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2024年9月
人生で一番行きたかったライブに行ってきた。
みとりん(大学生 19歳)、完全に成仏した pic.twitter.com/osAuIQAAJq
— みとりん (@mitorinium37) August 30, 2024
東方Projectの同人音楽に熱を上げていたのは高校2年生の時。邦ロックへの風穴を空けたのは、鉄腕トカゲ探知機という同人サークルの楽曲でした。
ナンバガのナも、ハヌマーンのハの字も知らない頃だったけど「音が格好よすぎる」と感じたことは覚えています。音楽とは歌であり、歌詞の良さであり、ボーカルの所有物だと認識していた自分が、ギターのリフやベースラインを耳で追った経験をしたのがこの時でした。あまりにも若く、ピュアで美しい原体験だ……。
本筋から逸れるのでこのサークルの話はここまでにするけど、鉄腕トカゲ探知機の味にハマれるガキが、ナンバガフォロワー界隈の壁サーであるハヌマーンに心臓を握られるのは最早確定した未来でしかなかったのであった。
ハヌマーンを知った時、彼らは文字通り神話上の存在になっていた。
その幻を追って当然のようにバズマザーズを聴くようになり、数年経って上京を期に機会を手にしたと思ったら、デカい流行り病で当時のライブは絶滅した。手元には返金しそびれたチケットと脱力感だけが残った。
そこからまあまあな月日が経ち、僕の身の上にも色々起こって東京と地元を行ったり来たりしていた頃。氏が再起を宣言してオレ達の”黄金時代”が還って来て、以降の争奪戦にはことごとく惨敗していたのだけど、赤布のチケットは何故かすんなりと取れた。大学生の頃から追いかけていた憧れを遂に現実で上書きできると打ち震えていたら、例の葉っぱのニュースである。
時期的に氏もELDEN RINGに興じていたはずである。俺はシラフで影の地を踏破したけど、君は?
何やかんやとあったけど、音合わせの流れでドラムが『アパルトの中の恋人たち』のビートを刻み始めた瞬間、これまで待たされたことの全てに意味をこじつけてしまう程どうでもよくなってしまった。
普段ライブでは断じて後方腕組みなんだけど、この日は『リボルバー』のシンガロングに参加し、『幻によろしく』の後奏を口ずさみ、『若者のすべて』で失望の望を怒鳴った。
己の昏い青年期を、ちょっと成仏できた気持ちになれました。
アフターソウルが三度目の正直になり(FDBやサニアラズもありますが)、ハヌマーンやバズマザーズを超えていくよう願っています。
再犯だけはマジでやめてくれよな!いや、本当に。
メンタルが萎びて、無性にステーキが食べたくなった。
前任者の退任、他部署が起こしたトラブルの波及によって夏の暮れは悶絶していた。納期が迫るタスクを日々千切っては投げ千切っては投げするような感じで、日々チーム内外から突き上げられ、一息つく間も無かったような感じである。気付けば心身に異常をきたしており、妙に動悸が乱れて咳も止まらず、バステがヤバいことになっていることには薄々感づいていた。
思えば二年前、ちょうどこの時期に心療内科で一枚目のイエローカードをもらっていた。同じ轍を踏まぬよう、業務負荷のピークを乗り越えたあたりで流石に白旗を上げた。
ザコ社会人♡メンタルよわよわ♡と如何様に謗られようと、こっちだって臨界に達した時に何を考えだすか自分でもわからん。許してクレメンス。
二年前に大変お世話になった心療内科にも行った。とはいえ、今は住まいが違うので、当時はコンビニ感覚で通えたものをわざわざ片道一時間かけてゆく羽目になった。心療内科とかいうやつの初診って、取ろうと思ったら数週間~半年かかることもあるの本当にえぐいと思う。誰が悪いわけでもないのだけど。
前回はリタイアに向けてまっしぐらだったけど、今回は現状と付き合っていきたい旨を伝え、不安や憂鬱を緩和するお薬を処方してもらった。「強すぎず、優れた薬です。小さいのでお守り代わりにもなりますし、出社や会議の前に飲まれる方も多いです」とは医者の弁。
何だって人類は抗不安薬にエンパワーメントされながら働かなきゃならんのかという憂いもあったが、翌日日曜の夜に試したら効果はてきめんであった。草。
診察を受けてひと心地ついた頃、無性に肉を食べたくなった。
思えばここ数週間ほど粗食で、食欲が湧かない朝昼は食わず、ヨーグルトと果物で辛うじて栄養を取り、夜は精神衛生を浄化するためにカレーをいただくのが基本サイクルだった(カレーは極めて美味であり、かつその刺激によって精神に蓄積した澱を祓う効果があるとされている)。あまり血肉になるものを食べていなかったからかもしれない。
心のタンパク質、注入 pic.twitter.com/F5WnPzkyvR
— みとりん (@mitorinium37) September 7, 2024
渋谷に寄った折、前々から行こうと思っていたステーキチェーンに立ち寄った。生命力のあるものを食べている事実が心の滋養に繋がっている実感があった。食事って大事だよな……。
睡眠とか食事とか、ガチで大事なのに疲れると何故か真っ先におろそかにしてしまう諸々のこと、後回しにしてしまわないよう気をつけたい。
スピリチュアルな話ばかりしちゃったけど、美味しくてかなり好きになっちゃった。秋葉にもあるらしいので近場のそっちを擦りたい所存。
久しぶりに靴を買った。
数年前に普段履き用の革靴を買って随分気に入り、こいつを履き込んでみたいという欲求と、もうコイツで全部ええんちゃうかという横着がかみ合わさり、長いことレパートリーを増やそうという気持ちが薄れていたけど、流石に足元のカラバリが欲しくなった次第である。
買った靴がこれ。全く知らない「CARIUMA」という名のブランドであったが、どうやらブラジル発のプロダクトだとか何だとか。
最初はスタンスミスで同じ色味のものを買おうとしていたんだけど、第二候補を探る最中でふと見つけたこの靴のライトグリーンの意匠(ヘッダーの踵部分がわかりやすい)が目に留まったこと、あとはオタクであるが故のシンプルな逆張り心でこちらを選んだ。
ままよとポチったため、サイズが合うか不安だったけどほぼほぼビタであった。ラッキーでしかない。履き心地も良好。
最近、衣類に対する熱意が再発気味である。
要らぬ服は断捨離し、厳選したお気に入りだけを並べ、買うに当たってはなるべく長く使うものを選ぼうという気持ちがある。
お洒落でありたいというよりは好きなものを身につけていたい、身だしなみに無頓着と思われたくないというそっちの欲求が由来なのだけど、まあ何由来であれ無いよりはよいものだと思う。
身だしなみの話をする度に擦っている話なのだけど、上記「無頓着と思われたくない」という後ろ向きな動機には新卒の頃の思い出が関係している。
滅茶苦茶端折るけど、新卒で入って間もない頃に出会ったひとりの中年男性がいた。初対面で挨拶し、朗らかな笑みを浮かべて立ち上がった彼のワイシャツは脇から下が真っすぐに裂けており、インナーが御開帳していた。日を改めて見ると、彼は靴もバッグも何もかも擦り切れてボロボロであった。
結論から言うと彼は素行も業務もちょっとアレな派遣さんであり、その後醜いいざこざを起こして抹消されたのだけど、よくよく見れば東京なんてそんな恰好の人は街に出れば無限にいることに気付かされた。
そういう身だしなみの人って、全部ああいう人なんじゃないか。
——という呪いを授けられるほど、インパクトをもたらした出会いが上京したての自分にあったのである。人の振り見て我が振り直せとはよく言ったもので、今となっては良い機会になったのだけど。
身だしなみの話、どこかでもうちょっと続けたいね。