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通訳ガイド養成オンラインワークショップから学んだこと

今年初めに通訳ガイド養成オンラインワークショップを開催しました。5人というちょうどよい感じの人数の方と、4回にわたり「さらに一つ上のランクの通訳ガイド」を目指して練習を重ねました。

すでに高い英語力をお持ちの方が揃っていたとはいえ、少しでも良いガイドになりたい、と努力される受講生の皆さんは。一つ新しいドアを開きさらに1ステージ上がった、という印象を私は受けました。コロナが終息した際には、受講生の皆さんのご活躍を見れるのが今から楽しみ。

このワークショップをやってみて私も学ぶことがたくさんありました。その中からいくつかをご紹介させてください。

1 それぞれの強みがある
2 ほんの少しのプッシュをみんなが必要としている
3 仲間がいるから

まず1つめはそれぞれの強みがある

通訳ガイドさん向けにワークショップを準備する中で、私は互いに競うのではなくポジティブなエネルギーを提供できる場所にしたいと考えていました。同業者としてお互いを意識するのは当然。「あの人の方が英語の発音が上手い」「彼女はすでに通訳の経験が少しあるから」なんていうちょっとしたジェラシーや焦りは感じることがあります。でも私はこのワークショップで人と比較することよりも、ご自身の良さを引き出し、それを伸ばすことに集中してほしいと思っていました。

実際にワークショップが始まってみると、私が当初想定していた以上に皆さんの強みを感じる機会となりました。誰もが「これに関しては私は負けないんだよねー」というものを持っていて、それを生かしたガイドとしてご活躍いただけるアイデアが数多く出ました。例えば私の場合。小豆島という場所が自分の田舎であり、子供の頃に訪ねた秘密の海水浴場の話は私にしかできません。また小豆島の良さを海外の方にも伝えていくのが、私なりの先祖への恩返し、という思いは誰にも負けないつもりです。そんなふうに自分だけの思いや強みをガイド業に生かしていくのがとても大切だと再確認させていただく機会となりました。

(続きは次のブログで。Stay tuned!)

(写真:トンガでヨットを係留していたところに素敵なレストランがありました。ここはヨットに乗っている人たちの溜まり場。太平洋横断する時にはどのヨットも出発の時期や進む経路もとても似ています。それは風向きや潮の流れに合わせて横断を試みるから。航海中、無線で互いの安否を確認しながら次の港へと向かうため、太平洋横断中はヨットコミュニティが一つのファミリーみたいになるのです。だからこのレストランで顔を合わせて互いの安全を喜び合えるのは、何より嬉しいひとときでした。)