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短編小説[逆さの街]第5話
短編小説[逆さの街]
第5話 少年との出会い
遠くの森に、明かりを見つけた少女は一歩一歩、歩き続けた。
森に近づくと、木の間に明かりを見つけた。
明らかに、人の気配がある
少女は、勇気を出して明かりに近づいた
明かりは、小さな気配りから始まった。
「こんなところにドアがあるの?」
木が密集した柱に固く付いていたドアを見つけ、少女は考え込んだ。その閉ざされたドアを中に・・・不安がよぎる
「空いてるよ」
建物の中から、誰かの声がした。 少女は、勇気を出して、ドアを開けた
中には、少年が一人で椅子に座っている。
「どうしたの、道に迷ったの?」少年は、温かい表情で少女に話しかけてきた
「う、うん」少女は、まだこれが夢なのか現実なのか、半信半疑だった
少女は、久しぶりに安全な場所にたどり着いたことで、恐怖と緊張がとれ、床にしゃがみ込んだ。
暖かい部屋は柔らかい光で湧いている。
少女は、なぜか、この部屋が懐かしく思えた。柔らかい光、木の香り、音のない空間。
「そこで休んでよ」少年が椅子をおいてくれた
少女は、椅子に座り目を閉じた・・・
つづく
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