前立腺がん治療の実況中継#05 骨シンチグラフィ(骨シンチ)
骨シンチグラフィ(骨シンチ)
金曜日に退院して月曜日に骨シンチグラフィ(=骨シンチ)という検査をしました。骨に転移があるかどうかの検査ですね。当初は生体検査の結果が出てからという話だったのですが、想定外の長期入院となってしまったので先送りになっていました。その病院では骨シンチの検査ができないので、他の病院で予約をしなければならないとのことで、退院する間際に病院を通して検査の予約を入れてもらいました。検査にあわせて検査薬をわざわざ取り寄せて行うとのことで、おおがかりな検査のような印象でした。
骨シンチというのは、放射性医薬品を注射し、それから出る放射線を通して全身の骨のようすを観察する検査だそうです。この薬は骨の代謝や反応が盛んな部分に多く集まるので、骨の状態が変化している部分が黒く写るのだそうです。食事の制限などはありませんでした。
さて、まずは薬の注射。特殊な薬と聞いていたので緊張していたのですが、普通の注射とあまり変わりませんでした。この時はDIBキャップをつけていた時期だったので、その旨を看護師さんに伝えておきましたが、まったく問題ないとのことでした(いや、入院中にも看護師さんに確認していたのですが)。そこから3時間ほど待つことになります。紹介された病院では、検査を待つために仕切られたスペースがあって、その中にリクライニングチェアがあるという、恵まれた環境でした。そこでiPadで本を読みながら3時間を過ごしました。
さて、3時間が経ってスタッフの方が呼びにきました。注射した薬は尿中に排泄されるので、膀胱に尿があるとそこが真っ黒に写ってしまうため、検査前にトイレに行くように指示されました。検査そのものは30分ほど。ただ、なるべく動かないようにということで、なかなか窮屈でした。途中、肋骨を骨折したことがあるかと聞かれました。特に身に覚えがないのですが、ちょっと気になるところです。
この時期は、前立腺がんの疑いがあると言われてからやるべきことがたくさんあって、それをひとつひとつ消化していかなければならないという状況だったので、骨シンチの検査結果を気に掛けるというよりも、「これでひとつクリア」という安堵感がありました。
10日後ほどして、主治医のもとへ。骨シンチの結果、転移は見えないとのことでした。当初のPSA値は転移が疑われるような値だったのでほっとしました。肋骨の影は、ふたつきれい並んでいることからがんの転移には見えない、何か強くぶつけたのではないかとのことでした。まずはひと安心です。
Special Thanks
前立腺がんの可能性がちらつき始めてから、妻は前立腺がんに関する本を熟読し、関連する雑誌などにも目を通し、インターネット上の情報を収集してくれました。おかげで妻は前立腺がんについてかなり詳しくなり、診察室でも的確な質問をしてくれます。妻の知識のおかげでどれだけ救われてきたことか。とても心強いです。食事はもちろん、日常生活の細かいところまで気を遣ってくれて、本当に感謝しています。また、すでに独り立ちした娘たちも何かと気にかけてくれて、彼女たちにも支えられています。サポートしてくれる家族がいるというのはありがたいものですね。
腺友倶楽部
妻が参照していたインターネット上の情報の中で、最も参考にしていたのは、おそらく腺友倶楽部というサイトだと思います。同じ病気で苦しんでいる方、前立腺がんの治療に携わっている医療従事者の方の生の声を聞くことができるのは心強いですね。
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