娘と私が自分を好きになるために読んだ本|エッセイ
本が読める人間になる。
特別な教育なんて考えてこなかったけれど、これだけは絶対ある方がいい、と唯一やってきたのが、絵本を読むことである。
世の中には活字を読める人間と、読めない人間の2種類の人間がいると思う。
noteを利用している人達は、ほとんど読める人間に属するだろうけど、私の妹なんかは活字を見るだけで眠くなるなどと言う。
本を読める幸せは読んだ人にしかわからないものだ。自分だけの空想の国や、見たことのない広い世界へ、ページをめくるだけですぐに連れて行ってくれる。
私がわからないことや、教えきれないことも、本には全部書いてある。
私に出来ないぶん、本を読める人間になってくれさえすればなんとかなるだろう。そう思って赤ちゃんのころから6歳くらいまで、ほぼ毎日絵本を読み続けてきた。
ここ最近はもう一人でも読めるし、もっと文字の多い本を読むようになってきたけれど、それでも絵本をよみきかせすることもある。
しかし小学校に入るとお互いやる事が山積みで、寝る前に本を読むことも少なくなって、すっかり2人でのんびりする時間が減ってしまっていた。
生活習慣を整えること。
子どもが生まれる前までは、深夜2時に寝て、重い体を引きづりながら仕事へ行き、また夜中まで酒を飲む。なんて生活をしていた不摂生の極まりタイプだった私が生活習慣を説くのだ。無理がある。
子どもがより良く生きていけるよう褒めたりなだめたり、怒ったり、怒ったりやってみても、上手くいかない。私も娘も頑張りすぎて疲れてしまっていた。
気づいたらなんだか2人とも自分のことが好きというには少し遠いところまできてしまっていたのだ。
こんな時こそ本の出番である。
女の子の例にもれず心理テストに興味をもちだした娘と一緒に見つけたのが「かくれた能力を見つける キミだけのスゴい脳のヒミツ」である。
脳内科医•小児科専門医の加藤俊徳先生が小学生でもわかりやすく脳について書かれた本で、いくつもある質問に答えていくと脳のタイプや向いている職業、得意なことを教えてくれる。
自分の良いところが客観的に見れなくなっていた娘にとって、自分にもできること、得意なことがあること。それはもともとある性質だけでなく、伸ばすこともできて、もっと世界が広がると言うことを知ることができた。
実は私も同じで、上手くいかない部分ばかり見ていたけど、こんなに色々出来て、得意だとおもえことがある娘を誇りに思えた。
自分ってなんだろう。
これは、一生かけて解く謎解きゲームだ。
娘と一緒にこのゲームでもっと遊ぼう。