生きるとは
今週は『鉄の骨』池井戸潤・著と『黄色い家』川上美映子・著を読了しました。
二作品は、いづれもラストが賛否両論に別れる結末となっていました。
鉄の骨では、主人公の平太の懸命な努力が作中で評価されたのか? それとも常務尾形と、談合の天皇とも云われる三橋の使いパシリだったのか?
なんとも後味がしんみり残る物語でした。
一方、黄色い家は、世間で話題となった親ガチャによる子どもの人生を考えさせる内容でした。
物語の最後まで、とても現実的な描写で人生の救いがなく、読むのも辛く、目を背けたくなりました。
しかし現実にもこういう世界があると受け止め、なんとか気合で読み終えました。
一般的に書き手は、楽しい小説は筆が進みやすいですが、この作品は著者も書き上げるのにとても辛かったと思います。