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これが見たかったんだよな!と嬉しくなった日

※この記事は自己満足の旅行記となります。韓国渡航や宿泊、参加のための音源準備などのアドバイスは記載しておりません。


 先日、JO1のM COUNTDOWNの事前収録(以下サノク)に行ってきた。「もしJO1が韓国の音楽番組に沢山出る事があったら、韓国に長く滞在してサノクを満喫する」という目標を叶える機会ではあったが、冠婚葬祭が重なってしまい一つだけ参加する運びとなった。今回のような韓国の音楽番組巡りが次もあるという確約はどこにもないので、やむを得ない事情とはいえ絶好の機会を逃したのは今でも惜しい。

 渡航する前にふと考えたのは、去年の秋のEQUINOX期のサノクである。ここで少し回想を挟ませてほしい。
 JO1にとって有観客のサノクがまだ珍しかった頃、JAMの友人の一声で突如韓国に飛ぶ事を決め、当落に関わらず飛行機とホテルを予約して気が付いたら違う国にいた。慌ただしさと期待感を同居させて挑んだサノクだったが、当日メンバーの体調不良が重なって9人での出演となる事が発表された。
 9人でのサノクとなる事を知った最初の感想は「そういう事か〜」だった。集合場所の告知ポストがやけに遅いと思っていた理由が一気に回収され、残念に思うよりも先に驚きと納得が勝ってしまったのが記憶にある。

 当時のサノクに入っていた他のJAMの感想は分からないが、少なくとも私は固唾を飲んで見守りながら応援する事しかできなかったし、スタジオの中には少なからず緊迫した空気が漂っていたと思う。
 9人になったJO1はフォーメーションや動線の変更もあったからか緊張した表情を見せていて、サノクが始まって前半くらいまでの待機中はあまりJAMを見る余裕もないように感じた。でも、舞台に上がって歓声とペンライトを見渡すと少し柔らかい表情になって話しかけてくれて、彼らはとても優しかった。
 そんな中で見たVenusは、とても美しかったのを覚えている。派手なセットが組まれているわけではなかったが、漂う緊迫感と儚げでドラマチックな楽曲が奇跡的に溶け合い、とても美しく劇的なパフォーマンスだった。

 イレギュラーな状態でもまた別の美しさや表現を感じさせてくれると共に「今回も良かった!次は11人で見たい!」と前向きに帰結させてくれた彼らの舞台は、個人的にはとても満足感が高かった。イレギュラーに対応しながらもパフォーマンスをこなす、そんな緊迫感とJO1の仕事人っぷりは忘れられない光景である。
 このような美しさを脳裏に回想しながら挑んだのが今回のLove seekerのサノクである。

 まず、今回のサノクで驚いたのは参加するJAMが増えている事だった。前回と同じ集合場所は多くのJAMが集まり、以前よりもスタジオの観客スペースは広く取られ、多くのペンライトと歓声でJO1を迎えられたと思う。私は仮設の2階立ち見席で観覧したが、明らかに増えている観客の多さはそれだけで満足に足るものだった(欲を言えば良い番号を当てて最前列でパフォーマンスを凝視したかったな〜なんて)。

 パフォーマンスは文句の付け所一つもなく、素晴らしかった。私はこのサノクで初めて生のLove seekerを見たが、コミカルでありつつ締めるところは締める、若々しい曲でありながら実力を付けた今だからこそできる説得力のあるパフォーマンスだった。そして今回は何よりも、11人いる。2階の立ち見が珍しかったのか、メンバーが何度も見上げて手を振ったり指差しをしてくれたのは嬉しかった。終わった後には差し入れももらえて、短い時間だったが大満足でサノクは終わった。
 パフォーマンスをしながらスタッフとコミュニケーションを取り、目の前のJAMにも声をかけて盛り上げてくれる彼らを見て、私は心の中で呟いた。「そう、これを見たかったんだ」と。楽しそうに歌い、踊り、お互いの顔を見合わせて笑う、そんなJO1を見にきたのである。Love seekerが「愛を探す者」と訳す事ができるなら、私はこのパフォーマンスと納得を探しに異国に飛んできたと言えるだろう。

 そして、今回のサノクを経て改めてすごいなと感じたのは、JO1という存在が多くのJAMに新たな経験のきっかけを与えている、という事だ。例えば私の友人は、韓国に一人で行くのはこれが初めてだ、と言っていた。これ以外にも、初めての韓国渡航だった人、初めての一人旅だった人、初めてのサノクだった人。JO1という大好きな存在のためだけに、勇気を出して初めの一歩を踏み出した人が沢山集まっていたのではないだろうか。
 このきっかけを与えているのはサノクだけに留まらない。初めてCDを買う人、初めてファンクラブに入った人、初めてライブに行く人、初めて海外に飛ぶ人。JO1に直接関係する事でなくても、彼らをきっかけに新たな経験をして新たな世界に足を踏み出した人は多いだろう。

 多くの人に応援されながら歌とパフォーマンスを届け、人を笑顔にして時に感動させて、いつの間にか新たな一歩を踏み出す勇気を授けてくれる。そんなアイドルにJO1はなったし、これからもそうであって欲しい。
 これは個人的な願望だが、もっと色んなところに行って色んなところでライブして、見た事ない場所に連れて行ってほしい。まだ行った事のない都道府県は勿論、国を飛び出してアジアやアメリカ、ヨーロッパ、地球の裏側まで、何でも良い。色んな場所で色んなところに挑戦して、着いて来い!と言って見せてほしいな〜と思う。

 これからも行ける現場には足を運んで、楽しそうなJO1を見て「これが見たかったんだよな」と噛み締められたら幸せだろう。またタイミングが噛み合えばサノクに行きたいし、今度こそ複数の番組のサノクに参加したいので、それまでに力を蓄えておきたい。まだHITCHHIKERの活動期間ではあるが、これから先の活動がもう楽しみである。


 

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