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私的読書(劣化復活版)

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個人的読書メモ、読書記録、読書感想です。 かつて、1997~2003年あたりに、『私的読書』というタイトル付けでけっこう力を入れて読書レビューを書いていました。その劣化復活版です。
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2017年7月の記事一覧

又吉の『劇場』読んでます。好きか嫌いかというとあまり好きな小説ではないけど、しっかりした小説(やや硬い)。
又吉の小説はきちんとしすぎているので、又吉ブームで乗っかった人は(そして小説自体がすごく好きというわけではない人は)そのうち読まなくなるんじゃないのかなと少し思ったり。

『星の子』(今村夏子)読了。いまいち。いろんな展開が投げっぱなし。人物は紋切り型ばかり。ラストの章はなんだかとってつけたようで、それまでの章の流れからここだけ外れている。全体的にも9割がた退屈だったのだけど、いったいどうしてこれが芥川賞候補になってしまうのか(大丈夫か?)。

『ナポレオン狂』(阿刀田高)読了。面白いし巧いしゾッとするんだけど、今ひとつハマれないのは……読むのが遅すぎたのかな、年齢的に。昔、星新一は大好きで暗記するほど繰り返し読んでいたけど、阿刀田高は全然読んだことなかったのよね。
ところで表題作は直木賞受賞作。かなり短い作品だけど。

読書:『世界と僕のあいだに』タナハシ・コーツ

書名:世界と僕のあいだに
著者:タナハシ・コーツ
訳者:池田年穂
出版社:慶應義塾大学出版会
発行日:2017/02
特設サイト:http://www.keio-up.co.jp/kup/gift/coates.html

 タナハシ・コーツです。全米図書賞受賞、ピューリッツァー賞、全米批評家協会賞のファイナリスト、マッカーサー基金から天才助成金、2016年の「世界で最も影響力のある100人」。

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読了『ルビンの壺が割れた』宿野かほる
版元絶賛なんです。刊行前なのに無料で読めるキャンペーンなんてやっていて。
http://www.shinchosha.co.jp/rubin/
まあ無料だしと読んでみたら……いやあ気持悪い小説だった。アマゾンのみんなのレビュー、だいたいその通り。まだ無料で読めます。