HIRACファンド立ち上げストーリー~実務担当より~
はじめまして、HIRACファンドの立ち上げを実務面から行いました光井です。今回は、HIRACファンドの発案からリリースまでの実務をどのように行ってきたのか、お話しします。
HIRACファンドとは
ファンドコンセプトは「新たな可能性の扉をひらく」。資金面だけでなく、あらゆる起業家の経営課題に対して向き合い、知恵を絞り、闘い、共に未来を切りひらいていくパートナーを目指しています。
投資対象・領域は、テクノロジーによる社会課題解決を目指す、シード・アーリーステージのスタートアップ。運営はマネーフォワードベンチャーパートナーズ(マネーフォワード100%子会社)が行い、経営及び投資に加え、R&D、採用、営業、広報等の経験を持つメンバーが参画しています。また、理念に共感頂いた多くのアントレプレナーの皆様にも、ご支援を頂いております。
詳細については、HP及び代表パートナーの古橋のnoteを是非ご覧ください。
はじまりは、マネーフォワードG経営陣の新年打合せ
HIRACファンドのアイデアが生まれたのは、古橋をはじめとするM&Aでグループジョインした経営陣と辻、金坂の打ち合せでした。
マネーフォワードは、これまでFintech/SaaS領域を中心にスタートアップに投資を行い、そして経営面の支援も行ってきました。また、マネーフォワード自身もスタートアップです。これまでたどってきた数々の失敗やナレッジをシェアすることで、スタートアップ業界をさらに盛り上げていきたい。
そんな想いから生まれたのがHIRACファンドです。
ところが、アイデアはあっても、それを実現できる現場メンバーがいない・・そして指名を受けたのが、私と山本でした。
簡単に自己紹介しますと、私は新卒で銀行でスタートアップ向け融資などを行った後、グループ会社のベンチャーキャピタル(VC)でスタートアップ向け投資を行っていました。そして2020年1月にマネーフォワードシンカに転職。スタートアップ企業と仕事をする機会は多かったものの、ファンドを立ち上げるのは初めてでした。
「過去やったことがない」仕事も、どんどん任せてもらえるのはマネーフォワードらしい文化かもしれません(もちろん大変なことも多いですが、新しいチャレンジをさせてもらえるのは本当に有難いことです!)。
さっそく辻、金坂ら経営陣とともに、細かい実務を進めることになります。
プロジェクト始動、ただなかなか思うように進まず・・
とはいえ、やはり初めてのファンド立ち上げは苦労も多く、法制度や予算策定など議論すべき点は数え切れず・・チームは一時混乱状態となりました。
▼主に検討したポイント
・ファンドストーリー:名称、ステイトメント、提供出来る価値 等
・ストラクチャー:規模、GP及びLPの持分構成、連結有無、グループ役員の出資有無 等
・投資方針:ターゲット・業種、意思決定プロセス 等
・組合契約:報酬 等(論点が多いため、ここでは割愛します)
・法務面:利益相反、ベンチャー・ファンド特例、適格機関投資家等特例業務の届け出 等
・経理/財務面:決算期、会計処理、10年予算策定 等
・ミドル/バックオフィス体制:外注先 等
真っ白なキャンバスに少しずつ絵を描いていくような過程は、これまでにない経験でワクワクする一方、本当にこの進め方で良いのかと、不安になる日々が続きました。正直わからないことだらけで、弱音を吐いてしまうこともありました。
そんなある日、代表パートナーの金坂から「光井さんは実務責任者なのだから、もっと先頭にたって、みんなをぐいぐい引っ張ってほしい」とアドバイスをもらいました。その言葉で、遠慮している部分も多かったな・・もっとしっかりしなきゃ、と一気にスイッチが入ったのを良く覚えています。
まずは参考になりそうな文献を片っ端から読み、ガントチャートでやることを明確化し、プロジェクトマネジメントに奔走する日々がはじまりました。
また、先輩ベンチャーキャピタル(VC)の皆様に多くの教えを乞いながら、決めないといけないことを一つずつ形にしていきました。
アドバイス下さったVCの先輩方、本当にありがとうございました!スタートアップ業界はなんて皆様温かいんだ・・と心から思いました。
ジャフコさんとの提携で、プロジェクトは急加速
そして、そんな中大きく話が進展したのは、日本を代表するVCであるジャフコさんとの提携でした。ジャフコさんが、HIRACファンドの理念に共感し、支援していただけることになったのです。
前述の通りマネーフォワードは、これまでさまざまなスタートアップの経営サポートを行っており、特にマネーフォワード自身もスタートアップなので、起業家に寄り添ったサポートができます。そこに、ジャフコさんのファンド運営の知見やノウハウを提供いただくことで、「資金も、経営も」充実したスタートアップ支援ができるのではないか、と思っています。
ジャフコさんと定例ミーティングを行い、ファンド立ち上げに必要なことをたくさん学ばせていただきました。ご担当の坂さん、アドバイスを頂いたファンド管理チームの皆様には、本当に感謝しています!
チーム一丸となって、いよいよリリースへ
ジャフコさんという強力なサポーターがいても、それでも乗り越えなければいけないハードルはたくさんありました。マネーフォワード役員会での説明、細かな手続き対応・・。
そのような状況を乗り越えられたのは、マネーフォワードのメンバーのおかげでした。社内管理体制、手続き全般については経営管理チーム、届出や組合契約、投資に向けた規程整備については法務チーム、ファンド予算策定については経理チーム、発表に向けた準備については広報チーム・・といった具合に、まさにグループ一丸となって作業を進めました。
私はマネーフォワードグループに入社したのは2020年1月で、その後すぐに新型コロナウィルスの影響で在宅ワークになってしまったため、面識のないメンバーがとても多いです。初めて会う方に仕事を相談するのは心苦しかったのですが、みなさん嫌な顔をせずに積極的にサポートしてくれました。リリースまでの作業をすべてリモートで完結させることができたのは、マネーフォワードのオープンな文化のおかげだと思っています。
▼HIRAC FUNDメンバーでの写真。
前列左から、辻・古橋・金坂(マネーフォワードベンチャーパートナーズ経営陣)。後列左から、山本(コミュニティ形成)・北岸(技術戦略支援)・柏木(広報戦略支援)・小川(人事/採用戦略支援)・坂さん(JAFCOご担当者)・光井(運営)。
(リリースに向けた写真撮影のために出社しましたが、リアルでの対面は約5ヵ月ぶりでした・・!)
最後に
たくさんのサポートのおかげで、HIRACファンドもリリースとなりました。このファンドを通じて、多くの起業家のノウハウが新たな起業家へと伝わり、スタートアップが加速度的に成長して、業界全体がさらに盛り上がっていく・・・そんな世界に貢献したいと考えています。
最後に宣伝です!
本ファンドのご支援に興味のある方(個人・法人)、ぜひご連絡ください!https://hirac.co.jp/contact
本ファンドから投資を受けたいと思われた起業家の皆様、ぜひご連絡ください!https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeUB06WAayCE1gNlzRf1z9OPBJ26nVjU_cUXNcprEQnLP8_Cw/viewform
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以上、ありがとうございました。