子連れ出勤の種類
今日は、子連れ出勤の種類についてお話したいと思います。
私が大学などで子連れ出勤の研究を始める時に、いろんな方から言われたのが「子連れ出勤って何なんですか?」ということです。今私は、二つの大学で研究をしているのですが、ある先生と話をしていて、ずーっと話した末に、最後の最後に、「え、子連れ出勤って、職場の隣の保育所に預けることじゃなかったの?」と言われたことがありました。私は、赤ちゃんを親の傍らに置きながら働くスタイルを想定して議論していたのに、全然意識が合ってなかったんですね。そこで、子連れ出勤にはどんな種類があるのかを最初に知ることが大事かなと思います。
「子連れ出勤」と言われて、多くの方が思いつくのは「企業内保育所」つまり、企業が設置する保育所や託児所ではないかと思います。今は、「企業主導型保育事業」ということで、国が支援して、会社の中や近くに、企業が保育所を設置して、そこで働く人、あるいは地域の子どもたちを受け入れる仕組みが広がっています。こうした形も、お子さんを連れて一緒に出勤する、職場に行く、という意味では、広い意味での子連れ出勤と言えます。
これは、会社の近く、あるいは会社の中に保育所がありますので、親にとっては、すぐにお子さんを見に行けたりと、アクセスが容易になりますから、一般の自宅の近くの保育所に預けるという形に比べると、仕事と生活の距離が近い形になります。
もう一つ「相互保育型」というものがあります。数人の親が交代で子どもを見るという形。例えば今日はAさんが3時間ほど皆の子の面倒を見るよ、ということでAさんが会議室で皆の子どもを見る。他の方たちは子どもを預けて仕事に集中する。次の2時間はBさんが皆の子の面倒を見るよ、という形で交代する、といった形ですね。これも、広い意味での子連れ出勤の形になります。
最後に、私たちが一番お伝えしたい、ちょっとチャレンジングな子連れ出勤の方法、これは帯同型。赤ちゃんや子どもを連れて、自分で見ながら仕事をする、という形です。以前の記事で、場合によっては赤ちゃんをおんぶしたり抱っこしたりしながら仕事をするケースもありますよ、という話がありましたが、これがまさに「帯同型」になります。もしも少し大きいお子さんであれば、自分のデスクの隣にお子さんを座らせて、ぬり絵やちょっとした工作をする横で仕事をする。あるいはもっと小さい赤ちゃんであれば、抱っこしたりおんぶしたり、あるいはすぐ隣で寝かしながら仕事をする、こんな形が帯同型の子連れ出勤になります。
いずれにしても、仕事は仕事としてきちんとやる、そして、程度の差はあれ、その比較的近くに子どもがいる、という形になります。
これらはそれぞれに、いろんな意味での難易度が違ってきますけれど、今回はこの中では帯同型を中心にお話をしていって、その中で他の形も上手く取り入れていく、という方法も含め、皆さんに共有していきたいと思います。
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