圧迫面接
大学の総合型選抜の面接から戻ってきた生徒が「圧迫面接で上手に受け答えができなかった」と言って落ち込んでいました。「質問が理不尽なんだから、上手く答えられるわけがない。圧迫面接なんて受験者の反応を見てるだけで、答えの内容なんて聞いてないんだから気にする必要はない。次に向けて準備しな」と声を掛けておきました。
そもそも圧迫面接に何の意味があるのでしょう? まして、高校生を相手に圧迫面接をして何を評価しようというのでしょうか。総合型選抜で圧迫面接なんて、何のための総合型選抜なのか理解に苦しみます。
かつて、ある大学の入試課の方が学校に入試の説明に来校された時に「ずいぶんひどい面接をしてるんですね」と言ってしまったことがあります。生徒は不合格にされたくないので、何も言わずに耐えたそうですが、話を聞く限りはちょっと許されないレベルの面接をしていたようです。これから受験する生徒に影響があるかも知れないので、本当は大学関係者にこんなことは言いたくなかったんですけどね。でも、あまりに腹立たしかったので、つい文句を言ってしまいました。聞けば、入試課ではそうならないようにお願いしているものの、一部の先生が聞いてくれないということでした。どこまで本当の話なのかわかりませんが、いずれにしても、そんな大学に生徒を送りたいと思います?
私自身も大学を卒業して就職をする時に圧迫面接を受けたことがあります。当時は「圧迫面接」なんて言葉も知りませんでした。圧迫面接って面接官の方も論理的に追い詰められる人でなければ悲惨ですよね。私の場合は、ただ態度が高圧的なだけで論理的思考能力に欠ける人が面接官でした。あるいはそういう振りをしていたのかも知れませんね。面接官の発問はかなり支離滅裂でした。言葉が悪くて申し訳ありませんが、正直に言うと、面接中はずっと「こいつはバカか」と思っていました。結果としては合格したのですが「面接の時に○○さんに指摘された通り私には向かない職業だと考え直したので辞退します」と手紙を書いて早々に辞退しました。その年の合格者は2名しかいなかったので辞退者が出て困ったそうですが、そんなことは私の知ったことではありません。
面接って、面接官が受験者を評価するだけでなく、受験者だって面接官を評価しているんですよね。わかってるんでしょうかね。