【コラム】数学は基礎固めが全て! 受験のプロによる計算練習のススメ
ゴールデンウィークの合宿で、中学レベルの数学に挑戦している東大専科の早瀬と天野(コミックス9巻収録)。
基礎固めを徹底する柳先生の指導について、東京大学在籍中に「学習塾STRUX」を立ち上げた受験のプロ・綱島将人さんは「数学において基礎固めこそが全て」だといいます。
難関大学を目指す上で、数学にどう取り組むといいのか?おすすめの勉強法や参考書について、綱島さんに教えていただきました!
多くの高校生は基礎レベルの計算がおぼつかない
数学は基礎固めが全てです。
基礎を徹底的に積み上げられるかが入試の勝負を分けます。
自分自身が立ち上げを行った塾「学習塾STRUX」でも、
数学の勉強で一番最初に取り組むのが計算練習です。
多くの高校生は数学の基礎の基礎である中学校や高校1年生で学習する
計算がおぼつきません。
この計算に自信がなく、数学がなんとなく苦手と思ってしまっている高校生も多いのです。
実際に計算練習だけに特化した『合格る計算』という基礎的な問題集を何度も繰り返すことで、
数学の偏差値が一気にあがった生徒もいました。
それくらい、基礎を徹底できてるかが重要なのです。
基礎ができれば、東大の合格点は取れる!
東大の入試問題であっても、基礎問題と基礎問題を組み合わせた問題がほとんどです。
基礎問題だけが集まっている『青チャート』の問題をすべて完璧に解けさえすれば合格点は確実に取ることができます。
難関大学となると、なにか難しい参考書をやらなければならない印象があるかもしれませんが、
自分自身が受験生の時に取り組んでいた参考書も『青チャート』と同じ難易度の『Focus Gold』を取り組んでいました。
ただし、”基礎を徹底する”で重要なのが「基礎問題を解けて満足」しないことです。
解けるだけではダメなのです。
解けるのが当たり前のレベルまでやり込むことが重要です。
自分自身も『Focus Gold』は5周ほどやり込んでいました。
問題文をみて、10秒以内で解法が浮かぶくらいまでやり込んでください。
数学は積み上げの教科です。
ひとつでも苦手な分野があると、その応用の分野の問題を解くのが難しくなりますし、
またひとつひとつの分野を応用して次の分野の問題が解けるようになっています。
ですから、勇気をもって積み残しの分野をやり直すことが必要ですし、
また単純に苦手を解消するだけではなく、
使いこなすまでやりこめると一気に偏差値が上がります。
“数の暗黙知”レベルになるまで反復を!
小学校1年生のとき”5+8=13”を習ったとき、
最初は手の指を使って、なんなら足の指を使って一生懸命に計算して
やっと答えを出せたかと思います。
ですが、反復練習を行ううちに、”5+8=13”と瞬時に答えを出せるようになっていると思いますし、
また”5+8=13”の知識を使ってほかの問題も解いているかと思います。
数学の基礎問題も”5+8=13”と同じレベルまで瞬時にどの解法を使うかわかるのが理想です。
基礎の徹底っておもっている以上に難しいんです。
ですから、数学の勉強は難しい参考書に手を出さずに、
まずは基礎問題を繰り返し解くことをおすすめします。
具体的なおすすめの勉強法としては、まずはスダディサプリを活用して、
基礎の基礎の講義を受講しましょう。
スタディサプリでは受験で頻出の基礎問題が扱われていますから、
スタディサプリの問題をマスターするだけでもだいぶ基礎力が付きます。
ただ、スタディサプリの問題だけだとやや演習量不足になってしまいますので
『青チャート』や『FocusGold』を使って基礎問題の演習量を積んでいきましょう。
計算力を鍛えるところからスタートしたい方には、『合格る計算』や『数学の計算革命』もおすすめです。
難関校に挑戦するからといって難しい参考書に手を出してしまうと、
解けない問題ばかりで数学に苦手意識がついてしまいかえって合格から遠のいてしまいます。
まずは基礎を何度も何度も繰り返し演習すること。数学はこれにつきます。
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綱島将人(つなしままさと)
プロフィール
大学受験学習塾STRUX創業者、株式会社ONER元取締役。神奈川県立トップの進学校に進学するも、入学時の成績はビリから数えた方が早かった。平日5時間、休日13時間の勉強を経て、独自の逆算メソッドを完成させ、1年間で学年トップにのぼりつめる。高校2年生時は同高校の理系トップを維持するも、将来の夢から文転を決意。文系でも学年トップに位置した。その後、東京大学文科2類に現役合格。受験勉強において、『逆算する力』の重要性を説く。
☆早瀬、天野の数学編は単行本9巻で!
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