母子の防災のための保険

地震に台風、なんだか不安になるニュースばかりが飛び込んでくるこの頃。
そのうちゆっくり書こうと思っていたのだけれど、実はこの1年ほどかけて準備をし、
5月末から7月末まで、助産師さん向けセミナー全国ツアーをしていました。

一緒に行ったのは、大河ドラマなどの出産シーン監修でも有名な助産師・三宅はつえさん。
私が、イントロと社会的背景、母乳が母にとってお得な理由と伝え方をお話。
その後、三宅さんに、防災のパートを伝えていただきました。
もともと5か所回る予定だったのに、大好評で次々と依頼場所が増え、
最終的に14か所でお話ししました。詳しい話は後ほど。

さて、母子の防災に関してお伝えしておきたいこと。
それは、赤ちゃんへの備えはしっかりしておかなくちゃいけないということ。

たとえば、粉ミルクを使っている方は、電気やガスが来なくなったら、
断水したら、どうやってお湯を沸かすのか、
どうやって哺乳瓶を洗うのか、しっかり考えてみて。
代わりに紙コップを使うのはよい方法。でも、それは安全な状況で練習しておいた方がいいし、紙コップもたくさん必要。

また、液体ミルクならお湯はいらない、という方も、量をしっかりキープ。
一度開けたら、赤ちゃんが飲みきれなくても捨てなくてはいけないから、
赤ちゃんが飲む回数分をストック。
そうすると、時期にもよるけれど、一日に8本。1週間分なら56本かも。買ってありますか?

えーっ、そんなに準備するのって大変そう!と思いませんか?
でも母乳だとこんな風に備えなくても大丈夫なんですよ、保険だと思って母乳にしてみるのはどう?、三宅さんは言います。

災害が起こった時は、ストレスで母乳が止まる、と、決まり文句のように言われますが、それは実は違います。

身に危険が迫っているときに、のんびり母乳を飲ませている場合ではないから、一時的に身体が母乳を押し出すことを止めることはあります。でも、身体が母乳を作るのをやめるわけではありません。

安全な場所に行き、安心すれば、ちゃんと作られた母乳は出るのです。ここで、もともと混合の人がミルクだけにしてしまうと、元々出ていた母乳の方が出づらくなったりトラブルを起こしたりしてしまいます。

最近、家族に預けるときのために、母乳だけじゃなくて混合栄養にする人が増えているそうです。でも混合栄養で母乳の量をキープするのは、ちょっとコツが必要。自然に任せておくと、だんだんと飲むのが楽なミルクの量が増え、母乳は減っていくのが常なんです。(私もそれで母乳が止まってしまったことがありました)

もちろん、被災地で母乳を飲ませるには、授乳室や授乳服など、安全に飲ませられる工夫が必要です。私は仕事にしたくらいで、授乳服は素晴らしく安全で役に立つと思っていますが、一人にならず、安全に授乳ができる方法もぜひ考えてみてください。

ここで触れたセミナーのことは少しずつお伝えしたいと思いますが、多くの方が備蓄に急いでいらっしゃる中、まずは防災についてお伝えしておこうと思い、こちらの記事を先にアップしました。
どうぞ安全にお過ごしください。




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