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勇者のデザインに驚愕した話。

ドラクエ3リメイクの勇者のキャラクターイラストが公開された。
もう心の底からビックリである。

「……鳥山先生の画風でいくの!?」

まったくもって意味がわからない。
違和感とかじゃない、理解不能なのだ。

わからないのはただひとつ、「勇者を旧来のデザインで行くなら、あのパッケージイラストは何なんだろうか」という点である。表紙とかパッケージイラストって、本編に登場するキャラクターを載せるものではないのか?

たとえば装備品だけが描いてあるとか、もっと抽象的なイラストになっているとかだったらわかるが、今回のドラクエ3のパッケージは違う。後ろ姿に近いとはいえ、しっかりキャラクターを描いてしまっている以上、そのキャラクターがゲームの主人公であるべきである。

海外版のドラクエ(ドラゴンウォーリアー)のパッケージを見ると「なんだこれ、全然違うじゃん」と思ってしまうが、起こっていることはそれと同じだ。あまりいろんなゲームを知っているわけではないが、パッケージイラストと実際のキャラクターデザインがここまで乖離している作品を見たことがない。

海外版ドラゴンクエスト

世間はデザインの区別が「男・女」ではなく「ルックスA・ルックスB」となったことに騒いでいたようだが、少なくとも自分が観測した範囲では、このキャラクターデザインに関する反応は見受けられなかった。もともと「ただパッケージイラストが変わっただけでキャラクターは昔のまま」という認識だったのだろう。

しかし、率直に言ってこれはおかしいのではないか。
元のデザインのイメージを知っているから成り立っているだけであって、何も知らない人が見たら「なんでパッケージと実際のキャラクターが違うの?」となってしまう。それは知っている人しかわからないただの「オタクの内輪ウケ」であり、本編には一切出てこない作者が表紙だけを描く同人誌やアンソロジーコミックのようなものである。

こんなことを気にする自分が変なのだろうか。
少なくとも自分からしたら、これを気にしない世の中のほうが圧倒的に奇妙であり、どれだけ鈍いんだろうとしか思えないのだが。

世界は、想像するよりもずっと鈍感なようである。

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