎず、いい感じにカフェラテとしょうがが合わさっていておいしかった。
身体がぽかぽか温まる感じ。
クリームブリュレラテは、飲んだ時にカスタードの香りがふんわり口に広がる。カラメルのほろ苦さもしっかり表現されていて、まさにクリームブリュレって感じ。
ざらめをバーナーで焦がしたしゃりしゃりでおいしいやつ(伝われ!)もクリームの上に乗っていて、再限度が高かった。
私がすごいなと思ったのは、両方とも甘すぎないところ!
こうゆうスイーツ系フレーバーのカフェラテって、甘くなりすぎがちなイメージがあるが、そこはコーヒーの部分がさりげなく、でもしっかりと働いてくれていていた。
スタバってすごい! さすがスタバ!
母と私はうんうんと頷きながらドーナツとサンドイッチを食べた。
こんなにゆったりスタバでお茶したのは久しぶりかもしれない。
クリームブリュレラテを飲みながら、私は最近気になっていたことを聞いてみた。
「お母さん最近垢抜けた?」
そう、母はここ一、二年で垢抜けた。
今日のメイクも、抜け感?みたいのがあって素敵だ。
趣味が良くて綺麗なママさんって感じで、自分の母ながらちょっと誇らしい。
今だって、スタバという超おしゃれ空間にちゃんと溶け込んでいる。
「そうかも。
なんかね、みつきちゃん(私)の義務教育が終わったときに、ほっとしたんだよね~。
そこから、なんか自分に余裕ができた」
「そのタイミング!?」
今から約三年前、私は中学校を卒業した。
丁度日本にコロナがやってきた頃だ。
卒業式は簡易的なもの(それでも出来ただけありがたい)になり、ずっと練習してきた合唱もなくなった。
それでも、私たち親子の気持ちは明るかった。
私が第一志望の高校に受かっていたからだ。
進学実績もそこそこ良い、ちゃんとした全日制の高校。
「あそこの高校に通ってればきっといい大学に進めるし、子育てがひと段落した~!って感じたの。
大学は別に行かなくてもいいけど、高校は絶対に進学しなきゃいけないでしょ? それが結構プレッシャーだったんだよね」
そんなプレッシャーを感じてたなんて知らなかった。
私にとってみれば、義務教育終了後、高校に進学してからが本当の戦いの始まりのようだったのだが。
「あとはね、みつきちゃんの高校が私服校(進学先は制服がなかった)だったのも大きいかなぁ。
やっぱり、自分の娘が毎日同じ制服を着てるのと、毎日私服を着てるのは違う。結構刺激になるよ」
そうゆうものなのだろうか。
でも確かに、私も高校に進学してから、おしゃれで可愛い子に囲まれて、なんとなくファッションに目覚めた気がする。
刺激って、結構大事かも?
何かに触れ続けるだけで自分も少しずつ変われるって、よく考えたらすごいことだ。
余裕と刺激、これが垢抜けの秘訣らしい