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一人前の鍼灸師になりたいのなら、鍼灸業界のロイヤルホストを目指せ。

割引あり

最近の若手鍼灸師は、「経験がないから、技術がないから、自信がないから、患者さんを満足させられない」と言い訳を言う。
お客さんを満足させられる良い治療ってのは、経験があるから出来るわけでも、技術があるから出来るわけでも、自信があるから出来るわけでもない。

患者さんから評価の高い先輩鍼灸師たちだって、いつも100%の自信を持って施術に臨めてるわけじゃない。
大切なことは、考え方とマインドセットだ。」という話を、先日とある鍼灸師さんとしていました。

新人教育をしている立場で、いろいろな若手鍼灸師さんと触れている人の話は、本質をついてるなと感じます。

そうそう、いくら技術系のセミナーに出たって、治療の腕はすぐには上がらないんだよね。
一方、一人前の鍼灸師としての考え方が分かって、適切なマインドセットが出来れば所作が変わるので、患者さんからの満足度は割とすぐ変わります。

だから、若手鍼灸師に必要なのは、技術系セミナーに参加することじゃなくて、考え方を教えるセミナーに参加することだよなと思うのですが、
得てしてそういったセミナーは人気がないし、研修で考え方を話しても響かなかったり。
そもそも鍼灸業界で考え方セミナーは全然なかったりします。

なので、伸びて行く若手鍼灸師が多いのは、院内研修で考え方の指導までしているしっかりとしたグループ鍼灸院なのかなと思います。
最近でいうと、これらに当てはまるのは、美容にフォーカスした鍼灸院でしょうか。

何にせよ、
一人前の鍼灸師になりたかったら、まずは考え方を学んで行くのが良いと思います。

どこにどう鍼を刺すのかだけが、技術じゃない。
治療技術とは、触り方であり、診方であり、人の体から情報を読み取る能力のことだと私は思います。

鍼灸師としての技術の話をすれば、施術以外の接客、接遇、会話、説明術、コミュニケーション術、空間づくりなども含みます。
このあたりを学ぼうとするかどうかで、患者さんからの評価が大きく変わるんじゃないかなと思います。

それらを身に付けて行く上で、一丁目一番地の大切なことが、考え方だと思います。


ということで、

今回の記事では、一人前の鍼灸師になるための考え方について深堀りしていこうと思います。


鍼灸業界のロイヤルホストを目指せ

記事のタイトルにも書いた「ロイヤルホストを目指せ」というのは、例え話であり、考え方の話になります。

みなさん、日本の飲食店の頂点がどこかと言われた時、どのようなお店を想像しますか?

ミシュランで3つ星を獲得したレストランでしょうか?
売上日本一を叩き出しているチェーン店でしょうか?
都内の一等地にお店を出している高級店でしょうか?
それとも料理大会で優勝したシェフのいるお店でしょうか?

とある人は、日本の飲食店の頂点は「ロイヤルホスト」だと言います。
ロイヤルホストは、ファミレスの中では高めの料金設定ですが、ミシュランを獲得するような高級店にお店に比べればだいぶ料金は安いです。
しかしながら、客層に目を向けると、
ロイヤルホストに来るお客さんは他のどの飲食店に比べてもマナーの良い人が多いです。

飲食店は、値段が下がれば下がるほど客のマナーが悪くなり、逆に値段が上がれば上がるほど、マナーがクソ悪い人が一定数出て来るようになります。
客層という点でいうと、ロイヤルホストは飲食店で頂点だと言えそうです。

これは、他の業界にも言えることで、取り扱う商品の値段が高すぎても低すぎても、マナーが悪い客が着くようになります。SNSなんかでいろいろな投稿を見てると何となく分かると思います。
成金は見栄を張って高いお店に行きますし、お金が無くてマナーのない人は安いお店に行きます。

鍼灸業界にも同じことが当てはまります。
どこでやるかも大事なのですが、料金設定をどうするかで、どのようなお客が来るかが決まると思っておくとよいでしょう。

そんな中で、お客さんも満足出来て、働く鍼灸師も満足できるような環境を作りたいと思ったら、
ロイヤルホストの立ち位置と言える鍼灸院を創っていくのがベストだと言えます。

そして、
個々の鍼灸師でいうと、
鍼灸業界のロイヤルホストで働けるような考え方や立ち振る舞いを身に付けることが良いだろうし、それが一人前の鍼灸師になる良い道筋であると私は思います。


第三者の立場に立って考える

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