
【構築記事】盗賊の極意―補足編【シャドバエボルヴ】
はじめに
こんにちは、MITOです。筆を執るのはかなり久しぶりな気がします。
今季はGrand Champion Ship(GCS)があったため、多くの人がトリオ戦に注目したシーズンだったかと思います。筆者も例に漏れず、GCSを意識した構築を検討した人間でした。その中でよく使用した【簒奪ロイヤル】についてある程度の知見が貯まったため、今季の振り返りを兼ねてまとめていこうと思います。よろしくお願いします。
タイトルは過去の記事の流用です。
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使用リスト

採用カード紹介(抜粋)
簒奪の従者

このデッキの上振れカードの1枚です。先攻のアグロ進行に貢献します。
主要な使い方は初動でプレイした後、2ターン目の簒奪カードによって攻撃力を3以上にして有利交換をさせなくします。
リオードが手札にある場合に限り、攻撃力2でもアクトにします。このデッキは相手リーダーを攻撃すると同時に、盤面の除去を効率よくこなす必要があるため、お得に交換できる動きを意識します。
鮮やかな奪取

ピーキーな性能の1枚。手札に来れば遠慮なく使うのですが、状況によってはセルフハンデスをしているような気持ち悪さがあります。
基本的には≪簒奪の従者≫によるスーパービート、≪簒奪の絶傑・オクトリス≫の進化条件をアシストします。強いときに使えると嬉しいですね。
月の刃・リオード

全ロイヤル熱望のスーパーカード。現在のロイヤルはこのカードが無いと成立しないと思っています。
ロイヤルの特徴である小型フォロワーによるビートダウンは初速度で多くのデッキに有利を取れる一方で、上踏みが発生しやすく、それらのフォロワーを処理することに課題を抱えていました。リオードはそれらの細かい処理を継続的に行ってくれる点が非常に優秀で、2コスト以上の役割を果たしてくれます。
また、エボルヴのゲーム特徴として、ある程度の除去体力ラインを越えたフォロワーはとたんに処理しにくくなるというものがあります。リオードはその除去ラインを1引き下げてくれる点が素晴らしいです。≪簒奪の使徒≫で体力ライン5のフォロワーまでカバーできる点は非常に魅力的です。
当然のごとく3枚採用。簒奪ロイヤルは除去による墓場の進行が肝となっているため、このカードの有無が勝敗に直結していると言っても過言ではありません。
簒奪の狂信者

標準的なスタッツを持ちながら、墓場の掘削を進めてくれる良デザインのカードです。
10枚達成後の効果は簒奪の絶傑・オクトリスと併せて使っていきたい効果です。6ターン目くらいに起動するため、「簒奪の狂信者→オクトリス進化→EXカードの使用」という動きをすることが多いです。
アンジェリックメイド

ロイヤルはバフスペルが豊富ですが、その中でも防御的な1枚です。
後述しますが、このデッキはロングゲームの先にライブラリーアウトという明確な決着があります。体力を回復してゲームを長引かせるこのカードは、LOのゲームプランで必ず経由したい1枚です。
枚数はなかなか悩みどころだったのですが、簒奪ロイヤルはフォロワーが多くないため3枚だと手札に腐るシーンが多く、もっさりとした印象を受けたので2枚としました。
ちなみに、2コストなので≪簒奪の狂信者≫でEXエリアに置けるとちょっと幸せな気分になります。
紫電の黒豹

4/4/3【突進】というスタッツもそこそこ優秀ですが、最も価値があるのは2コスト以下のロイヤルフォロワーを墓場から出すリアニメイト能力です。
このデッキの主な蘇生先は当然ながら≪簒奪の絶傑・オクトリス≫です。黒豹のおかげでオクトリスが実質6枚採用になりました。
デッキの根幹をなすカードであるため3枚採用。6ターン目以降のメインウェポンです。
久川凪

今環境末期で追加したカードです。簒奪ロイヤルはどうしてもファッティなフォロワーに弱く、5点以上の体力を持つ≪機械神≫や≪復讐の人形遣い・ノア≫に泣く泣く≪簒奪の舞≫を撃って除去するということが頻発しました。
≪久川凪≫はそのような悲しい詰み状況を打開してくれる1枚です。1コストの採用枚数に困らないデッキであるため、無理なく確定除去として運用できます。
ロイヤルの強みであるサーチを活かしたピン採用。シルバーバレットの採用検討には毎回心が躍ります。
簒奪の舞

簒奪ロイヤルの新たなリーサルウェポン。相手の墓場20枚(※)という非常に厳しい条件を達成したとき、8点バーンという破格の火力を発揮します。
従来の簒奪ロイヤルは、簒奪パッケージの追加効果条件となっている墓場10枚を達成した後は相手の墓場を増やすことに価値がありませんでした。しかし、このカードの登場で墓場20枚という新たなミッションが増え、後半も簒奪パッケージに価値が生まれやすくなりました。
いろいろな枚数を試しましたが、最終的に8PP舞舞の連打による16点押し付けの決定力を評価して3枚採用としました。
(※)墓場20枚
エボルヴは1ターンに1PP増加というコストの実質的上限があるシステムです。そのため、カードの使用枚数は比較的穏やかなカードゲームに分類されます。
過去の墓場を参照するメジャーデッキとしては≪ウマ娘≫がありましたが、≪7cmの先へ…≫の使用条件である自身の墓場15枚を達成するには8-10ターン程度を要していました。簒奪ロイヤルは平均8ターン目には(相手の)墓場20枚を達成するため、相当な速度でデッキ破壊をしていることがわかります。
ゲームプラン
このデッキは大きく分けて2つのゲームプランがあります。
序盤のビートダウンで体力を削り、≪簒奪の舞≫で勝利する。
相手の攻撃をしのぎ切り、LOで勝利する。
プラン2はエボルヴの勝ち方として非常に特殊で、「負けなければ勝つ」という勝利条件です。プラン1とは全く異なる勝ち方であり、言ってしまえば真逆の勝ち筋なので非常にユニークな戦い方になります。
参考程度に環境デッキのプランニングを書いたものを貼り付けておきます。

奪うというギミックについて
「奪う」というテキストは非常に珍しく、現状≪簒奪の絶傑・オクトリス≫のみに許されたギミックです…と思っていたら≪カオティックエンジェル≫にも書いてありました。不覚です。

オクトリスの奪うカードは慣れが必要な部分があり、相手のデッキタイプやこちらのゲームプラン、そして公開情報を加味してアドリブ的に決定します。それでも意識するとわかってくる基準点がいくつかありました。今回はそれらのポイントを下にまとめてみました。
盤面除去のカード ≪夢のささやき≫や≪王の一閃≫など
リソース回復のカード ≪自然の導き≫や≪タルトマン≫
相手が墓場から参照するカード ≪ファースト・ワン≫や≪輝ける剣撃≫、≪覇極≫など
コンボを前提とするカード ≪心無き決闘≫や≪欲望の口づけ≫、≪ブレイブマナ≫など
特に最後に書いた「コンボを前提とするカード」が重要で、オクトリスの効果を2回使うことを前提としてカードを奪うというプレイをします。
例えば、≪人形エルフ≫に対して1回目の進化で≪心無き決闘≫を奪い、2回目の進化で人形生成カードを奪いながら一気に≪ヴィクトリア≫と≪ロイド≫を展開し、盤面を制圧するといったプレイは頻出です。
他にも、
≪侮蔑ドラゴン≫に≪覇極≫を封印して、後半に≪侮蔑の使徒≫に覇極を使用しながら疾走させる
≪自然ロイヤル≫に≪輝ける剣撃≫を封印し、≪森の姫・ミストリナ≫との同時使用で破壊する
真紅パーツと≪欲望の口づけ≫を使ってリソース回復をする
といったように、相手の強いコンボ部分を借りて戦うことが可能です。
このデッキを使っているときに借りたカードは、筆者のXでだいたい書いているため、興味がある人は参考にしてみてください。
Special Thanks
— MITO (@mochikk1931) January 14, 2024
破壊の絶傑・リーシェナ
破壊の愉悦
ジャンク
心無き決闘
タル子マン
雷電のヴェロキラプトル
旋風陣
宝杖の司令官
タル子マン
人形の支配者・リーアム
心無き決闘
女神は朝焼けの海に
王の一閃
簒奪の絶傑・オクトリス
銀氷のドラゴニュート・フィルレイン×2
Special Thanks
— MITO (@mochikk1931) January 21, 2024
魔女の雷撃×2
女神は朝焼けの海に
辻野あかり
覇極(借りたまま)
悪夢の囁き×2
スケアリートレント×3
ナテラの大樹×3
(※)覇極はちゃんとゲーム終了後に返却しました
終わりに
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今期はGCS以外はこのデッキを使用していました。使っていてこんなことを言ってしまうのはアレなのですが、実はこのデッキのデッキパワー自体はそこまで高くありません。
ではなぜそこそこの戦績を残せたかというと、ひとえに初見殺し性能が高いからだと思います。たとえば、超越ウィッチ相手にはこのようなゲームプランがあります。「簒奪の舞によるリーサルをちらつかせて、それを阻止するために無理やり超越した相手をLOで倒す」…何言ってるか分からないですよね…w
他にも、「輝ける剣撃を封印しながら、最終的に簒奪の蛇剣と奪った輝ける剣撃でミストリナを止めてカウンターリーサルを目指す」とか、「リーシェナウィッチに白き破壊のアーティファクトだけを置いてひたすらコンシード」など、例を挙げたらキリがないくらいです。
そういった部分も含めて、環境を最後まで楽しませてくれるデッキでした。
それではまた次弾(今日から…w)でお会いしましょう!
参考文献
ほとんど自分の知見のまとめですが、思い出したら追記します。