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外路系の体育・活元運動を始める前に-摂生についての考え方-

「食事はていねいに噛むことが一番よろしい」と教えられて、それを鵜呑みにして一生懸命ていねいに噛んでいる人がありましたが、なるほど、鍋で煮るより丁寧に噛んだほうが、ツバを出した分だけ胃袋も働いて体のバランスのためにはよいかも知れません。

ところが、こういうことを長くやっていると、よく噛まないで食べるとお腹が痛くなってくる。また「お粥を食べた方がよい、ご飯を食べるのは不摂生だ」と説く人もいますが、体のためにいいからと言って柔らかいものばかりを食べていると、体がだんだんと、それに適応してしまって、弱くなってくる。ですから、ていねいに噛むことも弱い胃袋のままで栄養を保つのにはいいけれれど、胃袋を丈夫にする方法ではないのです。

風邪を引いたから、温かにして寝るという人があります。そうすると、風邪が治ってゆく必要がなくなってしまうのです。体の裡の要求によって体が動くのであれば、体に早く治ることの必要性を感じさせなければ、体は活発には働きません。ですから、風邪を引こうと、下痢をしようと、怪我をしようと、普段のように暮らしておればよい。そうすれば早く治らなくてもは不自由だから、治る要求がおこってくるのです。p91


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