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【2期生紹介⑤】人と人とのつながりを豊かに。最新の技術を活用しチームで挑

MiTOHOKU Programクリエータ紹介、最後は東北大学工学部4年生3人のチーム「rhizome(リゾーム)」です。技術を駆使しながら、人と人とのつながりを豊かにする未来を目指す3人。MiTOHOKU Programのメンタリングからどんなことを学んでいるかも含めて、チームリーダーの村上聡さんにお話を伺いました。

〇プロフィール
村上聡さん
東北大学工学部電気情報物理工学科情報工学コース4年


幼少期からの興味が大学の経験に

神戸市出身の村上さんは、高校時代から数理科学部に所属し、組み合わせゲーム理論という分野を研究。その研究活動の一環として、Seameo Recsam (東南アジア教育大臣機構の理数教育センター)のワークショップに参加するといった経験もし、高校生でも分野を選べば世界と戦えることを実感したといいます。部活の顧問の先生の勧めや先輩が在学していることをきっかけに、東北大学への進学を決意。大学ではHCI(ヒューマンコンピュータインタラクション)を研究し、人間とコンピュータの関係性を考えています。

この分野を研究しようと考えたきっかけは、小学校高学年のときに出会った、米Apple創業者スティーブ・ジョブズの言葉でした。

コンピュータは知性のための自転車だ(a bicycle for our minds)

コンピュータが人間の身体の一部のようになることを「自転車」と例えたことに衝撃を受けた村上さんは、人間がコンピューターを快適に使えるような快適なインターフェイスのあり方を考えたいと東北大学工学部に入学しました。そして、大学1年生のときに東北大学のビジコンに応募し最優秀賞を受賞するなど、精力的に活動してきました。

ハッカソンで生まれたアイデアをMiTOHOKU Programで磨く

村上さんは2023年の3月、大学2年生の終わりに、同じ東北大工学部4年の安部央人さん、高橋那々世さんとチームを組みYahoo主催のハッカソンに参加しました。安部さん、高橋さんも同じ工学部の同学年であり、インターン先や研究室で研究経験があるという共通点をもちます。

(左から)メンバーの安部さん、村上さん、高橋さん

一方で、3人の強みや研究分野はばらばら。安部さんの専門は量子機械学習、高橋さんの専門は音声情報処理、村上さんはヒューマンコンピュータインストラクションということで3人とも専門分野や強みが異なります。村上さんは「お互いの存在は知っていたが意気投合したのはハッカソンからだった」と振り返ります。

3人の強みを掛け合わせたプロダクト制作。最初に3人が抱いていた問題意識は「世の中にあるプロダクトを見ているとコンピュータが人間の時間を奪っているようにも見える」ということ。もっと人間が使いやすく、コンピュータと人間が1つに同期できるようなサービスの構想がはじまりました。
村上さんが小学生の時に知ったスティーブ・ジョブズの言葉にあった、まるで自転車のようなプロダクトの開発を目指しています。

2週間ほどの開発の結果、見事、最優秀賞を受賞。多くの人に認められたのだから事業化を進めて事業として一気にスケールさせたいという思いを抱きました。そんな時にMiTOHOKU Programのことを知り、応募。開発など技術的な知識や経験は豊富なメンバーでしたが、ビジネス経験豊富なメンターからアドバイスをもらえるという点が魅力的だったといいます。

メンタリングで課題を整理し開発を加速

MiTOHOKU Programのメンタリングでは、メインメンターの淡路義和さんと月1回メンタリングを受け、アドバイスを頂いています。当初から「誰に使ってもらうか」という点について課題を感じていたという村上さん。淡路さんからは中間発表会までの目標と開発のロードマップへのアドバイス、そして「ユーザーの解像度を上げていき、そこに合わせて機能を変えていこう」というアドバイスを頂いたそうです。

特に3人で開発しているだけではなかなか見えてこなかった、プロジェクトをどのように進めるかというマネジメントの視点からのアドバイスは非常に参考になっているといいます。本格的なメンタリングを受けるのは初めてだそうですが毎回課題をもらい、次の打ち手が明確になっているのでありがたいといいます。

10月27日の中間発表会では実際に動くプロトタイプを披露しようと、開発スピードを加速。9月には3人で2日間合宿を行い、缶詰になって一気に開発を進めました。技術が発達していく一方で、より本質的な「人と人とのつながりを豊かにするもの」はまだ少ないと実感している3人。最新の技術を活用し、チームの力を結集して人間の表現力や創造力の拡張を目指します。


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