見出し画像

三井温熱の歴史と今

今回は今日に至るまでの三井温熱の足取りをご紹介させていただきます。

二人の「母」によって育まれた三井温熱

三井温熱療法は、写真右の三井兎女子(みつい・とめこ)先生が誕生させました。

三井先生は1915年にお生まれになりました。山梨女子師範学校を卒業後、教職者として32年を過ごされ、60歳にして医療の道を志し、東洋鍼灸学校に入学されました。

そして、指圧師の国家資格を取得されて、1978年に治療院丼龍堂(せいりゅうどう)を開設以後、2001年までの23年にわたり、難病・重病を抱える方の治療に専念してまいりました。

もう一人は弊社代表取締役会長の高木幸江は、温熱器の開発・後継者の育成を通じて、三井温熱療法を世に広めました。

二人は治療師と患者の関係から始まりました。高木は健康診断で乳がんの疑いが見つかり、知人の紹介で三井兎女子先生と当時の三井温熱療法に出会いました。

三井先生の施術を受けた高木は三井温熱療法の効果に感激し、この療法を世に広げるべく、1996年に有限会社三井温熱器販売(現・三井温熱株式会社)を設立し、そして現在に至ります。

高木は三井温熱株式会社を設立した後、温熱器だけではなく宝睡∞シリーズナノカーボン温熱ヘッドカバー∞の開発に携わりました。

温熱ルームから始まった宝睡マット

次は宝睡∞シリーズが誕生するまでの解説になります。

最初、三井温熱株式会社は温熱ルームと呼ばれる、室内温度が45度前後になる部屋の研究開発をしておりました。

しかし、温熱ルームは設置場所の問題だけでなく費用も高額な為、どなたでもすぐ取りかかれる出来るものではありませんでした。

当時、寝る間を惜しんで温熱ルームの開発に没頭していた高木はある時から、簡単に家庭でも温熱ルームと同等の環境を提供したいという想いを抱き始めていました。

まずは温熱ルームの研究開発のノウハウを取り入れ、種々の自然鉱石・セラミック・炭素粉末等を繊維に含浸させたシートをマットに入れ、床暖房のように温水チューブでお湯を回し、マット全体を温める温水循環マットの原型を作りました。

市販用に開発した1号機から3号機までは、身体の弱い人が湯治場に出かけるような、いわゆる温泉効果を意識したものでした。
しかし、人それぞれ温泉地にも相性があるように、鉱石などを利用したモノは相性があることにも気がつきました。

陰と陽

『宝睡∞』の開発は、今までの湯治場のようなイメージを考え直すところから始まりました。

まず、鉱石等を利用したモノは、ある種のエネルギーをプラスする方向に作用するものと仮説を立て、自然の法則に照らし合わせてみました。

自然界では、陰と陽・プラスとマイナス・N極とS極・と言った相反する性質が必ず、背中合わせに存在しています。

陰陽とは中国の思想に端を発し、森羅万象・宇宙のありとあらゆる事物をさまざまな観点から陰と陽に分類する思想のことであります。

陰と陽とは互いに対立する属性を持った二つの気であり、万物の生成消滅と言った変化はこの二気によって起こるとされています。

このような考え方に学び、自然の流れを利用した場を作ることに焦点を合わせました。
温水循環マットの内部には温かい水を流すチューブを配管していますので、そのチューブレイアウトを見直すことにしました。

一般的に床暖房のようなシステムを考える場合、熱が効率良く全体に広がるようにレイアウトをデザインしますが、『宝睡∞』は自然界の法則を参考に考えました。

こうして、現在の宝睡が開発されました。

三井先生の考え

2021年のノーベル医学・生理学賞に、人間が熱などを感じる仕組みの研究で大きな貢献をした、アメリカの研究者2人が選ばれました。

熱を感じる仕組みが今まできちんと解明されてなかったことも驚きです。
さて、細胞の表面には辛さを感じさせるカプサイシンという成分に反応するカプサイシン受容体というのがあります。

この受容体は「辛い」という感覚を検出するだけでなく、熱にも反応し、辛さと熱を同じ「痛み」という感覚として検出しています。

この感覚は既に何となく分かっていた方も少なからずいると思いますが、この仕組みを解明出来たことで、2021年ノーベル賞医学生理学賞を受賞されました。

三井先生と三井温熱グループは熱と痛みの仕組みを利用して長年、多くの方に施療を行ってまいりました。

三井先生の言葉

「病気はカラダの熱不足」は三井先生が残した言葉のひとつです。
エネルギーの落ちたところ、つまりは血流の悪いところに病は生じやすくなるということです。

その熱不足ポイントを見つけ、熱を注ぎ込むことを注熱と先生は名づけました。注熱と言う言葉は今でも三井温熱グループで使用されています。

全身をただ温めていくのと、熱を求めているポイントを探しながら温熱器を動かすのでは、雲泥の差が生じます。

では、熱を求めている点や場所はどうやって分かるのでしょうか?
人間の皮膚は本当にうまくできているもので、そこは他よりも熱く感じるように出来ています。

「悪いところは熱い!」
これもまた三井先生の言葉のひとつ。

他の部位よりも熱く感じる場所を見つけて注熱し、血流を促進させ隊長を改善する方法を、適所適量の熱といいます。

温熱の効果のメカニズムの全容が西洋医学的に解明されるのはまだ先ですが、私たちは地道に現場でこのメカニズムを使って、多くの方に効果を実感して欲しいと、施療やサポートを行っています。

最後に

最後までお読みくださり、ありがとうございます。

三井温熱スタッフの施療を受けてみたいと思いましたら、ぜひ店舗各地の療法院にお越しください。

今回紹介した、宝睡∞シリーズはこちらからご購入頂けます。

三井温熱株式会社公式ホームページサイト
https://www.mitsui-onnetsu.co.jp/

三井温熱公式オンラインショップ
https://mitsuionnetsu-ec.jp/