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新入社員の受け入れ

昨年に引き続き、今年も勤務先企業での新入社員を受け入れる研修に携わりました。
自身が新入社員のときには気づかなかった泥臭い作業や、新社会人の若い感性に驚いたことなどを記録に残します。

私の勤務先では定年退職が多いタイミングということもあり、人材不足解消のために新入社員の採用に力をいれており、既存社員約750人に対して50人強の新入社員が採用されました。
にもかかわらず、新年度の組織変更で新入社員研修の有識者が異動となり、スタッフ不足が発生しました。そのため、配属までの約1か月半の研修期間のうち2週間弱の研修を私が担当しました。

事前に用意した教材や環境には大きな問題もなく、新入社員同士で教えあいながら学習を進めてくれましたが、窓口対応やトラブル対応に追われ想定外の時間と体力を消耗しました。
周囲のフォローを受けて、なんとか乗りきれたものの、50人強の窓口を1人で対応するには、もっと事前に調整しておく必要があったと感じます。
正直なところ、新入社員が自分たちで学習を進める教材・環境・仕組みさえ作っておけばなんとかなるだろう!と甘く考えていた部分が少なからずありました。

乱立する社内システム

配属後に新入社員が使用する社内システムのアカウントを事前に作成しました。
改めて気づいたのですが、かなりの数のシステムが存在していて、アカウント管理を担当している部門もバラバラでした。最低限の社内システムのみに絞っても、グループウェア、勤怠管理、電子申請、学習支援、メール、Zoom、遠隔勤務、社内報などがあります。
それぞれ別の部門にアカウント発行申請が必要という面倒さに加えてZoomのアカウントを登録するには事前のメールアドレス作成が必要といった順序性も考えなければなりません。

PCセットアップ

事前に新入社員が使用するパソコンをセットアップしました。
研修に使用する開発環境のインストールも含んでいますが、新入社員自身にセットアップしてもらえば1日程度の作業です。
しかし、新入社員を出社させることができないリスクを回避するため、初日から在宅勤務ができるように準備しました。単純作業ではあるものの50台強を1人でセットアップするというのは、かなりの時間と体力を消耗する作業だったので、今年度で最後にしたいところです。

ハイフレックス型勤務

対面とオンラインで同じ内容の授業を受ける仕組みをハイフレックス型授業というそうです。
ハイフレックス型勤務というのは出社勤務と在宅勤務で同じ内容の研修に取り組んでもらったことから考えた造語です。
今回、ハイフレックス型を採用した表向きの理由は、研修期間中に在宅勤務と出社勤務の両方を経験してもらうことです。ですが、実際のところはソーシャルディスタンスを確保するために、新入社員を半数に分けて交互に出社してもらいました。
いくつか工夫は必要なものの、準備さえできてしてしまえば、ハイフレックス型は、受講者、講師ともに場所に囚われずに研修を成立させることができる仕組みだと感じました。

~工夫例~

  • 会場と自宅で同じ雰囲気を作るために会場を映すカメラを設置する

  • リモート参加者を映す画面を設置する

  • Zoomの音声をハウリングさせたりせずに会場に流す

新入社員はリモートでのコミュニケーションに慣れしているようで、チャットやZoomを使用してお互いに教えあって学習を進めていました。
新入社員に対して、最終日に在宅と出社のどちらが良かったかアンケートを実施したところ、ほぼ半数で意見がわれる結果となりました。

窓口対応

担当期間中に新入社員と直接接しているのが私なので、新入社員への配布物や新入社員からの提出物が届きます。
総務、経理、人事などの様々な部門から新入社員に提出依頼が出ていて、学生アルバイトの源泉徴収票、上京時の費用明細、緊急連絡先など様々な資料のやりとりが発生します。

新入社員への教育に熱心な部門からは、自部門の取り組みを紹介したいから説明する時間を作って欲しい。という調整が入ったり、代理で説明しておいてほしいという依頼が入ったりと、社内調整に時間を取られることも多々ありました。

トラブル対応

「システムにログインできません」「LANケーブルが抜けなくなりました」「PCがフリーズしました」「ブルー画面が出てPCが起動できません」
パソコンが悪いのか、新入社員の操作ミスかは不明ですが、パソコンの不調に対応し、代替PCを貸し出したり、PCを初期化・再インストールしたりと、思いのほか作業が尽きることはありませんでした。
また、作業ミスで社内システムのアカウント登録に失敗していたトラブルは新入社員とシステム管理部門との調整に更に時間がかかってしましました。

若い感性

新入社員同士で副業に関する話題で盛り上がっていたので、聴き耳を立てていたところ
「就業規則を確認しても副業が禁止されているのかどうかわからないので、担当者に聞いてみる。副業禁止だと言われたら、こちらの方が副業ですって言っておく」
というWebの4コマ漫画そのままの会話をリアルに聞くことができました。最近の新社会人はたくましいものだなぁ。と時代の流れを感じずにはいられませんでした。

所感

他社様であれば、新入社員を受け入れる仕組みが整備されていて、もっとスマートなやり方をされているのかもしれません。
泥臭さと改善の余地を感じた2023年度の新入社員受け入れでした。


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