映画「好きにならずにいられない」を見て気持ちが溢れ出してしまったので記事を書く

あなたってとても素敵な人、でもそれだけ

この台詞を聞いて胸が締め付けられる思いだった。
それは私にも同じ経験があるからだ。
何か親切をしたときに女性は「ありがとう、あなたいい人ね。」と言ってくれる、それを勘違いして勝手に舞い上がって最終的にこの言葉を言われる。そんな経験がある人には是非この映画を見てほしい。

何か話してくれないと殺されそうで不安になる

ヒロインのシェヴンに吹雪の中を家まで送って欲しいと頼まれ運転中に言われた台詞。
主人公のフーシーは中年で、太っていて、ハゲ気味で、社交性が低い。
そんな彼は作中で何度も犯罪者や変質者の疑いをかけられて白い目を向けられたり、同僚から度を過ぎたイタズラを受けたりする。
そんなことがあってもフーシーは淡々と仕事をしたり趣味に打ち込んだりする。変に言い返したり、奇行をしたり、大声で騒いだりしない精神的にタフな人物だ。

お前は本当にいいやつだ

フーシーは本当にいいやつだ、外見では分からないが冒頭の時間をしっかり使って描かれる彼の暮らしぶりを見ていると「お前は本当にいいやつだ。」そういって彼に飯でも奢ってあげたくなる。
以下、彼のいいところを列挙する
・行きつけの店に“いつもの”がある
・少ないけれど友達がいる
・没頭できる趣味がある
・親切、優しい、頼まれたら断らない
・上司から信用されている
こんな彼だからこそ、見た目でマイナス側に振れる信用が彼と付き合いが長い程しっかりとプラスの方に振れていく。
私はフーシーに「頑張れ、泣いてもいいんだ、言い返してもいいんだぞ、お前は本当にいいやつだ。」と言ってやりたかった。

恋愛経験の乏しい男あるある

フーシーがシェヴンに惹かれて彼女が好きだという「アイランド・イン・ザ・ストリーム」を聞くシーンでも共感し過ぎて震えてしまった。
男はバカなので自分の好意を寄せる女性の好みを聞いてシンプルにそれを真似する。そして勝手に舞い上がってこの記事の最初の台詞を言われて撃沈する。

失う辛さ

映画のラストでフーシーは冒頭と同じような仕事をして、趣味に打ち込んでという元の生活に戻る。でも彼の目はどこか悲しげで、ぽっかりと穴があいてしまったように見えた。
一度は手に入った喜びを知っているからこそ喪失感が拭えないような、あるいはそれを知らなければよかったと思う辛さがある。

お前は最初から諦めるなよ男ってのはやるときゃしっかりやるもんだ

物語途中でフーシーが男仲間に背中を押されるシーンがある
「お前は最初から諦めるなよ男ってのはやるときゃしっかりやるもんだ。」
フーシーはこれ以上ない程しっかりやったしその結果少し運がなかった。
私は最初から諦めることが殆どで、序盤のフーシーを見て仲間を慰めるような気持ちで頑張れと言っていたはずが、いつの間にかフーシーに遥か向こうに追い抜かされていた。フーシーのように誠心誠意相手を思いやるような行動が私にできるか分からないが、諦めかけた時にはフーシーの姿を思い出して一歩踏み出すきっかけにしたいと思う。

思ったことをそのまま書いたせいで乱文だがフーシーを見て共感し過ぎて気持ちが溢れ出してしまった。ここまで全部読んだ人は居ないと思うけど、読んでくれてありがとう。「好きにならずにいられない」を見た方は是非感想を話し合いましょう。

いいなと思ったら応援しよう!