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海外のシャワーやお風呂の使い方をうちのオランダ人から学ぼう

日本からヨーロッパに引っ越してきて、お風呂の概念が日本人と外国人では違うことを知った。

日本ではお風呂は毎日入る。もちろん体も頭も洗うし、湯船にもつかる。

だがヨーロッパの人はお風呂に毎日入らない。

そして、お風呂場の作りも日本とは全く違うので、使い方についてレクチャーしたいと思う。

もしヨーロッパに住んでいる、もしくは旅行していてシャワーの使い方がよくわからない人は参考にしてほしい。


シャワーは固定のやつを使う

ヨーロッパでの最近のシャワーというのは、大体2つついているかと思う。

頭の上に固定されている大きいやつと、ホースがついた小さいやつだ。


よくあるモダンなシャワー

日本人はおそらく、髪を隅々まで洗ったり、体を隅々まで洗ったりするので、小さいホースがついたほうを使いがちだ。

だが、うちのオランダ人は頭の上に固定されている大きいやつしか使わない。

この上に固定されている大きいシャワーを出しっぱなしにする。

これは部屋の中を温める効果もある。

そして頭を洗ったり、体を洗ったりするのだが、上から水が出てきているだけなので、股下や足までボディーソープをすすげている気がしない。

だが、それでいいのだ。

ボディーソープを完璧にすすいで流そうなど、うちのオランダ人は考えていない。

なので、小さいほうのホースがついたシャワーはほぼ出番がない。

強いて言うなら掃除をしたときくらいである。


床が水浸しになるのは当然

ヨーロッパのシャワールームは、ドアがついていればいいのだが、大概壁が半分あるか、ガラスが半分あるか、最悪だとドアも壁もない。


典型的なシャワー。段差やドアはない。

こんな状態でどうやって床を濡らさずにシャワーを浴びるというのだ?と日本人なら思うだろう。

そして、先ほどの小さい方のシャワーで角度を変えながら、小さいスペースでちまちまと、床に水がいかないように工夫してシャワーを浴びたりしていないだろうか。

私も最初はそうであった。

だが気づいたのだ。床を濡らさずにシャワーを浴びることはほぼ不可能だと。

そもそも、大きいほうのシャワーを使うと水も飛び散るし、床が濡れるのは避けては通れないのである。

シャワー後も濡れた足で歩いたりして、大体濡れる。

つまり、シャワーのあとの床は濡れるものだと諦め、濡れたら拭くということでいいのだ。

ラッキーな場合は足拭きタオルがあるが、もし用意されていない場合は、体を拭いたバスタオルをそのまま床に落とし、それで足を拭いたり床を拭いたりする。

体を拭くタオルで床を拭くなんて汚いと思うかもしれないが、洗えばいいのである。


また、シャワーを浴びたあとは大抵水切りで水を取っておくことがマナーだ。

基本的には床、壁やガラス戸もしておくと水滴のあとがつかないのでベター。

床は特に水切りしないとカビてしまう。

大体のお宅には柄の長い水切りが置いてあると思う。



ヨーロッパでよくある水切り


バスタブはお湯に浸かるだけ

うちのオランダ人がバスタブに入る目的としては、寒いから暖まりたい、もしくはリラックスしたいときだけで、実用的な目的ではない。

バスタブに浸かるときは、バスボムを入れたり、塩を入れたり、シャワージェルを入れたりする。

ちなみにシャワージェルは蛇口の真下にドバドバと垂らすと、蛇口から出た水で泡が作られ、もこもこの泡風呂ができる。


このバスタブの中では、ただ浸かって自分の時間を楽しむ。

泡風呂のときは泡で体をささっと撫でたりはするが、頭を洗ったり、体を洗ったりはしない。

もし家やホテルにシャワーがなく、バスタブしかない場合は頭や体も洗うが、大抵シャワーブースと分けられているので、シャワーブースで本格的に頭や体を洗い、お風呂でリラックスをするという使い方だ。

ただ、お風呂はお水がもったいない。最近ヨーロッパでは光熱費や水道代が高いので、節約のためにも毎日は入らない。

基本的にはシャワーを使い、お風呂はたまに入る。同じ日にどちらも入るということは珍しい。

お風呂の中で本を読んだり、キャンドルを焚いたりして、香りやゆっくりした時間を楽しむのである。


これはキラキラ女子ではなく普通の人もやる。


シャワーを浴びるのは外出前

うちのオランダ人の信じられないところは、夜シャワーをあびて、その後また綺麗な洋服を着ることである。

パジャマや部屋着などない。ちなみに寝るときは下着だけ。

お風呂上がりに綺麗とはいえジーンズや靴下を履くなんてどうかしている、と私は思う。


オランダ人は一般的に朝シャワーを浴びる人が多い。

それは朝から会社に行くためであり、人と会う前にシャワーを浴びて綺麗にするのがヨーロッパのシャワーの使うタイミングだからなのである。

つまり、シャワーを浴びて綺麗な体に綺麗な服を着て、人に会い、人の集まる場所にいき、電車に乗り、そして帰宅してからはシャワーを浴びずにそのまま寝るのである。

オランダ人は、ベッドは綺麗な体で入るもの、という概念は日本人のようにない。

国際カップルだと、最初そのシャワーをあびるタイミングの違いが気になると思う。

私も寝る前にシャワーを浴びて欲しいと思っていたが、朝シャワーを浴びるのが彼の習性なので、それはもう受け入れた。(諦めた)

寝る前にシャワーを浴びるというのは日本人なら当然の考えであるが、オランダではそうではないので、価値観を押し付けるようなことはしないほうがカップルとして幸せに過ごせるかと思う。





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三橋
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