ツール・ド・おきなわ 2022 50's 50km
53歳の今、 2年前の事(2022年)を振り返りながら書いてみる。
あ、最初にお断りしておきます。「表彰台を巡ってスプリント!」や「ひと桁順位!」などというレベルではありません。あしからず(汗)
初のツール・ド・おきなわ2022(市民50's50km)に出走。これまでヒルクライムレースや、ロングライドイベント、小規模なロードレース、エンデューロレースに出場したことは何度もあったが、本格的なロードレースはこれが初。コロナ禍もあり2019年を最後に中止され3年ぶりの開催。
目標
事故なく完走し、1時間30分を切って順位をつけること。
フレーム:TREK emonda SLR 2022
ホイール:Bontrager アイオロスRSL 51mm
コンポ:ULTEGRA(8100)、チェーンとスプロケだけDURA-ACE
日曜のレースに向け、金曜夕方から沖縄入り。天気予報は土日とも雨なので、金曜夜のうちに試走しておく。その後受付を済ませ、ゼッケンなどもらう。この時点ですでに雨が振り始める。
一夜明けて土曜、早朝からアホみたいに雨。それでもファンライドの人たちは出走。尊敬に値する。私の方はレンタカーでコースの下見。時折ワイパーが効かないほどの豪雨に見舞われ、名護のドンキで子供たちへの土産を買ってホテルに退散。
晩ごはんはゴーヤーチャンプルー定食(大盛)でカーボローディング。
その後立ち寄った和菓子屋さんで朝ご飯用にお餅をゲット、…しようと思っていたが品切れ。みんな考えることは同じか、無念。と思っていたが店の奥さんと話し込んでいるうちに明日納品用と言うお餅から少し分けてくれた。感謝。明日に備えて早めに就寝。
レース当日(日曜)
アップをするため4時に起床、朝食を済ませて外を見るもけっこうな雨。カッパを着てアップに出る。雨の中10km程度、最初ゆっくり、最終的にはかなりの負荷をかけてアップ終了。
一旦ホテルに帰り着替えてシャワーを浴び、スタート会場へ。雨ってこともあり、まだほとんどの人が自転車を並べていない。自転車を並べた時点では先頭から3列目ぐらいだったかな。その後雨宿りしながらストレッチなど。
そろそろ明るくなってきたかなぁ、のタイミングで自転車を並べた列の方をチラ見するとそろそろ動き出しそう。ヤバイヤバイと走って自転車にたどり着きなんとかセーフ。列が動き出しスタートラインへ。
スタートラインに着くと昨年50位以内のシードの選手が前に入るルール。この時点で先頭から5〜6列めぐらいか。バルバの選手が軒並みシード。そうこうしてる間に雨がやみ、少しだけ晴れ間も見える。
スタート
7:30ごろ、レーススタート。いきなりのハイペースっ!ということはなく30〜40km/hで進む。最初の左折(ガスト前交差点)を曲がってからペースが少し上がる。しかし自転車とは言え、これだけの台数(200台弱)一斉に走ると凄い音だ。
最初の緩やかな登り(屋部の登り)を集団と一緒にクリアして長い下りへ。集団内にいるとクランクを回さなくても45キロ〜50キロをキープできる。しばらくは緩やかなアップダウンをメイン集団と一緒に走る。
本部大橋の登りは片側車線が規制されるので混雑しペースが落ち、集団がながーくなる。ここは集団先頭が圧倒的有利だと知る。
しばらくの平坦基調を過ぎ、88ステーキハウスを過ぎて左折、美ら海水族館の坂に突入。勾配はキツくないが長い。集団内にいるとそのペースで走れてしまい、特にシンドイ思いをせず気づいたら坂をクリアして下りに。坂の後の下りということもあってか集団のペースが緩み、気づいたら集団の先頭に出てしまう。アイオロスRSL51というディープリムホイールに感謝。ただし、このまま集団を引くポテンシャルは全く無いので(涙)集団中腹まで下がる。
再び平坦基調を集団は進み、今帰仁村へ。このコースで一番勾配のキツイ(しかし長くない)坂へ。いいペースで集団とともに登り…いや、何ならこの坂で順位を上げつつ登る。坂が苦手な私が?不思議に思いつつも登る登る。しかしそんなうまい話は無いのだ。頂上まであと少しのところでこれまで安定して170bpm程度だった心拍がパーンと250を超え、その後190台後半まで下がる。あぁ、まずいと思ったがすでに遅し。足に力が入らなくなり集団からチギれる。自転車をまっすぐ走らせることに集中する。渓流の中に一人立っている感覚で、ウソみたいに左右から抜かれていく。後方確認しつつ道の左に寄せ、オバちゃんのママチャリペースで進む(これが精一杯)。
終わったー。戦闘モードがオフに。しばらくは呆然と一人旅。
今帰仁村を抜けて羽地内海が左手に見えてくるころ、心拍も落ち着きサイコンに目をやると「まだ1時間30分に間に合うかもしれん」と気付き踏み直す。そう、この時間を超えてゴールした選手には順位が与えられない(足切り)のだ。要は完走扱いにならない。絶望の淵からなんとか踏みとどまり馬車馬のごとく踏み倒す。途中ペースの合う小集団とローテ回しながら時々休む。
そして最後のイオン坂を越え、名護の市街地へ下っていく。そこから先は沿道の子どもたちがドン引きするほどの鬼の形相(だったらしい)でゴールへ駆け込む。
結果は1時間27分で60位台。なんとか順位がついた。来年のシード権獲得の50位以内は叶わなかったが目標達成である。
ゴールエリアで近くにいた「いとうさん」と知り合いになり、一緒に写真を撮ったりする。この方は沖縄在住で私と同じカテゴリーで初参加だったそう。1時間30分を少し超えてしまい、順位がつかないか...とがっかりしておられたが、順位がついた!どうやらウェットコンディションもあり、足切り時間が少し伸びたらしい。また次回!と約束して別れる。
ホテルに戻り、オリオンを浴びるほど飲み、市民210kmの中継をYouTubeで見る。Rxの高岡さんが残り70kmから独走の逃げを決めた。オリオン飲みながら超感動!
メイン集団、筧五郎さん率いるロードレース男子部(@NHK-BSチャリダー)はシュガー(佐藤選手)が健闘したが6位で悔しそうだったのが印象的だったな。
歩いてゴール会場まで散歩。メディアの取材を受ける高岡さんを遠くから見る。多数の救急車、ドクターカーを見て各方面に感謝しかない。
しばらくビーチでぼーっとした後ホテルに帰る途中、駐車場で自転車をレンタカーに積んでいるRx高岡さんに偶然出会う。お疲れのところ失礼ながら声をかけ、祝辞を述べ、一緒に写真に収まってもらう。
以上が2022年、初めてのツール・ド・おきなわ参戦記でした。
この時点で自分の体の異変に気づくべきだったな、と今は思うわけで。
このレースをピークに徐々に心房細動による不整脈が頻発するようになり、パワーが保てなくなる。