抗生物質/ベシャン/不死のL型菌【4/365】

あまりにも毎日の発信が滞っていて、お前は最近何をやっているんだ状態なので日報的にその日に学んだことでも投稿しようと思う。私が今まで苦手としてきた習慣化への挑戦である。

私は基本的に怠け者である。だが怠け者が一念発起してしまった。言ったからにはやらねばなるまい。とりあえず何かしら投稿することが目的なので記事のクオリティは二の次だ。添付している文献を全文目を通せていないことも屡々あるが、とにかく毎日状況報告をする。それだけを目指すマガジンである。


横浜のベローチェにいる。このクソ大事な時期の月初めに財布の盗難被害に遭って無一文になるという悲劇に見舞われ、簡易講習会を開いて日銭を頂いたりフォロワー様に援助してもらったりで何とか凌いでいる。その上、今日は朝から台風の土砂降りに見舞われて散々な目に遭っている。ここまで来れば笑い飛ばした方が精神的にもいい。

10:00時点の雨雲レーダー。完全直撃コース。

天を恨みたい気持ちは山々だが(月初めは久しぶりにドン底の希死念慮に襲われた。金は1億歩譲ってどうにでもなるが、諸々のカード類は返せよお前が持っててどうすんだと顔も分からぬ犯人を責め続けた。)、恨み辛み妬み嫉みに支配されて生きる人生はそろそろ卒業したい。人生山あり谷あり。今日も今日とてどこに需要があるかも分からない探求をし続けるだけである。

本稿をテーマにした会を9/1(日)14:00~開催予定。ツイキャスで配信予定なので、アーカイブででもご視聴頂けたら幸いである。医療界が決して言わない話を展開する予定。草の根活動で静かに革命を起こしている。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSewKpsKHtAPqDzCeRX5hVN23iGDjhYP0Qet_91Z4GslU8dw4w/viewform


何度か「細胞壁欠損型細菌 Cell Wall Deficient Formのことを調べている」と言いつつ本題に全然入っていなかった。前回の日報でもRebecca Carley博士の記事紹介で「抗生物質の使用で細胞壁を喪失した「L型菌」」と登場したが、今回はその概略を報告する。


1.抗生物質と薬剤耐性菌

抗生物質 antibioticsといえば謂わずと知れた細菌感染症の治療薬である。その正体は「カビ毒」だ。正確には人工合成の化学物質も含み、MSDマニュアルの正確な定義では、抗菌薬(antibacterial drug)の中に、「微生物由来の化学物質」を狭義の「抗生物質(antibiotics)」と位置付けている。

抗菌薬(antibacterial drug)≒(広義)抗生物質
 -細菌/真菌由来化学物質=(狭義)抗生物質(antibiotics)
 -人工合成化学物質

アレクサンダー・フレミングによる1928年のペニシリン発見に始まり、人類は漸くまともに細菌感染症と闘う手段を得た(※という設定)。だがフレミング自身がノーベル賞受賞時点で警告していた通り、抗生物質の使用は耐性菌を生み出す。この薬剤耐性菌の存在が今後脅威となる(というか前々から)と警告がされており、一部の予想では2050年に世界で1,000万人の死亡をもたらすことになっている。「不適切な」投与のせいで耐性菌が生まれるので対策として「適切な」投与が推奨されているが、ただの循環論法である。天然痘ワクチンの頃から一切の権威ある定義が存在しないまま医学界で多用される「適切」とやらが何の解決にもならないことは自明である。

一応表向きの「適切な」使用とは、原因となる微生物の正確な特定、およびその殺菌に最適な薬剤選択のことを意味するのだろうが、微生物の「殺菌」という概念は幻想に過ぎず、高ストレス環境で休眠状態に変化するだけだ。

From Salk, to Bearden, to anyone you want to consult post-DARPA, there is nofuckingsuch thing as a ‘killed’ microbe. The damned things have more lives that Jason, Freddy Kruger, and Michael Meyers
(ジョナス・)ソークから(デイビッド・)ベアデンまで、国防高等研究計画局 DARPA以降の誰かに相談したくても、「殺された」微生物なんてものは存在しない。あの忌々しい奴等はジェイソンフレディ・クルーガーマイケル・マイヤーズより長命だ。

2.ベシャンの言葉に見る細菌の不死性

さて、VDE(Viruses Don't Exit ウイルスは存在しない)連中がベシャン本人の一次情報を決して読まないまま半端にベシャンを引用して、やれTerrainだなんだ騒いでいるが、何度も言うがベシャンは病原体論者である。通常の空気中に漂う病原体が健康な人間を無差別に病気にするという(現代も尚受け継がれる)構想は否定したが、病的に進化した病原体が空気を介して運ばれる事実、即ち人-人の伝染現象は否定していない。全ての病原性微生物は彼が微小発酵体 Microzymasと呼んだ極小で生理的に不滅の生命体の進化の産物である。

Seun A. Elucidation of the postulates of the germ terrain duality theory with a specific reference to semantics and the distinction between diseased and damaged tissue. MOJ Women’s Health. 2019;Volume 8(Issue 2). doi:10.15406/mojwh.2019.08.00236

In closing I wish to mention that Professor Bechamp (died 1908) considered himself to be a germ theorist. If Bechamp could be brought back to the present by a time machine he would call himself a germ theorist; not a terrain theorist. The ONLY difference between Bechamp and Pasteur was their dissimilar theories on HOW and WHY germs did what they did-in other words the MECHANISM. ‘Germ theory’ meant one thing to Pasteur and another thing to Bechamp
最後にベシャン教授(1908年死去)が自身を病原体理論家と考えていたことに触れておきたい。ベシャンがタイムマシンで現代に舞い戻れば自身を土壌理論家でなく病原体理論家と自称するだろう。ベシャンとパスツールの唯一の違いは、病原体がどのように、何故病気を起こすか、つまりメカニズムの違いである。パスツール版の病原体理論はベシャン版とは別物なのである。

The blood and its third anatomical element(1911); xi

ギリシャ人達はmacrobeを長寿命の人物を表す言葉として使っていた。その類推からmicrobeは短命の人物に相応しい。ベシャンは、彼の微小発酵体が果てしなく長命だと証明した。従ってmacrobeの名が相応しかろうが、「小さな発酵体」を意味するmicrozymaもそれに劣らない。故に、寿命の長さに照らせば、微小発酵体がmacrobeであり、人間こそmicrobeである。

The blood and its third anatomical element(1911);p365-366

だが偽りの空中胚種とは消滅した生物体の微小発酵体がバクテリアへ進化を遂げたものに過ぎず、そして医学アカデミーでも私が述べた通り~また、誰も反論に挑む者はいなかったが~通常の空気中から偽りの病原性微生物を採取して疾病分類上の疾患を再現できた人物は存在せず、病的な動物から採取した場合のみであることを思い起こせば、((アリスティド・)ヴェルヌイユ医師の)斯くなる主張は全て無に帰すことになる。フィブリン性微小発酵体が経時的に過酸化水素水分解能を喪失する如く、そして(カシミール・)ダヴァインが遥か昔に証明した通り、炭疽病で死んだ動物の血液は暫くすると病的状態を伝染させなくなり、あらゆる場合に同じ真実が該当すると付言しておく。
故に、通常の空気中に偽りの病原性微生物は存在せぬばかりか、存在し得ないのであり、微生物医学の原理そのものが根源的な誤謬を抱えているのである。

The blood and its third anatomical element(1911);p397

発酵現象と発酵体、特に分子顆粒に関する研究は約15年前に遡るが、エストールと私は、当初の私の観察結果を般化させる目的で研究に従事し、以下の結果に至った。動物は微小発酵体に還元される。だが微小発酵体はその起源を問わず発酵体である。即ち、組織的で生きており、増殖能力を持ち、病的になると疾患の伝染能力を獲得する

The blood and its third anatomical element(1911);p408

疾患とは常態微小発酵体の新たな存在様式による転帰ではない。発熱とは、この新たな機能様式、および病的微小発酵体を生理的状態へ還元する傍らでその異常発酵・異化生成物を除去しようとする生体の努力の結果に過ぎない。

彼の理論では寧ろ全ての病は感染症 発酵病である。低体温や化学物質の暴露そのものが疾患を起こすのではなく、その暴露で病的に進化した、細胞の構成成分 解剖学元素である微小発酵体が異常発酵現象を起こし、それを除去する「生体の努力」が発熱等の病気の正体だと言った。つまり、遠因となる環境ストレスとその結果である病気の発症との間には、一度微小発酵体の病的進化を経由することを意味する。ではその「生体の努力 免疫反応」を薬剤で抑制すれば何が起こるかと云えば、当然「病的進化した微小発酵体による異常発酵現象が残ることになる。宿主が自覚症状を持てるのは「生体の努力」である以上、体内で密かに進む「異常発酵現象」を宿主が知覚することはない。

では何故現代人はマグネシウムや脂溶性ビタミンや亜鉛が"不足"しているのだろうか?ベシャンは、発酵現象とは栄養現象だと言った

The blood and its third anatomical element(1911);p29

以来、黴の組成分および発酵素の合成は、必然的に黴組織内への挿入成長により生じることが明白となった為、全ての発酵生成物がその場で生成され、甘蔗糖の転化における可溶性発酵素と同様、分泌されるのは必然である。故に私は、「発酵」なる現象がその実、栄養同化/異化、異化生成物の排泄だと確信するに至ったのである

The blood and its third anatomical element(1911);p52

さて、組織・細胞生理学がエストールの予見通りに確立するならば、組織・細胞病理学とは、実際には微小発酵体的病理学となるはずである。疾病状態において細胞の変化、変質、破壊の様子が観測され、こうした事実が指摘されている。だが、仮に細胞が生命単位であり、本質的生命とするなら、破壊も死も知らず、ただ変化するのみであろう。では細胞が破壊と死を経験し、微小発酵体が変化するのみであるならば、それは微小発酵体が真に本質的生命であり、自身の進化の最中であろうと生理的に不滅の存在である為であり、生理学上、死の犠牲など存在しない。反面、日々の経験が示す通り、万物は命の獲物、つまり、栄養を得て消費する者の餌食である。

Nothing is the prey of death. 死の犠牲など存在しない。 All things are the prey of life. 万物は命の獲物である。)。ここでRebecca Carley博士の言葉を思い出して頂きたいが、「抗生物質の使用で細胞壁を喪失した細菌 L型菌は排除されないまま体内に残存する」である。

そして細菌 バクテリアとはまさにその病的進化の産物である。換言すれば、全ての微生物の起源は動物か植物の微小発酵体 anatomical elementであり、元々何等かの生物体内で細胞や組織の一部として機能していたものが病的進化を遂げて存在しているものだ。微小発酵体が不死であれば当然バクテリアもまた不死の存在である。

18 何をもってバクテリアの死とするか -Rita R. Colwell

仮死(anabiosis)あるいは"表には徴候が現れないが生きている状態"("latent life")の問題は、長いあいだ微生物学者や哲学者の好奇心をそそってきた。幾種類かの微生物、特に胞子を形成するグラム陽性細菌が、ある種の条件下では目に見える生命の徴候をすべて失うにもかかわらず、死んだわけではない、ということは十分に認められている。初めの条件に戻されると、これらの微生物は通常の生活と活動状態に戻ることができる[61]。微生物に認められるこの状態は、より古い文献では、"生きているが活力を失った状態"(viable lifelessness)だとか、一時停止状態にある生命(suspended animation)、生存可能性(viability)、うちに秘められた生命(潜在生命:latent life)、また非常にふさわしいとは言いかねる用語であるが、表にはその徴候が現れないが生きていることを意味する"仮死状態(アナバイオーシス)"という言葉さえ使われるなど、様々な呼ばれ方をしてきた。この最後の言葉は、ある微生物の代謝活性がほとんど測定できないまでに衰微の極にあり、ある場合には、生理的、生化学的過程が回復可能な状態ながら、ある期間停止してしまうような状態を表すために用いられた。

R.Colwell R, Grimes DJ.
培養できない微生物たち: 自然環境中での微生物の姿. 学会出版センター; 2004.;p303

だがバクテリアの不死性に関して言えば、現時点では彼の観察と言葉だけに依拠している。その証拠となるのが細胞壁欠損型≒L型菌という概念だ。Twitterで検索しても反ワク連中が全く話題にしていない所に底の浅さを感じるがあまり豊富な情報はヒットしないが、数少ないながら気になるポストがあった。

3.日本語文献:L型菌研究

やっと本題に入るが、鹿児島大学のリポジトリを漁っていたら重要そうな文献を発見した。

  1. 佐藤平二. Staphylococcus aureus Stable L-Formの透析培養について. 鹿大農学術報告. 1979;29:127-131. https://ir.kagoshima-u.ac.jp/records/9500

  2. 佐藤平二, 福元一幸, 望月雅美, 清水孜, 田井理一郎. Staphylococcus aureusのL型に関する研究 : L型と親型との各種性状比較. 鹿大農学術報告. 1990;40:109-120. https://ir.kagoshima-u.ac.jp/records/9434

  3. 佐藤平二, 大宅辰夫. Staphylococcus aureus L-Formsの生物学的性状および病原性に関する研究. 鹿大農学術報告. 1987;37:167-174. https://ir.kagoshima-u.ac.jp/records/3481


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