舞城 王太郎の「熊の場所」のことをふいに思い出した話|エッセイ
2006年の私は、まだ自由の塊で、でも何かが足りないともがいていた。
あの時期はとにかく本を読みまくっていて、一人暮らしなもんだから片手に小説をもったままトイレはもちろん、お風呂で片手で髪を洗いながら読んだりしてた。
(後に子どもが生まれ、赤ちゃんを抱っこしながら髪を洗う時に、この技術は生かされた。)
たぶんそこらへんで読んでいたのが「舞城 王太郎」だとおもう。
スピード感のある文章と、ちょっと血の気の多い話は、ポップでキッチュでマンガみたいでとりこになった。
表紙もすっごく可愛らしく、ピンクの熊アイコンがついていたのが印象的だった。
実は日本人作家の本をほとんど読まなくて、海外ミステリーと、重めの海外SFばっかり読んでいたから、可愛らしい表紙なども衝撃的だったのを覚えている。
カワイイ♡から軽く読み始めた本で、たぶん舞城 王太郎に初めて触れた本だとおもう。
中二病みたいな世界観でありながら、サクッと読める短さにぎゅうと詰まった濃いストーリーは衝撃だった。
「で、おまえはどうすんの?」
と、問われている気がして、本を読んで考えが深くなるきっかけの本だったのかもしれない。
人生好きな本ベストに入る本だったけど、たぶんこれいいぞと友達に貸したままどこかへいってしまったか、引っ越しで売っぱらったかで今手元にはない。
すっかり忘れていたけど、昨日書いたショートショートは、舞城 王太郎オマージュのつもり。(オマージュって便利な言葉)
↓舞城 王太郎オマージュのショートショートはこちら。
書いてみてわかったことは、接続詞がキモちわるくならないように、つなげるって簡単そうでめちゃくちゃ難しい。
あの頃の私が今の私をみたら驚くだろうな。
今は毎日文章を書いて書いて書いて書いて生きてるよ。
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