~計算力を爆アゲせよ!③~ 計算の申し子・永田が教える素因数分解のコツと楽しみ方
皆さん、こんにちは!
計算の申し子こと、ドラゴン桜チャンネル塾長の永田耕作です。
少し間が空きましたが、引き続き「計算力を爆アゲせよ!」というテーマで話をしていきます!
第1回(計算のコツ)はこちら
第2回(100マス計算)はこちら
素因数分解とは何か
さて皆さん、突然ですが計算クイズです。
「2310」を素因数分解してみてください!
と言っても「素因数分解って何だっけ?」という人もいると思うので、先に説明しておこうと思います。
素因数分解とは、「12 = 2×2×3」のように、与えられた正の整数を分解して、素数のかけ算で表すことを指します。中学校の数学で習う「因数分解」と言葉がとてもよく似ていますが、実は同じ概念です。
そもそも「因数」とは、数や式を分解した一部分のことを指します。つまり、「6=2×3」と分解した時の「2」や「3」も因数となりますし、「x^2-y^2=(x+y)(x-y)」の「(x+y)」や「(x-y)」も因数です。
この「因数」の中で素数であるものを「素因数」といい、その組み合わせに分解するのが「素因数分解」です。言葉通りに考えていくと説明がつきますね。
つまり、「12=2×6」と分解している計算が「因数分解」であり、「12=2×2×3」と最小単位(素数)まで分解し尽くしている計算を「素因数分解」というのです。
さて、冒頭の「2310」の素因数分解の計算に戻りましょう。
答えは「2×3×5×7×11」でした!
実はこれって、素数を小さい順に5個掛け合わせたものだったんですね。一瞬で分かった!という人もいれば、時間がかかった人もいるでしょう。
今回は、この素因数分解を素早くできるコツをいくつか紹介しようと思います!
素因数分解のコツとは
冒頭で出題した「2310」を例にして、素因数分解のコツ、つまり約数を素早く見つける方法を説明します!
まず「一の位の数」に着目してみましょう。
2310だから「0」ですね。ということは、「2310」は10の倍数だと分かります。
さらに「10」を分解すると「2×5」なので、「2」と「5」の2つの素因数が出てきます。
続いて、残りの「231」という数字の各位の数字の合計を考えてみましょう。「2+3+1 = 6」だから3の倍数になりますよね?
このように、ある数のそれぞれの位の数字をすべて合計した値が3の倍数になるとき、元の数も3の倍数になることが知られています。
そのため、この「231」は3の倍数であることが分かるのですが、せっかくなのでなぜこのように言えるかを考えてみましょう!
例えば、「ABC」という3桁の数を考えたとき、この数は「100A+10B+C」というふうに式で表すことができます。
この式を3の倍数に着目して変形すると、「3(33A+3B)+(A+B+C)」と表すことができます。つまり、A+B+Cが3の倍数であれば、100A+10B+Cも3の倍数であるということが分かります。
この「A+B+C」がまさしく「それぞれの位の数字の合計」であるため、3の倍数の判別に使うことができるのです!
さて、実際に3で割ってみると「231= 3×77」なので、これで「2310 = 2×3×5×77」と分解できました。
さらに「77」は「7×11」と分解できるので、以上から「2310 = 2×3×5×7×11」の素因数分解が完成します。カラクリが分かると面白いですよね!
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