イエズス会が日本で布教に失敗したのは論破されたから説は恐らく誤り
イエズス会は東アフリカ、西アフリカ、インド、東南アジア、中国で布教に失敗している。フィリピンにおいてもルソンの一部以外、ミンダナオ島などでは布教に失敗している。要するに、ほぼ全ての地域で布教に失敗しているのである。例外は中南米だが、そもそも布教すべき原住民が死に絶えていて、キリスト教徒が移住してきただけである。
これは宣教修道院の根本的な問題に起因している。布教には、お金がかかるため、初期の宣教修道院はポルトガル国王の資金援助に頼っていた。しかし素行が余りにも悪いためポルトガルからの資金援助は切られてしまう。
そうなるとどうするかと自ら資金繰りをする必要になる。フランシスコ会やドミニコ会などは(奴隷)貿易に所為を出し、イエズス会は(奴隷)貿易以外にも(奴隷)プランテーションに所為を出していた。
果たしてこれで布教が出来るのだろうか?否、出来なかったのである。(奴隷)商売に力を入れる余り布教の方は愚かになっていたのである。かくしてほぼ全ての地域で布教に失敗した。
日本においても、イエズス会が奴隷商売に力を入れていた時期より、バテレン追放令以降の潜伏期間の方が信者が増えていたとか。
つまりこの時代の宣教は一部を除きほとんど失敗しており、実際に植民地にキリスト教が広まるのは帝国主義時代なのである。