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【桜陰→東大→麻雀プロ】異色の経歴を持つ新倉和花さんの素顔に迫る!
皆さんこんにちは!
ドラゴン桜塾塾長の永田耕作です。
今回はゲストとして新倉和花さんをお呼びして、色々とお話を伺いました。
新倉さんは東大法学部を卒業後、なんと「麻雀プロ」として活躍中という異色の経歴の持ち主です。
以前には、このドラゴン桜noteマガジンの記事も寄稿していただいています。
東大模試では常に全国一桁の順位をマークし、東大法学部卒業後はロースクールで勉強していたはずが、いつの間にか麻雀プロになっていたという新倉さん。
今回はそんな新倉さんに、東大を目指そうと思ったきっかけから、受験時代の話、さらにそこから麻雀プロという異色ルートに進んだ経緯まで、自身の体験を幅広く聞いてみました。
皆さんが知らない世界の話も紹介できると思いますので、ぜひ最後まで記事をお読みください!
①東大を目指したきっかけ
東大受験と聞くと、普通なら「将来の夢に向かって勉強したいことがあった」とか「憧れの存在がいて目指したくなった」など、何かしらのきっかけがあって一生懸命勉強に励むイメージがありますよね。
ところが、新倉さんは「東大を受けようと思ったことはない」と言います。なぜなら新倉さんのいた学校は、東大を受けるのが当たり前の世界だったからです。
新倉さんの出身校である桜蔭学園は、毎年何十人も東大合格者を輩出する中高一貫の超名門校で、俗に「女子御三家」と呼ばれる学校のうちの1つです。
そのため、志望校選択の際には「東大を受けるかどうか?」ではなく、「東大の何科類を受けるか?」から話がスタートするとのこと。
東大を受けることが前提だなんて、いきなり信じられない発言ですね。
では、その名門である桜蔭学園を受験するきっかけは何だったのかというと、ある日新倉さんのお家に届いた、塾のオープン試験(誰でも受験可能な試験)のお知らせでした。
それまで塾に行ったことがない新倉さんでしたが、「暇だったので」なんとなく受けに行ってみたところ、順位はなんと全国1桁台を獲得。
その後、当然ながら塾から勧誘の電話がかかってきます。
最初は中学受験する予定がなかったため、新倉さんのご家族は断ったそうです。
しかし、何度も勧誘された末に1回だけ体験授業に行ってみたところ、それがとても楽しくて日能研へ入塾を決意します。
「知識が体系化されているところに楽しさを感じたから」という理由が、またさすがですよね。
その後は順調に学力をさらに伸ばし、塾から「あなたの成績だと桜蔭学園を受けることになる」と言われ、「じゃあ受けます」の一言で受験を決意。
当時は本人も親御さんも受験にあまりこだわりがなく、桜蔭がどういうレベルの学校なのかよくわかっていなかったと言います。
聞けば聞くほど、アニメの主人公のような「最強感」を感じますね。
ちなみに、中学1年生からは東大受験に特化したカリキュラムで有名な塾である「鉄緑会」に入っていたそうで、そちらも当時は「東大を目指す塾」だなんて知らなかったとのこと。
桜蔭に入った時に配布されたたくさんの塾のパンフレットの中で、一つだけ「合格おめでとう 次は東大」というシンプルなメッセージが目に留まり、入塾を決めたそうです。
②驚愕の入試結果
その後も勉強においては特別な苦労もなく、東大模試では常に全国一桁の順位をマークしていたという新倉さん。
きっと入試の結果もすごいんだろうなと思って聞いてみると、センター試験(現在の共通テスト)の点数は900点中なんと846点。
正答率は脅威の94%で、どの科目もほぼ満点に近いという状態です。
それだけではなく、東大の二次試験は得意の数学でなんと満点を獲得。しかも、試験時間が1時間ほど余ったとのこと。
東大文科入試の数学の試験時間は100分なので、半分以下の時間で完璧に解答できたということになります。
ちょっと次元が違いますね。文科と理科の違いがあるとはいえ、僕の周りで東大二次の数学で満点を取った人は初めて見ました。
ところで、その二次試験を終えた時はさぞかし自信満々だったのだろうと思いきや、当の本人は落ち込んでいたそうです。
なぜなら、「自分がこんなに解けるくらい簡単な問題なら、他のみんなも軽々解けて平均点が上がるから差がつかない。他の科目も取りこぼしできなからまずいぞ」と感じたから。
満点を取っているにもかかわらず落ち込むなんて、もう言葉が見当たらないくらいですね。
③今は何をしているのか?
ここまで超人的なエピソードをたくさん話してくれた新倉さん。
いわゆるエリート街道をそのまま歩み続けそうなところ、今は「麻雀プロ」をしています。
なぜ、この道を選んだのでしょうか?
そのきっかけは、人生で初めて勉強でぶつかった壁でした。
晴れて東大法学部に進学した新倉さんは、法律を専門的に学んで司法試験を受け、卒業後は法曹の世界で活躍することを考えていたそうです。
ところが、実際に法律の勉強をしてみると想像と違っていたようで、膨大な量の暗記や解釈につまずいてしまいます。
また、細かな日本語の区別にも苦労したそうです。
たとえば「及び」と「並びに」のように、日常で使う場合はどちらもほとんど意味に変わりはないような言葉でも、法律用語では明確に区別して使い分けなければいけないそうなのですが、このような似た単語を「大体一緒じゃん」と思ってしまってうまくいかなかったのです。
法律自体は日本語で書いてあるのに、まるで英語で読んでいるような感覚になったそうで、受験科目では英語が1番苦手だった新倉さんは、法律分野では今までのように無双できませんでした。
そして、大学2年生の春に受けた司法試験予備試験(司法試験を受けるために必要な試験)で、新倉さんは生まれて初めて「不合格」の通知を目の当たりにします。
人生で初めての挫折に大きなショックを受け、そこから長く引きこもりの状態に。
その時、新倉さんが唯一楽しいと思えたのが「麻雀」だったのです。
傍から見ると法律の勉強から麻雀に「逃げた」と思われがちですが、決してそうではなく、むしろなかなか「逃げられなかった」というのが本音だそうで、自分との葛藤は長く続きました。
法律の勉強との戦いは、最初の不合格通知を受け取ってから、大学を卒業してさらにロースクールの2年目に入るまで、かれこれ4年間にわたったのです。
そこでいよいよ人生の気力を失ってしまった時に、心の支えになったのが麻雀で、本人いわく「いつの間にか」麻雀プロになっていたということです。
そんなどん底の状態から新倉さんを救った麻雀の、一体どこにそんな魅力があるのかについては、ちょっとここでは長くなりすぎてしまうので、また別の機会に語っていただこうと思っています。
知らない人でも読めばきっと麻雀をやってみたくなること間違いなしなので、お楽しみに!
おわりに
今回は「異色の経歴を持つ新倉さんの素顔に迫る」ということで、東大に入ったきっかけや麻雀プロになった経緯について新倉さん語っていただきました。
僕が塾長を務めるYouTubeチャンネル「ドラゴン桜塾」では、この記事で紹介しきれなかったエピソードがたくさんあるインタビュー動画が公開されていますので、ぜひこちらもご覧ください!
今回の記事は、ここまでとなります。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!
ここから先は
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