背景が分かると知識は定着する! #ドラゴン桜メルマガ 125号
学び方を学べ!ドラゴン桜公式メルマガ
2019年6月27日(月)
【Vol.125 取材記事・コラム版】
月曜日7時・木曜日0時の週2回配信
★最新刊『ドラゴン桜2』5巻、発売中!
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こんにちは!担当編集まほぴです。
今週も #ドラゴン桜メルマガ をお楽しみください!
◇目次◇
1.
探求が新たな学びを生む!
生物学者・福岡伸一さんインタビュー
2.
アウトプットが人生を変える!
スキマ時間でできるSNS発信術
第25回「全身で掴んだ言葉で海を越える」
3.
角田陽一郎の最速で身につく勉強法
「都市の存在する理由」
4.
目指せ年間100冊!
最強の読書法『ペア読書』
第17回「読みたい本の選び方・読み方」
5.
徹夜しないで人の2倍仕事をする技術
三田紀房流マンガ論
「ストーリーは対立と解決」
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1.
探求が新たな学びを生む!
生物学者・福岡伸一さんインタビュー
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桜木建二が教える 大人にも子供にも役立つ
2020年教育改革・キソ学力のひみつ
桜木建二がインタビュアーとなって
さまざまな分野の「学びのプロ」に話を聞く本連載。
6月は『生物と無生物のあいだ』『動的平衡』などの書籍でも知られる、
生物学者・福岡伸一さんのインタビューです!
■ミトコンドリアはきしめん状のエネルギー生産工場だった
「だれかのことをよく知ろうとしたら、その人が過ごしてきた過去を教えてもらうとわかりやすいですよね。
学問も同じ。
その分野のことをしっかり学ぶには、学問としての足跡をたどるとわかりやすくなります。科学の歴史、すなわち科学史をひもとくのです。
たとえばミトコンドリアは、教科書的な説明でいうと細胞の中にある小器官で、細胞内の呼吸をつかさどっているということになります。
これを生物学史的に見ていくと、違う姿が浮かび上がります。
そもそも人はミトコンドリアなどという存在を、かつてはまったく知りませんでした。
いまから100年ほど前のこと、研究者が細胞を顕微鏡でのぞいてみると、細胞内に糸くずみたいなものが散らばっているのを見つけた。
でも糸のように見えたのは、細胞の断面を観察していたから。断面を脳内で3D化して立体的に捉えてみたところ、どうやらこの糸には厚みがあり、きしめんみたいなかたちをしていると判明しました。
それでもしばらくは、なぜ細胞内にきしめんがあるのかは謎のまま。ですが多くの人が考えを尽くした結果、これは細胞内の狭い空間に多くの面積を持つ何ものかを収めるため、折り畳まれて巧妙に収納されているのだろうとされました。
では細胞内で折り畳まれたものは、いったい何をしているのか。解明のために、きしめんの上に載っているものをつぶさに調べる人が現れた。
するとそこには、酵素という化学反応をつかさどるたんぱく質が、順序正しく並んでいるとわかりました。私たちが摂取した栄養素を効率よく分解し、エネルギーに変える生産ラインが、きしめん上には並んでいたのです。
そこは生命がエネルギーを生み出す工場だったということですね」
■背景がわかると知識も定着
そうか、こうして時間軸に沿って、知識が積み重ねられてきた歴史をたどると、ミトコンドリアがどういうものかよく理解できるな。
教科書でいきなり「ミトコンドリアとは」と定義だけ教えるのとは、記憶に定着する深さがまったく違ってきそうだ。
個人や民族の過去をたどる歴史はそれ自体がひとつの教科を成しているが、理科にだって歴史はある。科学史は、これからもっと注目されるべき存在だな。
何かを知ろうと思ったら、その学問がどう展開してきたか、足跡を追っていくと、深い理解がすすむものだぞ。
* * *
福岡伸一
1959年9月29日、東京都生まれ。生物学者。青山学院大学総合文化政策学部教授、ロックフェラー大学客員教授。京都大学大学院で学んだ後、米国のロックフェラー大学やハーバード大学で研究活動をおこなう。京都大学などで教鞭を執り、現職。おもな著書に、『生物と無生物のあいだ』『動的平衡』などがある。
☆この連載はLINE NEWS「朝日こども新聞」(月、水、金 8:30配信)でも配信されています。LINEアプリ(news.line.me/about)をインストールして「朝日こども新聞」を検索!
https://www.asagaku.com/
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2.【連載】
アウトプットが人生を変える!
スキマ時間でできるSNS発信術
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第25回
「全身で掴んだ言葉で海を越える」
こんにちは!プロ無職るってぃ(@rutty07z)です!
前回は「科学が直感力を奪いつつある」、「言葉すら信用しない」といったとんでも(?)なことを書いていきました。今回も言葉について掘り下げていきたいと思います。
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海外で3回ポエトリーリーディングをして感じたこと
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ロジカル思考に加え、言語化できない抽象思考を取り入れた”アウトプット3.0”を探求すべく、3週間パリとベルリンに修行してきました。友人宅で絵を描いたり(11作品描いた!)、美術館を回ったり、向こうのアーティストと喋ったりと、多くの経験を得ることができたと思います。
その中でも興味深かった、現地で3回ポエトリーリーディング(詩の朗読)をした話をします。会場に日本語を理解できる人は1人もいません。自分の詩を英語翻訳する時間がなかったので、不安を感じながらも、思い入れのある詩を全力でリーディングしました。しかも音源なしの、ガチの日本語での朗読一本勝負です。そしたら、めちゃくちゃウケたんですよね。
朗読中にもたくさんリアクションがあって、終わった後には「私には何を言ってるか分かったよ!」と言ってくれる人もいました。「ほんとかよ」と思いつつも、初めての海外でのポエトリー体験で大きな自信がつきました。
ここでなぜウケたのかを自己分析した結果、「日本語の持つ音の美しさやリズムが良かったから」と仮説を立てました。そして2回目のポエトリーでは詩の内容よりも、リズムを重視して攻めたんですね。どうせ日本語で読むし内容分からないなら、音で沸かそうと。どらかと言うとラップに近い感じです。
そしたら、死ぬほどスベりました。「あれ?」みたいな。苦笑いと乾いた拍手がトラウマになるレベルで、天狗になりかかってた鼻を見事にへし折ってくれました。
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