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事例企業の捉え方

先週末は中小企業診断士2次試験でした。試験を受けられた方、お疲れさまでした。
予備校の解答速報が出ても、合否の判断がつきにくい試験です。
・とりあえず試験が終わってスッキリする
・消化できずモヤモヤする
・気持ちを切替えて口述試験の準備をする、
など色々な気持ちを抱えて、様々な過ごし方をされているのではないでしょうか。

試験後の私は日常生活にもどりながらも再現答案を作成していました。
試験の直後であれば、どのような与件だったか、解答に至った理由を説明できました。
ところが、合格から数年が経ち、試験を見直す機会もなくなると、自分が受けた試験の内容すらも忘れかけてきています。

逆に試験内容を忘れかけてきているからこそ、ハッキリしてくることがあります。不合格時と合格時の事例企業の捉え方や試験に取り組むマインドの違いです。

試験や模試を複数回受けて、与件文の構造に慣れてくると、もし自分が出題者だったらどのような問題を作るだろうか。といったことを考えたりします。
2次試験に不合格だったときは、ネガティブな発想で出題を考えていたと感じます。
たとえば自身の勤務先を題材に「360度評価を取り入れないから評価に納得のいかない社員が多い」といったものです。
1次試験で得た知識をもとに、制度や観点が足りていないことや出来ていないことを、粗捜ししていたとも言えるかもしれません。
別の言い方をすれば、考えが安直だったのだと思います。
教科書に書いてあることが、その企業にとっての正解ではないですし、
そもそも勤務先は中堅企業なので、中小企業とは課題の視点が違います。

2次試験に登場するA社~D社は大企業ではないんだ!というのは当然のことですし、予備校では口を酸っぱくして言われることです。
初回受験時は予備校に通っていなかったこともあり、1次試験の知識に引きずられたこともあり「中小企業」のイメージが上手く掴めていなかったのかもしれません。

2次試験に合格したときは、出題者としてのイメージトレーニングにおいてもポジティブな発想の出題を考えていたと感じています。
イメージの中で何度も題材になってくれた飲食店があります。もし自分が中小企業診断士になったら、相談にのることができるだろうか、どのような助言ができるだろうかと常に考えさせられました。

飲食店を何度も思い返すようになったキッカケがあります。
2次試験に不合格となり、1次試験から受け直すモチベーションが上がらなかった時期があり、数年ぶりに九州に帰省した際、学生時代にお世話になった店が無くなってたのです。
連絡がとれないため、閉店した理由は不明ですが、Web検索しても出てこないため移転ではなさそうでした。
学生時代にアルバイト先としてお世話になったイチ推しの店が無くなったと知って、自分に何かできることはなかったのだろうか?と考えるようになったのがキッカケです。

この場を借りて幻の名店を紹介します。

脱サラした店長(マスター)が、広島の有名店で修業したのにのちに、九州の地方都市で開業した串焼き店「つるぎ」。
マスターが精通していた剣道と串焼きの串に着想を得て店名を「つるぎ」とした。
小規模な個人店ながら、一定数の常連客通っていて、SNSがなかった時代に常連客からの本当の意味での口コミで来店する客で賑わっている。
チェーン店よりも一回り大ぶりの串焼きは食べ応えがあり、若い客層にも人気がある。
王道のやきとりネタ以外にも、ジャポネソースを掛けたハンバーグ串、ポン酢ベースの特性ドレッシングをかけるシュウマイ串、秘伝のタレをしみ込ませて焼き上げる厚揚げ、などの串が用意されていて他店とは一味違う。
串焼き以外のサイドメニューでは、入荷直後しかメニューに登場しない・和牛たたき、牛レバ刺し(当時は生食OK)が目玉メニューである一方、タイミングが悪ければ注文が入らず廃棄が発生する。
・剣道着の色を彷彿とさせる暖簾
・マスターが考案し特注した焼き鳥専用の器
・有名店から譲り受けた秘伝のタレ
・マスターの交友関係で仕入れられる鮮度の良い精肉
・厳しいマスターと優しいママさんはアルバイト生にとって親のような存在
・アルバイトが辞める時には後任をスカウトしてきて育てる子弟制度
・地方幹線駅から繁華街への道沿いという立地
・繁華街に2店舗目を出店する意欲があり店長候補を探している
・地方都市の人口減少に伴い繁忙期の宴会予約数が減ってきている

与件の題材として考え出すと、
事例Ⅰであれば、子弟制度や地方都市の衰退から問題が作れそうだ、
事例Ⅳであれば、2店舗目出店の投資判断が話題にできるのではないか、
といった具合にアルバイト時代の記憶が思い返されます。

不合格時と合格時では、知識量や経験が異なるため、単純な比較はできないものの、事例企業の捉え方や試験に向き合うマインドが違っていた。ということを、試験から数年が経った今だからこそ、より強く感じます。

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