お盆休み・夏季休暇に関するアンケート調査-「休みがうれしくない」昨年比10%増・予算減少・半数が「ゆっくり過ごす」
今回は、全国のPOB会員3,003人(男女20代~50代/平均年齢46.8歳)に、「お盆休み・夏季休暇に関するアンケート調査」を2024年7月11日~7月14日に実施しました。
消費者のお盆休み・夏季休暇事情や消費動向を、アンケート調査とレシートデータで分析していきます。
お盆休み・夏季休暇をどう感じている?
まずは、今年のお盆休み・夏季休暇をどう感じているのか尋ねました。
今年のお盆休み・夏季休暇を約6割の人が「とてもうれしい・ややうれしい」と感じています。昨年2023年(67.0%)の結果と比較すると、「とてもうれしい・ややうれしい」と回答した人が10.6Pt減少しています。昨年は新型コロナウイルスが5類に移行した後の最初の夏季休暇で期待感からうれしいと感じた人が多く、今年はその反動で減少している可能性が考えられます。
夏季休暇(お盆)がうれしい・うれしくない理由
次に、今年のお盆休みをうれしい、うれしくないと思う理由をたずねました。
うれしいと思う理由は「家族と過ごす時間が増えるから(42.2%)」、「ゆっくり身体を休めることができるから(40.2%)」、「自分の時間が十分に取れるから(26.4%)」が続きました。
特に、「家族と過ごす時間が増えるから(42.2%)」は、昨年2023年より15.2Pt増となりました。「ゆっくりと身体を休めることができるから」も4割の人が回答していますが、昨年よりもやや減少傾向です。また、新型コロナ関連の制限緩和も21.4%と大幅に減っていることから、昨年よりは新型コロナの影響を懸念している人が減っている様子がわかります。
一方、約4割は「あまりうれしくない・うれしくない」と感じています。「どこに行っても混雑しそうだから(32.3%)」、「特に予定がないから(30.4%)」、「交通が混雑するから(22.5%)」「出費が増えるから(19.6%)」が上位になりました。
昨年と比較すると、「仕事の負担が増えるから(+3.9Pt)」、「どこに行っても混雑しそうだから(+3.8Pt)」、「交通が混雑するから(+2.9Pt)」を理由にあげる人が増加していました。
今年のお盆休み・夏季休暇の過ごし方
次に、今年のお盆休み・夏季休暇はどのように過ごすのか尋ねました。
最も回答が多い過ごし方は、昨年と同様「何もせずゆっくり過ごす(45.1%)」で、次に「家の片づけ・家事(21.1%)」が続きました。2023年と比べて全体的に数値が上昇しており、大型連休に向けて予定を立てている人、時間の使い方を決めている人が多いことがわかります。特に、「何もせずゆっくり過ごす(+4.3Pt)」「家の片づけ・家事(+3.6Pt)」のような在宅に関する過ごし方や、「食事を楽しむ(+3.7Pt)」「趣味を楽しむ(+3.6Pt)」「街やショッピングに出かける(+3.3Pt)」といった近場でもできる過ごし方の伸長率が高い傾向です。
お盆休み・夏季休暇の出費予想は?
今年のお盆休み・夏季休暇にどれぐらいお金を使うか尋ねたところ、20,000円未満が60.8%と半数を超え、昨年2023年と比較すると7.8Pt増加していました。
一方、20,000円以上と回答した人は減少傾向となりました。
物価高の影響もあってか今年のお盆休み・夏季休暇の予算は縮小傾向にあるようです
お盆休み・夏季休暇に向けて購入するもの
次に、お盆休み・夏季休暇に向けて購入するものについて、アンケートを取得しました。
「夏季休暇(お盆)に向けて購入を検討しているもの」をアンケートで尋ねたところ「贈答用のお菓子・食品(11.3%)」が最多で、2023年から6.0Pt増加しています。UV関連・日焼け止め、虫よけ関連などが昨年から3~6Pt増加し、全体的に上昇している傾向がみられます。
レシート分析:熱中症対策商品(熱冷却用品・用具)
前出の「お盆休み・夏季休暇に向けて購入するもの」アンケートの中でも、「熱中症予防対策商品(+5.7Pt)」が最も伸長していました。そこでレシートデータから、熱中症対策商品として「熱冷却用品・用具」カテゴリの購買データを分析していきます。
図表は、直近1年間のレシートから1000枚当たりの「熱冷却用品・用具」カテゴリ商品の出現個数と、東京都で観測された日最高気温の月平均値を表しているます。最高気温の平均が約25℃に達すると出現個数が1.0個を超え、需要が高まることが見て取れます。
猛暑が続き熱中症への警戒が年々高まる中、令和6年(2024年)4月から気象庁と環境省による「熱中症特別警戒アラート」の運用が開始されました。危険な暑さが予想される際に熱中症予防行動が呼びかけられています。今年は更に対策意識が高まることから、より対策商品の購買需要が伸長することでしょう。
今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。
POBデータサービスにご興味がある方は、以下からご確認ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?