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理論政策更新研修(リモート)を受けてみて

診断士1年目はスルーしていた理論政策更新研修を今年初めて受けたので、所感などを書かせていただきます。
中小企業診断士の方には説明するまでもありませんが、note記事なので少し補足しておくと。中小企業診断士という資格登録の有効期限は5年間で、理論政策更新研修は、資格の更新を行うために課されている要件の1つです。

更新要件(簡略)
・実務従事…30日以上/5年
・理論政策更新研修or論文…5回以上/5年

診断士試験を目指した頃から、試験に合格しただけでは登録や更新ができない資格だということをなんとなくは知っていました。しかし、受験生の時は、試験に受かることしか頭になかったので、「理論政策更新研修」という仰々しい名前から、宿泊を伴うような壮大な研修だったら大変そうだなぁ。。。けど、合格してから考えよう。とあまり深くは調べずにいました。
結局のところ実際に受けてみると、そんなに敷居の高いものではありませんでした。身構える必要なく参加できるという意味では「半日有料セミナー」と訳せば、どのような研修か知らなかった頃の自分に伝えやすい表現な気がします。
私なりの解釈では
「理論」…実務従事と対比して座学。
「政策」…中小企業白書を通した政策動向。
に関する知識を補充・更新するための研修という意味で名付けられたのではないかな。と思うようになりました。

■受けなかった1年目。受けれなかったリアル研修

更新要件が頭の片隅にはあったものの、1年目は、研究会に参加したり、受験生時代に貯めこんでいたアレやコレやと忙殺されていたりしたら、更新研修は後回しになり。。。
プロコン塾や研究会などと比べて積極的な勧誘を受けることもなかったので、いつ、どのタイミングで受けると良いのか。曖昧なまま1年が経とうとしていました。
1年目後半に参加した研究会で
「2年目は受けたいと思ってるんですよ~。」と先輩に話をしていたら、
「講師をやる予定なので良ければ~。」という声を掛けていただき、迷っているときに、いいキッカケを貰えたと思っていました。
ところが、2020年度初は感染症拡大のせいで。リアル開催の更新研修が中止に。残念ながら予定していた研修を受けることはできませんでした。

■リモートで受けれた2年目

6月になってから、時限措置ながらも理論政策更新研修をリモートネットワークで開催できるようになったという案内があったので、期間限定に弱い私は即申込しました。
最初は中小企業診断協会の研修を受けるのが一般的なのかもしれませんが、申込当時に協会ではリモート開催の準備ができていなかったようので、他の研修機関へ申込みました。
2020/10/15に時限措置が再々延長され2021年3月末までリモートネットワークによる研修が行われているようです。
恐る恐る1回目の研修を申込み、敷居の高いものではないことが分かってから、1年目受けなかった分、3年目の前借分。。。と、せっかくの機会なので複数の研修機関で受講してみました。

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■研修申込から修了証受領までの流れ

研修機関毎に若干の違いはあったものの、一般的な有料セミナーと同様に、次のような流れで申込から受講まで行うことができました。

①各研修機関のHPで興味のあるテーマを選定
②リモート受講に関する注意に目を通す
③WEBから申込
④受講料のオンライン決済、
⑤決済通知や領収証をメールで受領
⑥資料やWEB受講のURLなど受講に必要な情報を事前に受領
⑦(休憩を除いて)4時間の研修受講
⑧受講後Webでアンケート回答
⑨郵送で修了証を受領
⑩協会のマイページに受講実績を手動登録(協会外での受講のため)

私が受けた研修はすべてZoomを利用したものだったため、普段の研究会への参加と変わらない状態で参加することができました。
ですが、研修機関毎に、さまざまな工夫がされていて「Zoom利用の簡易マニュアル」「通信断など不測の事態が発生した場合の連絡先やポータルサイトの準備」にはリモート開催らしさを感じました。
リアル開催では会場で受取るはずのテキストは、機関によってPDF配布と事前郵送の違いがありました。普段は電子ファイルに利便性を感じるのですが、リアル開催を想定して作成されたカッコの穴埋めなどが用意された資料では、PDFでの利用には工夫が必要だなと気づくことができました。

一般的な有料セミナーと異なる点としては、離席(画面で姿が確認できない)が一定時間を超えると研修を修了したとみなせず、修了証を発行できないため、研修中の画面を録画した上で、講師とは別の事務局スタッフが離席確認を行う必要があるそうです。ここんなところに国家資格に関する研修らしさを垣間見ました。

■研修内容

研修内容は、どの機関でも「テーマ別」パートと「白書」パートの2部構成になっていました。
テーマ別研修では、先輩診断士の方が講師になって研修を開催してくださるという意味において、研究会や勉強会でのセミナーと同じですが、一歩深堀した話をされていたのではないかと思います。

進行方法についても講師が様々な工夫をされていて、
「受講者の名前を例に挙げながら引き込む」「Zoom疲れを考慮して休憩間隔を短くする」「敢えてキリの悪いところで休憩に入り集中力を途切れさせない」「講義よりもディスカッションなどのワークを大切にする」etc.
研修テーマとは別に研修スキルとして勉強になることが数多くありました。

毎年データが変わる中小企業白書のことを考慮するならば、1年に1回といったような定期的な受講をし、その年の中小企業白書に目を通すキッカケにするべきなのだろうなと思います。
ただ、今回、同時期に受講したので白書について同じ話を何度も聞くことになるかもしれないと覚悟した割には、重複感が少なかったことも1つの気づきです。
白書の要約を紹介してくださる講師や、「テーマ別」パートでの話題を裏付けるようなデータを白書から抜き出してきて説明してくださる講師がいらっしゃり、結果的に重複しませんでした。同じ白書を読み解くにしてもテーマが異なれば着眼点が異なるのがよく分かりました。

■まとめ

福岡、仙台、愛知、新潟など、さまざまな地域の方が参加されていて、短い時間ながら交流ができ、それぞれの地域の近況を聞けたのが副産物として良かった点です。普段は地元で開催されるの更新研修に参加していると仰っていたのでリモートのメリットが更新研修でも発揮されたのだなと思います。

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理論政策更新研修には、当たり外れがあるという噂を聞いていたものの、総じて楽しい時間を過ごすことができました。
今回は、リモート開催の便利な側面を数多く感じることができたのですが、リアルでしか味わえない内容もあるはずなので、次回はリアルならでは!というのテーマの研修に参加してみたいと思います。


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