外路系の体育・外路系の訓練➖裡の力の自覚と発揮➖
やはり人間は、自分の裡の力を自覚し、発揮して、自分で丈夫になるよりほかにありません。
自然の体の運動、緊張と弛緩が調和して、自然に丈夫になっていくように体を使わねばなりません。
しかし人間が体を丈夫にして健康を保つためには、費用など要らないのです。
ただ自分の疲れた体の使い方を工夫し、体の力を発揮するつもりになれば、自然の丈夫になれるのです。
ところが、人間に本能の働きがだんだんと鈍ってきているので、頭ではそう考えても、体がそのように動いてくれないことがあるのです。
人類が発生してから七十万年ぐらいの歴史があるそうですが、医術というものが行われるようになったのは、せいぜい三千年ぐらい前にことです。その以前は、人間も他の動物たちと同じように、自分の裡の力だけで、つまり自家用薬の働きだけで丈夫を保って生きていました。それが、文明の進歩と共に、医術というものが考え出されたり、出産の手伝えができたり、いろいろ健康法が考え出されてきたのです。p94
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