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「愉気」ということー動く以前にある「気」-4

ある人がある人のそばに行こうとすると、その人もすっと近づいて来る。それは好きだという事を現している。あべこべに、すっと離れてしまう人がある。
嫌いだと言う、怖いと言う。父親の悪口を平気で言ってる子供がおりました。よく観ているのです。欠点も知っていれば、やることも知っているのですから、怖い理由がない。ところが親父がそばに来ると、ものが言えなくなって脇ばかり向いている。そして離れてしまう。

人間そういう「気」といいますか、心が動く以前に、体を動かす以前に、そういう「気」というものをお互いに受け合って生活している。だから元気な人が来ると元気に愉快になって話をするが、隠気な人が来るとショボショボしてしまう。「前の人と元気に話したので草臥れたのだ」と言うが、元気な人に会って喋れるならば、陰気な人にも喋れる筈なのに、喋れなくなってしまう。
何かそういった目に見えない、言葉にならない、それ以前に何かの働きを受けて、人間同士が互いに生活している。その生活している人間は、一人だけを物として研究していたので判らない。体だけとか心だけを取り出して研究していたのでは判らない何かがある。

健康生活の原理
活元運動のすすめ、、より

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