猫の観察:発達プログラム
胎盤付きで産み捨てられていた猫の仔を、生後3日目から世話をしてるので、最初の頃は命の危険もあり、けっこう緊張。
だから、細かく観察する癖がついてしまった。
最初は胎児か、ねずみみたいな生き物だったけど、今はもう猫だ。
目が開き歩き出しどんどん成長する。
成長を観察していると、ぐぐっと発達する場面があって、ステージが変わるかんじ。
その時は、きっかけになる行動があって、次のプログラムが起動するように見える。
■排泄を促す行動から、自発グルーミング行動の発動
仔猫の排泄物は、最初親のおっぱいだけなので、親猫にとっては自分の一部で、美味しいのかもしれない。
だから親は積極的に舐め、それが刺激になって排泄するし、常に清潔を保てる。まだ親子ががっちりと結びついている。
開眼!
目が開いて、しばらくすると、刺激されたお尻の感覚がわかるようになってきて、同じ場所を自分でもなめようとする。
まだ体のコントロールができないので転げたりするけど、体を曲げることでうしろあしがピーンと伸びてとどきやすくなったり、たまたま口に届いた後ろ足の肉球を吸ってみたり、人間のあかちゃんが自分の手を舐めるような感じ。
これは猫にとって一番大切な作業、グルーミングをしながら、全身の発達を自分でうながしているようだ。
■発達は上半身から
猫って、意外と手が器用。ぱあっと広げると手のひらは大きく、指の関節も曲がるし、ちゃんと握ることもできる。
人間のように親指は独立してないけど、爪という便利なものがあるので、けっこうしっかりとつかむ。
そして、人間と同じように上半身?前半身から発達していくようだ。
まず前足で、おっぱいを飲むときにふみふみする事。かなり柔軟に複雑に前足を動かしている。
後ろ足の発達は遅れてて、歩き始めても、前足より後ろ足がおぼつかない。よちよち歩き。
■離乳
歯が生えてくると、ほ乳瓶を噛むようになる。
牙を使いたいのか、噛むときに首をかしげる。
ほ乳瓶でミルクを飲んでる最中に噛む行動が出ると、舌で巻いていた乳首がずれて吸えなくなり、飲めなくなる。
もう一度まっすぐに口に入れれば吸うけど、すぐに噛みたい欲望にまけて、はずれてしまう。
「吸う」より「噛む」が優先されると、飲みたいのに飲めない。。
それまでたらふく飲んで寝るだけだった生活が終わった。
ちょっとずつ探検したり、起きている時間が増えてくる。
飲む量が減って活動が増えるので、うんちの回数が減る。
以前のように、大量のうんちはしなくなる。
たぶん消化能力も増しているんだろうと思う。
でも、たっぷり寝た朝一番は、噛む欲が少ないのか、めいっぱい飲むので、脱水にはならないみたいだ。
でも、お腹いっぱいに飲めないので、常に飢えている感じ。このタイミングで離乳食を口に突っ込んでみると、飲み込む。
でも、自発的に食べる行動は起こらない。
昔、地面に落ちた目の開いていないスズメを育てたときも同じだった。
スズメの子は親が口にいれてくれるものしか食べないので、本当に小さい頃はピンセットで虫をたべさせ、おおきくなってからは、シリンジでめいっぱいのど袋に粟を詰め込む。
そこから自分でつついて食べ始めるまでがたいへん。自力で食べられない。
最初は豆腐をかごに入れて、つりさげ、遊びでつつくうちに、食べることをおぼえてさせた。
でも食べ物が足らないと鳥はすぐ死ぬので、シリンジでの給餌も様子をみながら続行という作業をした記憶がある。
ふくちゃんの誕生推定日は6/7なので、今日でちょど1ヶ月、
朝、ミルクのあとにちょっと離乳食を口につっこんだら、そのあと私の手を舐めた。初めて自分の意思で離乳食を手から舐めた。
ちっちゃいざらざらの舌を指先で感じて、そんなことで、育ての母は感動してしまいました。(親ばか)
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