前立腺がん治療の実況中継#04 止血手術再び
止血手術再び
さて、私にとってはこれだけでも大事件だったのですが、これだけでは終わりませんでした。今度は精巣を摘出した部分からの出血が止まりません。どういうわけか血液の中の血をかためる成分が極端に少なくなっているとのことでした。その成分を輸血してもらったりもしたのですが出血は止まらず、何と再び止血の手術をすることになります。再び全身麻酔です。参りました。手術後も出血が止まらず輸血を繰り返しました。ベッドから降りてはいけない、一時はベッドから起き上がってはいけないという指示があり、その姿勢では食事もろくに取ることができません。その状態からゆっくりとゆっくりと回復していったのですが、ひとりでは何もできない状況が長く続いて、つらい日々でした。看護師さんが来たら「すいません、iPad充電してくれませんか」なんて感じで、何から何まで看護師さんにやってもらわなければならない状況でした。面倒を見てくれた看護師さんたちに感謝です。
結局、生体検査で入院してから15日間の入院生活でした。もっとも、完全に回復したわけではなく、貧血気味で血圧も低く、手術後の傷口からの出血も止まっていない状態での退院です。退院にあたって、尿道カテーテルを抜いてちゃんとおしっこがでるかどうかを確認したのですが、最初のおしっこはちゃんと出たものの、2回目にトイレに行ったときには生体検査の後に自宅に戻った時におしっこが出なくなった時と同じような状態になってしまいました。絶望的な気分でした。結局、尿道カテーテルから解放され自由の身になったのもほんの2時間ほど、再び尿道カテーテルを装着し、DIBキャップというものを付けた状態で退院することになりました。DIBキャップというのは先端にマグネットの蓋がついていて、その蓋を開けるとカテーテルから尿が出るというものです。ま、仕方ないか……。ちなみに入院中はず~っと紙おむつまたは紙パンツでした。出血があるので、退院後も紙パンツ生活が続いています。
この時期からおよそ1か月後にセカンド・オピニオンをもらいに他の病院に行ったのですが、生体検査の後にこういう状況になるのは「極めて稀」だとのことでした。