レストランでTabiをする。
これは行かなきゃいけない気がする。
そう思って勢いで予約したんです。
もう皆さんお馴染みの1つ星シェフ、
鳥羽周作さんが経営するレストランHotel'sで10日間限定で催される
Tabiという企画。Tabiは旅、行き先は佐賀だという。
日本の地域にはたくさんの素晴らしい食材があって、
その食材を探し歩く料理人は多いし、
貴重な食材を用いて美味しい料理を作ることも多いと思います。
でも、Tabiはそんな感じじゃない気がしたんです。
そしたらやっぱり全然違ったという話でして。
言うなれば味わえる土産話みたいな感じでしょうか。
旅といえば出会いがあり、小さなトラブルやアクシデントもあり、
そういう話をお友達から聞いて驚いたり笑ったりして、
その地域に思いを馳せたりしますよね。
Tabiは、そんな土産話を、その土地の素晴らしい食材を
味わいながら聞いている。そんな感じでした。
鳥羽さんが佐賀を旅して、
素敵な人たちが大切にしている食材を味わい、
その食材がさらに輝く料理を思い付き、
ときに再定義して、それを東京のレストランで披露する。
まさに上質な土産話です。
なので、食べているというか、
聞いているとか、見ているという感覚も強くて、
まるで鳥羽さんと佐賀を旅しているような気持ちになります。
もしくは鳥羽さんだったら食材をこう生かすという創作メニューです。
もちろんすべて美味しいんですが、
美味しさが立体的と言うか、厚みがあるというか、
素敵な食材、卓越した調理だけではないんです。
旅をしている時の開放感や非日常感がそこにはあります。
で、もう本当に大変だと思うんです。
こんなこと言うとアレですが、たぶん儲からない。
そもそも大量生産している食材じゃないから、
時間もお金も惜しみなくかけられているわけで。
だし、料理人だけじゃなくてレストランの中核メンバーが、
佐賀を旅するわけです。
そしてより上質な土産話にするために、
お店の外には特別なサインが設置され、
テーブルにはお皿ごとに物語が置かれます。
Tabiの企画が説明されているのかと思いきや、
めちゃく分厚い。なんと、お皿ごとに物語が、
丁寧に書かれていまして。
凄まじい純度、凄まじい熱量。
佐賀という地域に心底惚れないとできない。
お客さんに心底伝えたいと思わないとできない。
邪な気持ち、
いや、ビジネスという視点で言えば当たり前だし、
大切なことなコスト感覚、これがが先にあるとできない。
とにかく佐賀の素晴らしさを伝えたい。
お客さんに美味しいを届けたい。
そこにこんなにピュアでいられるものだろうか。
でも、この純度と熱量が唯一無二を世界を作り出すんです。
コロナ禍でレシピを公開して、
Youtuberになり、
オールデイレストランを開き、
コンビニ弁当を再定義して、
鮭弁当を再定義して、
レストランをプロデュースしてきた鳥羽さんが、
ひとつの集大成として企画したのかなと思えました。
もちろん、まだまだ止まることはないのでしょうけど。
Tabiはあと46都道府県あるので、
めちゃくちゃ楽しみにしています。
広告営業、広告制作の現場、そして社長業を通した実体験を元に記事を書いています。よろしければサポートをお願いいたします。