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2023年11月、M11-Pを購入しました

2023年11月18日 土曜日

ライカのカメラはしばらく手元になかったのですが、さかのぼると直近では、SL2-Sを2022年8月まで、M10 Monochromを2022年4月まで所持していました。そして、1年半ぶりに手に入れたM型ライカ、これから使うのが楽しみです。




私のライカ遍歴

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CCDの発色が個性的で2023年でも存在価値を保ち続けているM9(2009年発売)は残念ながら使ったことがありません。


M11-Pの受け取りに東京へ

2023年11月18日 土曜日 – 11月20日 月曜日

今回、ライカオンラインストアでの注文を東京大丸店で受け取ることにして、1年半ぶりに東京訪問しました。以前に住んでいた渋谷の松濤・神山に2泊3日で滞在したので、近くを散歩しながらスナップしてみました。購入直後のファーストインプレッションになります。

レンジファインダーのフレームのアバウトさ、ネイティブの色味を見たいので、最低限の調整に留めています。

Lightroom ClassicでDNG現像。PROFILE M11 / クロップなし / 傾き補正なし / WB Temp:5500 / Tint:+10に設定。露出、ハイライト、シャドウ、フリンジ補正のみ調整。


以下、試してみたレンズ毎に掲載です。

Leica M11-P / Summaron-M 28mm f5.6 — 2023.11.18 Sat.

このレンズは、薄くて、軽くて、かっこいい。ボディ530g + レンズ165g = 合計695gでM型ライカが使えます。ちなみにブラックは限定エディションです。


開放f値は5.6で暗めですが、夕方のスナップには問題なさそうです。


レンジファインダーで28mmのフレームは正直見辛いのですが、M11-Pの6,000万画素を活かして、クロップ前提でラフに撮っても良いと思っています。Qシリーズのような使い方も出来ますね。


まわりに人がいるので、カメラを構えるのが恥ずかしくてノーファインダーで撮りました。前後の写真も、絞り値f5.6、フォーカス5mに固定で、フレーミングしてシャッター切るだけの、高級「写ルンです」的に撮っています。


ほぼ撮って出しな訳ですが、夕方の空と街の明かりがきれいな階調で写っているなと思います。


Summaron-M 28mm f5.6、フルフレーム f5.6 / 5mではきっちりパンフォーカスにならず、6,000万画素を等倍で見ると像の甘さも見えますが、写りすぎない写りもM11-Pで楽しめそうです。もちろん、ピントを厳密に合わせたり、より絞り込んだりすればシャープに写ります。


Leica M11-P / Apo-Summicron-M 50mm f2.0 ASPH. — 2023.11.19 Sun.

開放で撮っても、ノクティルックスやズミルックスのように味が出ることなく、安定の画を作り出すレンズ。とは言っても、他社製のレンズとは違い、シャープさと共に柔らかさも持ち合わせている印象のレンズです。

f4くらいに絞り込んで撮影。冬の朝らしい、雲ひとつないスカッとした空と、冷たそうな空気感を感じます。


同じくf4くらい。6,000万画素を等倍で見るとディテールの線の描写に驚きます。


渋谷駅周辺の立体的な階層構造は、場所や角度、光の差し方によって見え方が変わるなと思います。このあたりからは、以前に頻繁に撮影していました。


開放f2、中距離フォーカス。手前が癖なくボケています。


同じく開放f2、遠距離フォーカス。画面端でも十分に解像しています。周辺減光はノクティルックスやズミルックスより少ないです。


f8くらいに絞って撮影。木陰を見るとつい撮ってしまします。


開放f2、右下2つのミラーにフォーカスしています。ピントの合ったあたりはシャープなことはもちろん、左側の壁は像が崩れることなくボケています。


開放f2、手前から2本目の柱にフォーカス。少し補正していますが、逆光で開放f値では、ピント面に若干のパープルフリンジが出ています。欠点はそのくらいで、手前から奥へのなだらかなボケ感が気持ち良いです。


昔良く散歩した道です。こちらも開放で撮っていますが、画質に安定性があり、画像サイズが小さいこともありパンフォーカスに見えますね。拡大すると、1本目の電柱の後ろからボケています。


メインレンズを50mmにするか、35mmにするか迷っています。このような「30」の文字を仮に全て写そうとすると、50mmでは狭く感じることもあります。M11-Pのクロップ耐性を考えると、やや広角目なレンズ選択が使いやすそうです。50mmが1番好きではあるのですが。


意図した部分からピントを外してしまいました。同じような葉っぱが密集している部分でピントを合わせるのは(自分に向けて)注意。というのと、開放f値で、レンジファインダーで百発百中のピント合わせは難しいなと。おおらかな気持ちで使います。

Leica M11-P / Summilux-M 35mm f1.4 ASPH. — 2023.11.19 Sun.

現行のひとつ前のズミルックス35mmは、8年前に購入して、今所持しているレンズの中で1番長く使っています。最近のライカレンズは、引き出し式のフードに移行中のように思えますが、個人的にはガッチリとしたネジ込み式が好きです。スクエアフードがカッコいい。


近距離のピント合わせのため、背面ディスプレイを使って撮影。レンジファインダーの使用を基本としますが、必要に応じて背面ディスプレイも使う予定です。最短撮影距離が70cmより短いレンズが欲しいです。


開放f1.4ではそれなりに周辺減光します。空などフラットな面で分かりやすいです。


f4まで2段絞ると周辺減光は目立たなくなります。6,000万画素の等倍では、月の陰影も写っています。すごい。


開放で。色の差、周辺減光の相乗効果で立体感のある描写です。


アポズミクロン50mmでも撮影した同じ道の「30」も、35mmでは全体を収めやすい。わざわざ開放で撮る被写体でもないですが、前後にうっすらとボケています。


こちらも開放で。左端の緑の部分は、シャドウを持ち上げるとわざとらしくない色が出てきました。


この場所はアポズミクロン50mmでも撮影しましたが、35mmの方が空間を程よい広さで写しやすいです。


開放f1.4で、壁のエッジにピントを合わせて撮影。35mmでも、このくらいの距離で手前から奥にボケます。


f4に絞ると被写界深度が稼げて、人が通る前の素早いスナップがしやすいです。


このくらいの距離で開放f1.4だとピント位置ははっきりします。


28mm、50mmと比べて、35mmのフレームラインが1番見やすく、撮影していて気持ちが良いです。


空間を見せるには、35mmが狭すぎず広すぎず撮りやすいと思います。


f8くらいに絞って撮影。木の影のシルエットに惹かれました。


こちらもf8くらい。中央の暗さに引っ張られて、左上の空が露出オーバー気味でしたが、露出とハイライトを下げると階調が戻ってきました。ISOは640。


Leica M11-P / Summilux-M 35mm f1.4 ASPH. — 2023.11.20 Mon.

翌朝に再びSummilux 35mmで撮影しました。

開放f1.4で撮影。周辺減光の効果もあり、朝のまだ陽が上りきっていない雰囲気が良く出ています。


f8まで絞ると、画面全体がフラットになります。


また開放で。画面中央にピント。強すぎず程よいパース感が出る35mmが好きです。近い焦点距離の50mmではこうならないです。


下半分は影。雲ひとつない空の抜けが気持ち良いです。f4で周辺減光を抑えて。


35mmでは、28mmのような広さやパース感の撮影もしやすいです。深度がどのくらい出るか見たくて開放f1.4で。


右のシャドウ部分は、もっと明るく持ち上げることもできて、ノイズも出ないので、DNGの編集耐性は高そうです。


f5.6に絞って撮影。花、葉、空と気持ちの良い描写です。東京での最後の撮影です。


最後に

前回のライカボディを手放してからは、SonyのFX3やZV-E1など動画メインのカメラを使用していました。それらにはEVFすら付いておらず、動画はもちろん、静止画を撮る時にも背面ディスプレイで撮影していました。

フレーミングも露出も最終アウトプットのまま確認できて、水準器で水平垂直が取りやすくい。その便利な機能に慣れきった体で、レンジファインダーが使えるかどうかちょっと不安な気持ちでのM11-Pの購入でした。

確認したところ、手持ちのレンズのピント、レンジファインダーとのマッチングは良さそうで、フォーカシングには問題無さそうでした。測光は、白飛びを抑えるためハイライト重点にしていて、大ハズしは無さそうでした。まだ動作を把握しきれていませんが。

素通しガラスのファインダーでのフレーミングは気持ち良く、これは他に代え難いです。今回の写真は全て、クロップや傾き補正なしで掲載しましたが、十分過ぎるほどの画素数がありますし、自由に後調整できそうです。

これから、久しぶりのM型ライカを楽しみたいと思います。最後まで見ていただきありがとうございました。

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