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財務諸表が苦手な方へ(図形でわかる決算書)

ご無沙汰しております。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
うなるような暑さが続いていて、日中歩いているとアイスクリームのように身体が溶けてしまいそうな気分になりますね。。

そんな中、私は、最近経営者向けに税務顧問以外にもご支援がしたいと思い、セミナーに通って勉強をしている毎日です。

ところで、こんな図をご存じでしょうか?

いきなりこの図を見せられてピンとこないと思いますが、簿記がわからない方でも数字を経営判断に利用する上で、非常にわかりやすいツールです。
西順一郎先生が作られたSTRAC図(損益計算書を図形にしたようなもの)が原型となっています。

【お金のブロックパズルについての解説】

①売上

①売上についてはシンプルに売上です。こちらは説明不要ですね。

②変動費

変動費とは、売上に連動して増えたり減ったりする費用のことです。
売上が2倍になれば変動費も2倍、売上が半分になれば変動費も半分になります。
業種によっても変動費は変わります。
具体例をみていきましょう。
例①)アパレル業でTシャツを売る場合
あなたがTシャツのボディを仕入れ、それにプリントして販売するとしましょう。
そのボディ代やプリント代が変動費です。売った枚数(売上)に連動するためです。
例えば、1枚ボディが60円、加工代が40円のTシャツを200円で販売する場合、1枚あたりの変動費は100円、Tシャツを5枚売ると100円×5枚=500円が変動費となります。
例②)タクシーの運転手の場合
タクシーの運賃て走行距離によって変わりますよね。
それは乗る側の話ですが、運転手側からすると売上です。
つまり、タクシーの運転手の売上は走行距離によって変わります。
ではタクシーが走るのに必要なものは何でしょうか?
それはガソリン代です。
つまりタクシーの運転手さんにとっての変動費はガソリン代になります。

このように変動費は業種によって変わってくるものとなります。

②変動費まとめ
・変動費は売上に連動して増える費用のことをいう
・変動費は業種によって異なる

③粗利

①売上から②変動費を差し引いた残りを③粗利といいます。
例えば、売上が100円で変動費が20円の場合、粗利は100-20=80円です。

売上高に対して粗利が占める割合のことを粗利率といいます。
サービスを提供する業種(コンサルタントや弁護士・税理士、歯科医院、美容師など)の場合、70~90%と高めになり、小売業(商品を仕入れて消費者へ販売する業種)の場合、20~50%、卸売業(商品を仕入れて業者へ販売する業種)の場合、20%以下と低くなります。
物を仕入れたり加工したりすると、変動費が増えるので粗利が減るイメージですね。
逆に、弁護士やコンサルタントなどPCと知識さえあれば売上が作れるような仕事は粗利率が高くなります。

④固定費

変動費は売上に連動する費用と先程説明しましたが、
固定費はその逆で売上に連動しないで常にかかってくる費用のことをいいます。
例えば、家賃や人件費などが挙げられます。
家賃は売上が増えようが減ろうが固定でかかってくるからです。
人件費も売上が増えようが減ろうが固定で発生しますよね。
お店が暇でアルバイトがぼーとしていてもアルバイトに対して支払う時給は変わらないので。
残業などして売上に連動するのであれば変動費といえるかもしれませんが基本的には売上に連動しません。

④固定費は大きく2つに分けられます。
⑤人件費と⑥それ以外(その他)です。

⑤人件費には、従業員の給与や賞与の他にも、社会保険などの法定福利費や福利厚生費なども入ります。
⑥それ以外(その他)には、人件費以外の固定で発生する費用が入ります。
ですので、家賃や水道光熱費とか事務用品費、保険料、交際費などいろいろあります。

⑦利益(営業利益)

粗利から固定費を引いたものが利益(⑦営業利益)となります。
固定費が70円(⑤人件費が40円、⑥その他が30円)とすると、
営業利益は10円(80円-70円=10円)となります。

PL上では、ここから更に税金が引かれて税引後利益が算出されます。

さいごに

ざっくりお金のブロックパズルについて説明していきました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

参考URL

参考書籍

入門書としてはうってつけの本だと思います。

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