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10年以上前の過去問は不要? ほぼ過去問演習なしで合格した東大生の見解とは
みなさん、こんにちは!
現役東大生ライターの布施川天馬です。
いよいよ年の瀬も近づき、受験生は今ごろ過去問演習に力を入れていることでしょう。
そこでよく議題に上がるのが、「過去問は何年分やればいいのか?」という問題です。
一般的には「過去問はやればやるほどいい」「東大合格者は20年、30年分やるのも当たり前」と言われています。
しかし、私はそうは思いません。かける時間とリターンが見合っていないと思うからです。
結論から言えば、10年以上前のものは不要ではないかと。
そこで今回は、私の受験期の経験と過去問演習に対する私見を述べます。
無限に迫ってくる過去問演習に追われ、時間がなくて苦しんでいる受験生の参考になればと思います。
・過去問をやる目的とは
受験とは、試験日に合格点を獲得するために、どれほど準備できるかを競うゲームです。
そのためには、時間の使い方が非常に重要。塾や学校など、教育を受ける環境については、親が汗水たらして稼いでくれたお金をドバドバ注ぎ込めば、それだけ質がよくなりますが、これはあくまでインプット・アウトプット環境を整備しているにすぎません。
一日の合計時間が24時間しかないのは全人類共通であり、これの使い方によって、一日の進捗は大きく変化します。
極論を言えば、どれだけよい塾に通って、どれほど優秀な家庭教師をつけたとしても、本人にやる気がなく、一日かけて10単語しか覚えられなければ、金をつぎ込むだけ無駄というもの。
金銭的な教育投資とは、一日の時間の使い方に倍率をかける手段であって、それが本質ではありません。
だからこそ、塾に通っていないのに東大に合格する学生が出現する一方で、中高と塾通いをして勉強漬けだったのに第二志望にも落ちてしまう学生が現れます。
何を言いたいのかといえば、受験で重要なのは「どこでやるか」「誰とやるか」以上に、「何をやるか」「何時間でこなすか」であるということです。
極論を言えば、本人に十分なやる気と才能が有れば、塾なんていりません。むしろ塾予備校とは、「自分ではできない子」向けのセーフティネットであって、進学塾に通っていることはステータスになりえません。
むしろ、その分だけ自らの才能が枯渇していることを示唆しているので、バッドステータスに見られてしまうのではないかと私は考えています。
現実は、才能あふれる若人たちの社交場となっている塾予備校ですが、実際には必要のないものに通って必要のないことをしていると思わざるを得ません。
では、大学受験に合格するために必要なこととは何か。ここで、大学入試に合格する条件をもう一度確認しておきましょう。
受験に合格するためには、試験本番で合格点をとれればいいわけです。「それまでどれだけ頑張って勉強してきたか」は一切問われません。
あくまで合否判定に限って言えば、努力の過程は無価値であり、試験結果にのみ意味を見出せるといえます。
すなわち、受験勉強で行うべきは、「頭がよくなるための勉強」ではなく、「試験本番で1点でも多くもぎ取るための勉強」でしょう。
試験本番で1点でも多く点数をもぎ取るためには、試験本番の形式に慣れておく必要があります。
どのような大問構成になっていて、毎年出題される頻出分野はあるか。逆に、まったく出題されない分野は存在するか。解答欄の大きさはどの程度か。毎年どのような回答に対して高得点が来ているのか。
これらをチェックして、「なるべく大学側がマルをあげたくなるような回答」をつくってあげることこそが、受かりやすい受験勉強のスタイルです。
もちろん、これが気持ち悪いものであることは承知の上ですが、「志望校合格」と「自らのプライド」を天秤にかけたときに、後者が前者を上回るような人間を、私は受験生とは呼びません。
それは、本当に遂行すべき目標を見失った愚か者です。
すなわち、受験生が一番に行うべきは過去問の研究。これまでどのような問題が出題されたのかを調べまくり、解きまくり、過去問マスターになることこそが、合格への最短ルート。
だからこそ、多くの東大生たちは現役時にたくさんの過去問を解きます。
先日、私がふと思い立って東大生にアンケートを取ってみたところ、回答者17人中17人が「過去問を11年以上研究した」と答えました。
2025年入試に備える受験生であれば、2014年、2013年入試くらいにまで遡って過去問演習をしている。そこまで準備をして、受からないほうがおかしいでしょう。
とはいえ、筆者である私も東大生ですが、私がこのアンケートで率直に抱いた感想は「そんなにやる必要ある?」でした。
実際に、私は過去問をセットで解いた(入試と同じ形式でまとめて解いた)ことは一度もありませんし、過去問研究も全くしていません。
「東大の(科目)25か年」シリーズの、目についた問題を適当に3つか4つくらいずつつまんだ程度で、年数で言えば5年も研究していないと思います。
それでも十分に受かると思っていたので、これ以上の準備はしませんでした。
正確に言えば、これ以上の過去問研究は不要であると考えていました。
・過度の過去問研究は不要?
勘違いしないでいただきたいのですが、過去問研究は無意味ではありません。
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