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LAST MONTH Episode3

<今回の主人公について>
2023年入社。工業専門課程 ITスペシャリスト科卒。
入社後、サービスエンジニアリング本部(ITエンジニア)として横浜に配属。
いつも笑顔で、周りの人を和ませてしまう優しく穏やかな口調が彼の魅力です。

【新社会人・フレッシュ】ちょっと僕には眩しすぎる

私は今、ミツイワでSE(システムエンジニア)をしています。
先月までは、情報系の学校を卒業しただけのまだ何も知らない学生でした。
そこで今日は、入社までの1か月をここに書き示したいと思います。

3月。通い続けた学校やアルバイトを卒業しなければならない別れの季節。
私はスポーツジムで3年間アルバイトをしていました。
最初は“たかがアルバイト”と思っていたのですが、年月の積み重ねでしょうか。
いつの間にか“そこ”は学校と同じくらい、私にとって大切な一部となっていました。
何気なく居た場所は、いざ離れるとなると時折物悲しくなる…というのはよくある話だと思います。
ですが、私にとっては頼りになる先輩、そして信頼できる後輩とつながりを持つことができた、大切な居場所でした。

しかし、時は待ってくれません。残酷ですが、別れの時がやってきました。

「この顔ぶれを見ることはもうないのか、名残惜しいな」と思っていたら、「最後かもしれないから」とアルバイトの方々が卒業式を企画してくれました。とても嬉しかったです。
そして同時に、別れを惜しんでいる自分が確かにいました。
卒業生として参加している手前、「先に行って、待っているよ」と明るく振る舞っていましたが、実際はみんなともう働けなくなることが寂しかったですし、これから待ち受ける社会への不安をひとり感じていました。

「知り合いが誰もいない」「ここから先は一人で歩かなければいけない」
私がそう考えていたせいかもしれません。
実際ずっとそう考えていました。
その日までは。

入社式当日、新卒の人達で溢れかえっている電車の中、私はとにかく緊張していました。時間は間に合うか、場所は間違っていないか、自己紹介はどう話すか。22年間の短い人生で一番考えごとをしていた気がします。車内は私と同じようにひとり悩む人、緊張で固まっている人、友達と話しリラックスをしている人、様々な人がいました。
悩んでいるのも束の間、とうとう降車の時が来ました。

街中では、新社会人・フレッシュという言葉が溢れている。
私には眩しすぎる言葉でした。

時間前には会場に着きましたが、覚悟が決まらず少し入り口で立っていました。
ですが、今まで頑張ってきた3、4年生の頃の自分のために重い足取りを一歩、無理やり踏み出しました。

そこで待っていたのは見知った顔ばかり。
新社会人、卒業、友達との別れ。
どれもつらいものでしたが、その重さゆえに忘れていたのかもしれません。
なにも私は全く知らない未知の環境にひとり放り込まれたわけではなかったのです。
そこには私と同じ志を持ち不安と期待に揺れている仲間たちがいました。
何度か懇親会で仲を深めた友達がいる、それだけで不安は吹き飛びました。
今現在私は、同期たちと最後の研修を受けています。
一人ではたしかに不安です。しかし人と人が手を取り合えばできないことはない。
今はそう確信しています。

私は今、ミツイワでSEをしています。
来月にはもう仕事をしていることでしょう。
ですが期待を胸に持っています。
来月、来年にはどんな大人になっているのだろう。
この先どんな将来が待っているのだろう。
もしかしたら理想とは違うものになるかもしれません。
しかし今は、自分自身で勝ち取れる権利を持っています。
支えてくれる仲間がいます。
そして、成長して学ぶにはここはこれ以上にない環境だと思っています。
次はどんなことが待っているのか、今はただ楽しみです。