直島をガイドしてみた
といっても、我が子にですが。
ガイド業に携わっていながら、世界の直島の観光ガイドを子供達にしたことがないなあ、とずっと気になっていた私。ちょうどお友達が直島に行きたいというので、子供たちも連れて一緒に行ってきました。
子供は、家でゲームしてる方がずっと楽しいと思っているティーンエージャー男子二人。うちの子供たちはそれぞれ8歳、10歳まで海外で生活していたので、いわゆる「海外の自由な感覚」みたいなものが行動・言動に見え隠れすることがあります。そのせいなのかどうなのか、嫌なものは何があっても嫌、とはっきりしています。「世界中の人が訪ねる、アートの島 直島だよ!」と母が叫んでもなんの意味も持たない男子二人のために、満足いくツアーを作るのは至難の業でした。その彼らはこんな感じ:
観光に興味ないし〜
アートなんて全く知らないし〜
14時の船には乗って帰りたいから早くしてよね〜、ガイドさーん
初めから態度の悪いこの観光客二人が少しでも楽しんでくれるために私が用意したのは
解説や説明はかなり手短(30秒)に
一つ一つの作品を見る時間は柔軟に対応
インパクトのあるアート作品や反応があったものについては、感想を聞いてみる
自由時間をたっぷりあげる
いつもオプションBを用意
電動自転車で島を回ることで待ち時間をなくす(体を動かすこともできるし)
お昼ご飯はいつどこで食べられるか分からなかったのでコンビニで色々と購入(お腹がすくと機嫌が悪くなるのは万国共通)
などなど。プロフェッショナルガイド、というよりは母としての心得、みたいなものも見え隠れしますが(苦笑)、柔軟に対応してみました。その結果、子供たちはそれなりに楽しんでくれた様子。子供の目線からアートを観る、というのは私にとってもとてもいい経験になりました。
観光地の楽しみ方は人それぞれ。年齢やバックグランド、体力レベルや、関心のあるものが違う人たちに対応するのは難しいですね。私たちガイドは人間として経験値が高い方が、お相手の喜ぶものを用意できる可能性が高くなるように思います。一つでも多く心に残るものを提供できるよう、私はまだまだ経験値を上げていかないと!