すさんでいるので心があったかくなった出来事を書く
無職期間によかったことを書く。
嫌なことの方が多かったけれど、よかったことを書く。
・細い道で道を譲ってくれた小学生たち
自転車に乗っていて、途中細い踏切にはいるときがある。
向こうから5.6人の小学生の団体が来ていたので先にわたってもらおうと
自転車を止めたが、向こうが道の端っこに寄って、ペコリと頭を下げた。
まだ小学生低学年ぐらいだと思う。
黄色い帽子がぺこってする様子がかわいくて。
たんぽぽ達がゆれているようにみんな固まって。
この子たちの親は、道を譲るように言っているのだろう。
そしてぺこっとしてる親を見ているのだろう。
このままでいてほしいと感じながら、
こちらもぺこりとすれ違いざまに頭を下げた。
・道を譲ってくれたおばさま
自転車で坂を下っていた。
そこも細い道。
でもかなりの距離があるのでだいたい人はその道を上りはじめる。
そこで私が坂を下りきるまで待ってくれていた女性がいた。
しかも笑顔で。
思わずこちらも「すみません、ありがとうございます」と声をかけた。
するともっと笑顔でペコリと頭を下げてくれた。
私も余裕がある大人になりたいなと思った。
良かったことを書きたいとおもったけれど、
この2点しか思いつかなかった。(笑)
ここで学生時代に感動したことを一点だけ。
・微笑んでくれたおじさま
海外に留学をしていた。(少しだけ)
帰りの空港では日本に帰ることができる高揚感で
みんな搭乗できる飛行機にたどりつく空港内の道中で
かなりはしゃいでいた。うるさかったと思う。
しかも夜の23時ぐらいだったと思う。
昔からなのだけれど、
人の視線などにすぐ気づく方で、どこからか視線を感じた。
そちらに視線をやると、スーツに小ぶりのスーツケースを持っている
白髪のおじさんがこちらをじっと見ていた。
「うるさい!」と怒鳴られそうだと感じた。
友達に注意しようと咄嗟に思った次の瞬間、
そのおじさんは私たちのことを懐かしむように微笑んだのである。
それにかなりの衝撃を受けた。
自分の学生時代を思い出したのかもしれないし、
自分の子供を思い浮かべたのかもしれない。
どちらにせよ、微笑んだ。
二十歳だった自分は、なんと心に余裕があるのだろうかと感じた。
仕事の傍ら、誰かを懐かしむことができる余裕があるのだ。
そんな大人になりたいと思った。
社会人になってから、それがいかに大変なことかと思った。
社会にでると嫌でも人の嫌なことが見える。理不尽さも感じる。
学生の時おおらかだった人も、会うとイライラする人が増えた。
あのおじさまと話してみたいな。
そして今の私はそんな風に思えるだろうか?きっと無理だ。