微小発酵体理論要旨
(1)地上近傍の空気中には胚種 と呼ばれる生きた微小生物が存在し、この胚種たちは本質的に微小発酵体 である。
(2)近成分 、およびその混合物は、予め少量のクレオソートを点滴すると、水の存在、そして常温空気との接触を制限した条件下で不変であり、同条件下にある近成分は一切の組織的存在を出現させない。
(3)動植物質の組織や体液等の天然の有機物は常に発酵現象により自然変化し、同時にその微小発酵体がビブリオ属へ進化を遂げる。
(4)血液フィブリンは近成分ではない。微小発酵体が内在する偽膜であり、その微小発酵体架橋質 は特殊なアルブミノイド物質である。
(5)その微小発酵体の存在により、フィブリンは過酸化水素水を分解し、小麦澱粉を液化し、化学的変化を受けながら極希薄塩酸に溶解する。
(6)液化澱粉上のフィブリンの微小発酵体は、クレオソートを点滴されようとビブリオ属へ進化する。
(7)フィブリンは石炭酸 水に~その微小発酵体がビブリオ属への進化をせぬまま~自然融解する。
(8)フィブリン性微小発酵体は特殊な存在であり、液化澱粉上で乳酸・酪酸発酵を起こす。
(9)天然のアルブミノイド物質は、その成分が直接分析法により厳密に定義される近成分に還元可能な混合物である。
(10)近成分に還元されたアルブミノイド物質はアミドや脂肪族および芳香族誘導体で構成される高分子錯体である。アルブミノイド分子を構成する低分子錯体には、尿素の如き四元系分子、含硫分子であるタウリンの如き五元系分子、含鉄分子であるヘマトシンが存在する。カゼインには含硫分子に加えて含燐分子が存在し、従って6つの成分がある。
(11)フィブリンには血液フィブリンと同様の組成の種類が複数存在する。
(12)凝固後の分解を受けない特殊なアルブミンが数多く存在する。
(13)ザイマス は特殊なアルブミノイド物質であり、近成分と同様に定義可能である。これは常に微小発酵体の機能的産物である。
(14)血液中の黄色の溶液には、アルブミンに加えてヘモザイマス が存在する。
(15)赤血球のヘモグロビンは定比近成分に還元されると、その非錯体含鉄分子たるヘマトシンの作用で過酸化水素水を分解し、無色となる。
(16)赤血球は正真正銘の細胞であり、細胞膜と適切な内容物を保有する。この内容物は特にヘモグロビンと、微小発酵体分子状粒子 で構成され、後者はフィブリンと同様に過酸化水素水を分解する。
(17)血液には第三の解剖学元素たる血液性 微小発酵体分子状粒子が存在する。この分子状粒子を囲むアルブミノイドの雰囲気が、同素体変換により、微小発酵体架橋質の偽膜、所謂フィブリンを形成する。
(18)流体組織 とは、動静脈の血管および付属器官より成る容器に収容される内容物である。
(19)流体組織に存在する3種の解剖学元素は、生涯に亘り、流体組織を収容するその容器の中にのみ完全なる存在条件を持つ。
(20)血管から漏出後はこの存在条件が充足されず、流体組織の変質が開始する。
(21)循環系各部位の微小発酵体には等しく過酸化水素水を分解する特質が備わるが、これはこれらに固有の特徴ではない。何故ならアーモンドや他の植物の各部位およびビール酵母の微小発酵体にもこの特質が備わる為である。しかし、動物組織には、過酸化水素水分解後に酸素を放出しない微小発酵体を持つものがある。
(22)解剖学元素 たる微小発酵体は比類なき固有種の生命体である。
(23)天然の動物質の自然変化は、~微小発酵体のビブリオ属進化の如何を問わず~空気との自由接触により、特定条件下で常に酸化による完全な破壊に至り、その産物、即ち、炭酸、水、窒素などの鉱物状態へ還元される。しかし、酸化の影響下にある微小発酵体はその攻撃を受けない。斯くして、組織、細胞、バクテリアの純粋近成分が完全な破壊を受けようとも、微小発酵体は残り、それは消滅した組織体の存在証明となる。
(24)特定の石灰岩や白亜、そして街路や空気中に散在する地質的微小発酵体もまた、まさに現代の生物体内での機能様式と同様、地質時代の生体組織内で解剖学元素として機能していた微小発酵体の証拠である。
(25)空中胚種なるものは、本質的に有機的組織が完全な破壊を受けた後の微小発酵体である。
(26)通常の空気中には予存の 胚種も、microbe~代々遡ると類似の始祖に到達すると考想される~という不適切な命名がされたものも存在しない。
(27)空気中には通常、病原的微小発酵体は存在しない。ダヴァイン(Casimir J.Davaine)の炭疽菌は、血液性微小発酵体分子状粒子、或いは赤血球の微小発酵体の何れかが病的となった後の進化の産物である。
(28)形態学的に定義不能な有機的物質など存在しない。細胞内の原形質 なる部分には常に解剖学元素として微小発酵体が存在する。