アーティストの目を見た瞬間、「常識」が崩れ落ちた #ドラゴン桜メルマガ 117号
学び方を学べ!ドラゴン桜公式メルマガ
2019年5月27日(月)
【Vol.117 取材記事・コラム版】
月曜日7時・木曜日0時の週2回配信
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こんにちは!担当編集まほぴです。
今週も #ドラゴン桜メルマガ をお楽しみください!
◇目次◇
1.
英語は丸暗記じゃない!
スタディサプリ英語講師・関正夫先生インタビュー
2.
はみ出し者の18歳
サーカス・プロデューサー
田中未知子さん
3.
アウトプットが人生を変える!
スキマ時間でできるSNS発信術
第21回「インプット3.0」
4.
角田陽一郎の最速で身につく勉強法
「戦争の日本史」
なぜ日本は戦争へ進んだのか?を考える
5.
目指せ年間100冊!
最強の読書法『ペア読書』
第13回「誰でも絶対に読破できる本、教えます」
6.
徹夜しないで人の2倍仕事をする技術
三田紀房流マンガ論
「〆切を破らない」
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1.【連載】
英語は丸暗記じゃない!
スタディサプリ英語講師・関正夫先生インタビュー
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桜木建二が教える 大人にも子供にも役立つ
2020年教育改革・キソ学力のひみつ
桜木建二がインタビュアーとなって
さまざまな分野の「学びのプロ」に話を聞く本連載。
5月はスタディサプリの人気講師、関先生のインタビューです!
■構文から見える文化的背景も知ろう
英語をマスターするために、よかれと思ってやっている丸暗記英語は弊害ばかりということのようだ。では、そうならないための英語の学習法とはどんなものだろうか?
「つねに意味を考え、理解しながら英語を覚えていくことが必要です。そうすればちゃんと英語の学力もつくし、使える英語が身につき、思考力も伸ばせます」
これはつまり教える側の問題が大きいということだな。この単語帳に載っている語句はいつまでに全部覚えろ、テキストに出てきた構文、テストで頻出するから覚えておけ、というようでは、丸暗記を促すことにしかならない。
「本来、英語という知識体系にはすべて意味がある。教えるときには単語一つひとつの成り立ちを説明し、文法に含まれる英語圏の人たちの思考法のクセを指摘し、構文から透ける文化的背景を踏まえる必要があるのです」
そうすれば単語も文法も構文も、納得のうちに頭に入ってくるはずだ。教える側に「英語を語れる」能力が必要となるのだな。
「その通りです。丸暗記英語ではない学習は、最初は子どもが自力でできるものではありませんから。
私の授業は丸暗記英語を排し、ひとつずつ理解を深めながら英語を覚えていけるよう工夫していますし、そうなるよう長年改善を重ねてきました。
丸暗記ではない英語とはどういうものかを知るには、ぜひ『スタディサプリ』の授業をのぞいてみてほしい(笑)。それがいちばん早い!というのが私の思いです」
■「理解」が伴えば知識は定着する
ここでひとつ気をつけるべきは、理屈を知り納得しながら勉強を進めようとするとき、何も単語や文法を覚えなくてもいいというわけじゃないということだ。
「はい、知識なんていらないということではまったくありません。そうではなく、勉強のプロセスを変えようということです。英語を理解しながら頭に入れていけば、心配せずともしっかり頭に残っていくものですよ。
むしろ丸暗記のほうが心配でしょう。丸覚えしたものは短期間の記憶にしか残らず、ある程度の時間が経てば丸忘れしてしまいます」
理解しながら英語を学ぶ。そのほうが勉強は楽しそうではあるのだが、さて、本当にすべての英語の事象に理屈や語るべきものがあるものなのか?
「もちろんありますよ、言語とはそういうものです。たとえば “Good morning.” というあいさつ。この言葉を知らない人はいないでしょうけれど、直訳すれば『よい朝』というフレーズがなぜあいさつになるのか。
あれはお祈りなんですよね。「あなたによい朝が訪れることをお祈りしています」という意味を、縮めて言っています。つまりは、“ I wish you a good morning.” を省略したものなんです。
英米文化圏のあいさつはすべてお祈りからできている、そうした文化の特徴や違いを知ることが大事ですし、それがわかるとほかのあいさつフレーズもすんなり覚えることができるんじゃないでしょうか」
***
関正生 1975年7月3日、東京都生まれ。スタディサプリ・英語講師。埼玉県立浦和高校、慶應義塾大学文学部(英米文学)を経て、塾講師に。TOEIC(R)L&Rテスト990点満点取得。英語参考書や語学書の執筆も手がけ、著書は、『子どもの英語力は家で伸ばす』(かんき出版)など70冊以上にのぼる。モットーは「英語に丸暗記はいらない」。
☆この連載はLINE NEWS「朝日こども新聞」(月、水、金 8:30配信)でも配信されています。LINEアプリ(news.line.me/about)をインストールして「朝日こども新聞」を検索!
https://www.asagaku.com/
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2.【連載】
はみ出し者の18歳
サーカス・プロデューサー
田中未知子さん
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ルールに従うだけの生き方をやめ、
広い世界に飛び出して成功した「はみ出し者」たち。
彼ら・彼女らにも、18歳という時代があった。
もがきながらも自分の足で歩く、「はみ出し者」の青春時代に迫る本連載。
今回は、日本でただ1人「サーカス・プロデューサー」の肩書きを持つ、田中未知子さんが登場する。
サーカスに出会い、それまでの価値観がガラガラと崩れ落ちたという、田中さんの熱いメッセージを聞こう。
■3話/アーティストの目を見た瞬間、「常識」が崩れ落ちた。
2004年8月、私は北海道新聞の会議室で、フランスの現代サーカス・アーティストたちを迎える準備をしていました。「大嫌い」なフランスに、もう一度関わることになるとは……。少し複雑な気持ちで、アーティストたちを待っていました。
きっかけは、さらにその2年前。たまたまテレビで、フランスの国立サーカス学校の特集を見たことです。そこでは若者たちが、綱渡りやブランコの器具を前に、何が表現できるかを熱く議論し、実験していました。
一体、これはなんだろう? 理解できないけれど、そこには“強烈な何か”があり、心に訴えかけてきます。その中には、日本人の姿もありました。ジャグリングのクラブを手に、真剣に動きを模索する彼の名前は、金井圭介。番組が終わった後も、その名前は忘れませんでした。
それからも、新聞社で働く日々は過ぎていきました。文化事業の担当として美術展などにも関わり、それなりに充実した日々。それでも時々、ふとあの強烈なイメージが頭をよぎる。あれは、なんだったんだろう?
そんなある日、デスクに向かっていた私の後ろで「カナイケイスケ」という言葉が耳に飛び込んできました。さらに、「フランス」「ヌーヴォー・シルク」という言葉も。テレビで見た、あれだ! 私は全神経を耳に集中し、会話を聞きました。あの金井圭介が、フランスの現代サーカスを札幌で公演しようとしている……!
この企画を知り、私は上司に「担当したい」と申し出ました。ふつう、新聞社では仕事は上から割り当てられるもの。かなり勇気がいりましたが、幸い、上司は「いいよ。君、フランス語もできるし」と言ってくれました。
そして、13人のサーカス・アーティストが初めて会社を訪れた日。彼らが会議室に入ってきたとき、その目を見て私は衝撃を受けました。上からでも下からでもない、完全にまっすぐな目線。それでいて、すごく優しい。今まで生きてきて、一度も見たことがない目……。
その瞬間、ずっと抱いていた「フランス人への憎しみ」が消えていくのを感じました。それだけじゃない。自分を取り巻く世界の常識が、ガラガラと音を立てて崩れるような感じがしました。
彼らがなぜそんな目をしているかは、サーカスに関わる中で、少しずつわかってきました。それは彼らが、「体1本」で生きていることと関係していると思います。自分の体の重さを正確に把握していて、片手で木にぶら下がることだって簡単にできる。私たち現代人は、そんなこと10秒だってできません。
人間が1本の体以上でも以下でもない、シンプルな存在であることを、アーティストたちは知っている。だから、あんなにまっすぐで優しい目をしているのだと思います。
この経験から、フランスで誰に会っても自分からにっこり笑うことができるようになりました。そうすると、差別されていると感じなくなったのです。結局、差別とは人と人の心のバランス。多くの場合、差別は自分から遠ざけることができることを学んだのです。
さて、私はアーティストたちとの仕事を通して、現代サーカスの魅力にどんどんハマっていきます。短い曲芸を集めて構成する伝統的なサーカスとは異なり、現代サーカスは10人なら10人のアーティストで、1本の演目を作り上げます。コンテンポラリーダンスや演劇が、空中まで使って、サーカスの技を取り入れて表現するというイメージが近いでしょう。すごく創造的で、人間の体はここまでできるのか! という驚きに満ちた舞台です。
生まれて初めて夢中になれる仕事に出会えた私は、嬉々として働きました。夢中になればなるほど、職場で「浮いた存在」になっているとも知らずに……。
札幌に現代サーカスを呼ぶ企画は成功し、結果的に4年間続いて、2万人もの観客を動員しました。ただし、後半2年間の仕事に、私は関わっていません。関わって3年目、私は上司に呼ばれ、異動を申し渡されたのです。
行き先は、釧路支社。びっくりしました。まさか、こんなにやりがいを感じていた仕事から外されるとは。しかも、赴任先は最も札幌から遠く、社内では「行きたくない」と言われているところです。
突然、サーカスの仕事を離れて知り合いのいない赴任先で1人、やっていけるのだろうか。ショックを受けながらも、会社員の私にとって、異動命令を断るという選択肢はありませんでした。
***
■プロフィール
田中未知子(たなか・みちこ)
北海道出身。新聞社で勤務していた2004年、フランス現代サーカスの招聘に携わる。数年後、プロデュースの専門家になるために退職、渡仏。2009年に日本初の現代サーカス専門書『サーカスに逢いたい~アートになったフランスサーカス~』を出版。越後妻有大地の芸術祭、瀬戸内国際芸術祭2010のパフォーミングアーツ担当をつとめる。2011年に「瀬戸内サーカスファクトリー」の活動を始め、2014年一般社団法人化。
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3.【連載】
アウトプットが人生を変える!
スキマ時間でできるSNS発信術
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【第21回】
インプット3.0
こんにちは!プロ無職るってぃ(@rutty07z)です!
アウトプットをテーマに連載してるのに、前回は「SNSを辞めよう」というとんでも話をしました。でもこれは”完全に辞める”というワケではなく、”時間は有限だから、SNSに割く時間を別のことに使ってみよう”ということを言いたいワケです。
今年に入って絵やポエトリーリーディングなどの芸術活動を始めたことでインプット&アウトプットが大幅に変わってきてるので、解説していきたいと思います!
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SNS見るのを辞めたことで変わったインプット方法
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情報発信をはじめてからインプット先は”ネット”が中心だったのですが、昨年末あたりからTwitterのフォローを0にして、タイムラインを見る頻度を減らしました。スマホでどのアプリをどれくらい使ってるか測れますが、Twitterは1日5〜6時間見てましたからね。笑
ネットからのインプットを減らし、本、雑誌、美術館やギャラリー、歴史博物館といったところから情報収集する機会が増えてきました。他にもコンビニに置いてあるフリーペーパーとか、図書館のポスターとか。見て気になったワードはネットで歴史を調べたりしてます。あと飲む頻度、つまり人と直接話す機会も増えましたね。
要は”普遍的なもの”に、インプット先を変えたワケです。SNS上でひしめく流行り廃りのあるものに右往左往するよりも、10年後、100年後も残るような本質的なものから今の時代を生き抜くヒントをインプットしていくイメージです。
僕は「ネットにリアルな情報は2割もない」という持論を唱えてるのですが、オフラインじゃないと言えない話もめちゃくちゃあるので、直接会って飲むほうがやはり情報濃度は濃いです。
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