MiTOHOKU Program 採択者紹介⑤佐藤宏夢さん
MiTOHOKU Program採択者紹介、最後の5人目は、一関高専専攻科2年の佐藤宏夢さんです。高専生として唯一採択された佐藤さん。自然のエネルギーを用いた新しい発電方法の実現を目指す佐藤さんに、そのきっかけとこれまでの歩み、MiTOHOKU Programで実現したいことを聞いてみました。
〇プロフィール
佐藤宏夢さん
一関工業高等専門学校専攻科 システム創造工学専攻電気電子コース 2年
〇これまでの活動
「自然エネルギーを用いた新しい発電方法」というアイデアを披露し、MiTOHOKU Programに採択された佐藤さん。普段はロボットを動かすためのモーターの制御に関する研究をしています。
佐藤さんが自然エネルギーを用いた発電に強く関心を持ったきっかけは、今から4年前、高専の3年生だった時の講義で扱った自由研究でした。「自分が気になる技術を調べてみよう」というテーマが与えられ、佐藤さんはある発電方法を調べて発表。当時は発表までで終わっていたのですが、それから2年後、ひょんなことからこのアイデアがよみがえります。
それは、知的財産の授業で扱った、「身の回りの課題の解決策を考えてみよう」という授業。そこで電気代の高騰の課題を知り、環境によい発電方法を調べていたところ、2年前に出会ったある発電方法を思い出したのです。
太陽光発電など再生可能エネルギーの拡大が見込まれる中、安定してエネルギーを利用することが求められています。また、地球温暖化などの環境問題を解決するためにも、環境に優しい発電方法については社会的なニーズがあります。
よりよい発電方法の実現や環境問題の解決に向け、「この発電方法を形にできないか」と考えた佐藤さんは、2022年秋に学校内の課外授業として開講された「起業家人材育成塾」に応募。半年間にわたるプログラムで、リーダーシップや財務、マーケティングなど「経営」について学び、多くの企業の経営者と交流しました。自ら参加しようと思ったプログラムで、人前で発表する経験は自分にとってプラスになったと語ります。
授業で触れた技術をふと思い出し、そこから実用化を目指すようになった佐藤さん。「アイデアを思いついたときに頭が活性化する感覚や、実現して上手く行った場合を想像する想像力が、行動の原動力になっている」と語ります。
〇MiTOHOKU Programへの応募理由
「起業家人材育成塾」を終えた佐藤さんは、次のチャレンジとして学校外のプログラムへの応募を考えていました。学内で使われているオンラインツールで「MiTOHOKU Program」の募集を知り、東北地方の学校に通う学生を対象にしていたことから応募を決意します。
佐藤さんが実現したい自然エネルギーを用いた発電方法は、まだ実用化には至っておらず、「想像の中のもの」だそう。MiTOHOKU Programに参加し実用化されていない技術を実現するための何らかのきっかけや、実現に向けた道のりを知りたいという思いで、応募を決めたそうです。
〇MiTOHOKU Programで実現したいこと
MiTOHOKU Programでは、プロトタイプ(試作品)の開発や、メンターの起業家の方との対話を通してアイデアを社会実装するための良い方法を考えていきたいという佐藤さん。海外渡航前の合同研修1日目で実施した、自分が人生でやりたいことを考えるワークについて、「自分を振り返る良い機会になりこれからやりたいことが深まった」と振り返ります。
合同研修1日目の様子はこちら
佐藤さんはMiTOHOKU Programの海外研修が初の海外。特に海外の企業を見学する経験を楽しみにしているそうです。まだ実用化されていない発電方法の実現に挑む佐藤さん。初の海外を経てアイデアをどのように広げていくかが楽しみですね!
MiTOHOKU Programとは
「MiTOHOKU Program」とは、東北にゆかりのある未踏的若手人材を発掘・育成するプログラムです。「海外研修を通じた世界レベルの経験」と「起業家・専門家集団による伴走支援」を受けることができる東北にゆかりのある学生向けの特別プログラムです。
公式HP:
<MiTOHOKU Programの運営体制>
主催:
株式会社Wasshoi Lab
共催:
manordaいわて株式会社、七十七リサーチ&コンサルティング株式会社、株式会社日中BHEコミュニケーションズ、株式会社オーナー、国立大学法人東北大学、国立大学法人岩手大学、一関工業高等専門学校
特別協力:
株式会社七十七銀行、株式会社岩手銀行、仙台市、盛岡市、一関市
協力:
一般社団法人EO North Japan主催 GSEA東北大会、NPO法人学生ネットワークWAN主催 学生エバンジェリストアワード、研究コミュニティ ミツバチ
経済産業省
令和4年度 未踏的な地方の若手人材発掘育成支援事業補助金AKATSUKIプロジェクト 採択事業
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