複雑な計算を図形で解く!? 中学受験の面白い問題を紹介します!⑦
みなさん、こんにちは!
現役東大生ライターの松岡頼正です。
この連載では中学入試の面白い問題を、詳しい解説込みで紹介しています。
前回の記事はこちらです。
今回は算数に戻って、「計算の工夫」が面白い問題を2つ続けて解いていきましょう。
まず1問目はこちらです。
・1問目
以前からこの連載を読んでくださっている方なら、この式を見て既にピンとくるところがあるのではないでしょうか?
そう、「×12」と「48000」という数字の部分です。
ここを見て「おや?」と思った人は、計算の工夫の意識がかなり身についてきている証拠です。
では、さっそく解いていきましょう。
□を求めるには、まず+より右の「11×…」を何とかしないといけません。
ここで、
と変形すると、「×24」と「48000」が24でくくれます。
これを利用して式を変形すると、
となりますね。
ちなみに、「11×13×7」の部分は地道に計算するしかありません。
3つの素数「7×11×13」の答えが1001であることを暗記していれば別ですが…。
というわけで、(2000-11×13×7)の部分の答えは
2000-1001=999になります。
ここで、左辺に目を移してみましょう。
□×27×37
=□×9×3×37
ですね。
すると、式全体は
となるので、×37を消去して、□に入るのが24だと分かります。
「111=37×3」
「1001=7×11×13」
は知っていると便利なことがちょくちょくあるので、この機会に覚えておくといいでしょう。
では、次の問題に移りましょう。
・2問目
これも先ほどの問題と同じく大問1の(1)なので、実際の入試では短い時間で正確に解かなければいけません。
でも、パッと見るとかなり面食らいそうな大きい数字が並んでいますね。
今回はまず、マイナスの両側に共通して「6789」があるのでくくります。
するとこの式は
となります。
ただ、ここで( )の中の計算をそのままするのは、計算ミスや時間ロスのもとです。
では、どう工夫すればいいのでしょうか?
ヒントは、図形の面積の計算です。
「計算問題なのに図形の面積?」と思われるかもしれませんが、面積を求めるときの考え方を利用すれば、計算量を減らして時短が図れるのです。
説明の前に、まずはどのように図形を使えばいいかイメージしてみてください。
どうでしょうか?
私なら、このように考えます。
ここから先は
リアルドラゴン桜 東大生たちから学ぶ、逆転合格の作法
実際の東大生の中にも、ドラゴン桜のように、様々な工夫・出会いを経て、東大合格を勝ち取った『リアルドラゴン桜』な東大生たちがいる。 そんな…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?