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LAST MONTH Episode8

<今回の主人公について>
2023年入社。短期大学部日本語コミュニケーション学科卒業。
入社後、サービスエンジニアリング本部(ITエンジニア)として三鷹に配属。
お笑いが大好きで、週末はよくライブに行くとのこと。
周りへの心遣いと気配りが素晴らしく、同期からはよく「あれ、何歳だっけ?」と言われている。

【宝物】大人になっても、こんな風に楽しく過ごそう

私は、2023年4月、ミツイワ株式会社のエンジニアとして配属された新社会人だ。 これは、短大を卒業し、入社するまでの一か月間、何を考え、どんなことをしたかを綴る、ちょっとした備忘録になる。

学生最後の1ヶ月となった2023年3月に小学校から親しい友人4人と共に熱海へ旅行に行くこととなった。

私以外のメンバー4月以降も引き続き学生であるため、彼女たちにとっては “ただの旅行” なのだが、私にとっては“卒業旅行”。一足先に「社会に出る」ということを楽しみに感じている一方で、この旅行が学生として一緒に過ごせる最後の時間になるのか、と切なくもある。

そのような気持ちを抱えながら、友人と旅行の計画について話し合っていたのだが、なかなか話し合いが進まなかった。理由は2つ。5人とも遊ぶことに関してはとことん“無計画”なタイプの人間であり、更に、個性も強いということだ。趣味も違えば、好きな食べ物もバラバラといった具合に、とにかく似ているところが少ないのである。(つくづく絶妙なバランスで仲良くしているなと思う。)

結局、卒業を控えているにも関わらず、半ば強引に私が幹事を担当することになった。“まあ社会人として責任感を持つ良い機会”だとポジティブに自分に言い聞かせ、計画を立てていった次第である。

3月7日
旅行当日、熱海まで車で移動した。
これは、友人Aの「せっかくなら車で行こうよ」という一声で決まったことだが、誰にも邪魔されない5人だけの旅ができるというところが大変良かったと思う。

道中、友人Bの「ドライブしているとき音楽をかける人間、と仲良くしていたい。」という謎のこだわりから、一人一曲ずつ交代で好きな曲をかけることになった。
そうなると、これはプレゼンの場となる。自分の選曲で、どれだけ場を盛り上げることができるのか競うのだ。「どれだけ良いリアクションを引き出せるか選手権」の幕開けである。

各々、K-POP・地下アイドル・ボカロ・お笑い芸人の出囃子・童謡・戦隊もの・演歌・CMソング、など様々な曲を流した。
卒業式で歌った懐かしい曲で、感動の確定演出を狙う友人もいたし、車から私を降ろして、無理に走らせながらZARDの「負けないで」をかけようとしてくる友人もいた。(←24時間テレビ「チャリテイーマラソン」か!)

そうこうしているうちに、あっという間に熱海に到着。

実は私たちは、遠出をした時、何故か意味のないことをする癖がある。
千葉では、指相撲で2時間盛り上がり、浅草では一番長いカタカナ単語を言う選手権で3時間も過ごした。考えてみると小学生の頃からしりとりや創作じゃんけんなどに熱中していて、傍からみれば何がそんなに楽しくて、そこまで盛り上がれるのかと疑問に思うだろう。
(本文を書いている私ですら、改めて思い返して未知に感じている・・・)

では、熱海到着後はどうだったのか。

普通は、マリンスポーツ、遊覧船、すいか割りなど色々な選択肢があると思うが、私たちは、ひたすら海を眺めつつ、「グリコ遊び」をしていた。そうして気付けば3時間も経過していた。

そんな友人たちではあるが、小学生の頃から今まで変わらず、穏やかな雰囲気で仲良くしてくれていることに感謝の気持ちを感じると同時に、社会人になっても、年を重ねても、童心を思い出せる環境にいるのは宝物だと感じた。

就寝前、私たちは沢山の話をした。社会人になること、私の仕事のこと、学割が使えなくなること、気軽に「いつでも」「どこへでも」遊びにいくことはできなくなること、仕事があるからと夜遅くに5人で電話することが難しくなること、それから、私にご飯をご馳走してもらいたいとのこと、などなど。

ただ最後に「自分より先に大人になってしまうのが寂しいけれど、おめでとう。」と改めて祝福してくれた。

旅行が終わり、「時間を作ってまた行きたい」「次はちゃんと計画する」「あっという間だった」「海鮮丼も食べたかった」と無計画な友人たちらしい感想が飛び交った。幹事を半ば強引に任された私からすれば「やれやれ」と苦笑いも正直なところだが、思えばこれこそが学生時代ならではのかけがえのない旅行であり、大切な時間だったのだと、強く感じた。

それから、一か月。

社会人になった。不安もあったが、温かく迎えていただいた。将来活躍できるように、自分が出来ることからコツコツ取り組み、よく食べて・よく食べて・よく食べて過ごそうと、より一層感じている。

とにかく覚えることも沢山で、一度に全部は理解出来ないこともあるけれど、自分で解釈して、分からなければ聞いて理解していく、その積み重ねを怠ることだけはしたくない。と思う。

メモのようで、日記のような記事ではあったが、以上で私の備忘録を終える。